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[2006/04/27]
 高齢者虐待防止マニュアル

<高齢者虐待防止にマニュアル作成 〜厚労省が自治体担当者に示す>
高齢者虐待防止法が施行されたことに伴い、厚生労働省は24日、都道府県の担当者らを集めた会議で、高齢者虐待防止に向けた各自治体による事務体制づくりや虐待事例発見時の対応策についてまとめたマニュアルを示した。マニュアルには、虐待事例についての情報が寄せられた場合の事務手続きの流れのほか、虐待防止から個別支援までの各段階で多面的な支援を行うための体制づくりの例などを盛り込んだ。厚労省はこのマニュアルを基に、「地域の実情に合わせて高齢者虐待防止に取り組んでほしい」としている。

<差額ベッドが頭打ちに>
医療保険で払う患者負担とは別に患者が利用料を払う差額ベッドの数が頭打ちとなっている。厚生労働省の調査によると、資料の残っている1995年以降、ベッド数は同年の約19万5000床(7月1日現在)から、2001年には約24万3000床(同)に増えたが、これをピークに02−04年は23万床余りで横ばい。
全病床に占める割合も95年の12・3%から、03年の16・1%にまで高まったが、04年は16・0%に低下した。厚労省は「理由は分からない」としている。
差額ベッドは、プライバシーの観点から個室や少人数部屋を求める患者ニーズと、収入増を図る医療機関の思惑が一致、増加してきたが、病院経営に関しては、曲がり角を迎えたと言えそうだ。




[2006/04/24]
 2014年の介護職員は170万人

<2014年の介護職員は170万人 厚労省が予測>
厚生労働省は介護労働者の需給について、需要は年間4〜6万人増加するのに対し、供給は7万人程度であることから、将来的に人手不足は発生しないと予測した。2014年の需要は138〜156万人、供給は170万人程度が可能とした。

<介護福祉士の教育年限拡大には慎重姿勢>
介護福祉士のあり方及びその養成プロセスの見直し等に関する検討会は24日、これまでの議論を基に論点をまとめた。現在の2年制の教育年限を3年制にするという意見も挙がっているが、2年制の中で教育時間の拡大で対応すべきという意見を盛り込んでいる。今後カリキュラムなどを検討する作業チームを別途設置する。



[2006/04/22]
 在宅介護の65歳以上、3割「死にたい」感じる

<在宅介護の65歳以上、3割「死にたい」感じる>
高齢者らの在宅介護を担う65歳以上の介護者の約3割が、「死んでしまいたい」と感じたことがあることが、厚生労働省の研究班が実施した全国8500人の介護者アンケートでわかった。高齢者による介護の精神的負担を示すもので、社会的な支援のあり方が問い直されそうだ。
調査は、東海大学の保坂隆教授(精神医学)を主任研究者とする研究班が実施。民間の介護サービス会社を通じて昨年6月、高齢者らを自宅で介護する介護者5万人余に用紙を配布、回収した8486人分を分析した。
分析結果では、「死んでしまいたいと感じることがあるか」の問いに、65歳以上の介護者の29〜32%が「ある」「少しある」と回答。64歳以下では17〜22%だったのに比べて10ポイントほど高かった。介護者の半数以上は1人で介護をしており、被介護者の平均年齢も約9割が65歳を超えている。「老老介護」の厳しい実態が浮き彫りになっている。
質問には、SDSと呼ばれるうつ状態の自己診断表を含めており、その結果からうつ状態と疑われるのは平均23%と、4人に1人。特に65〜74歳が27%で最も高く、75〜84歳と35〜44歳がいずれも26%と続いた。「すべてを面倒に感じる」人は50〜68%で75〜84歳が最も高かった。
心身の不調のため医師の治療を受けている介護者は、64歳以下の3〜5割台から、65歳を境に8〜9割台に急増している。
保坂教授は「ケアマネジャーら介護関係者にうつに関する基礎的な教育を実施し、地域の精神医療につないでもらうなど、支援が必要だ。また介護を1人で抱えるのでなく周りが支える仕組みや同じ介護者同士で支え合うのも有効ではないか」と話している。

(朝日新聞より)

<何のために改定したのか リハビリの制限>                           いくら「診療報酬が改定されたから」と説明されても、納得できないと思っている人が多いのではないだろうか。
厚生労働省が4月の診療報酬改定で、身体機能を取り戻すリハビリについて疾患ごとに期限を設けたのである。
例えば、脳血管疾患のリハビリは180日、骨折の手術後などの運動器リハビリは150日、肺梗塞(こうそく)などの呼吸器リハビリは90日といった具合だ。
つまり、この期日を過ぎると公的医療保険の適用外となる。病院側にしてみれば、期日を過ぎた患者を抱えることは採算を度外視することになる。
疾患別リハビリは今回の改定で新設された項目で、期間算定の起点日は「4月1日から」とされていた。
だが、一部の病院では起点日を「発症日から」と誤って解釈し、入院中の長期リハビリ患者に対して「3月末で退院を」と促した所もあるようだ。このため、患者の間では「既に期日は過ぎており、リハビリができなくなるのでは」と不安の声が上がっている。
こうした混乱を招いている原因は、厚労省の診療報酬や介護報酬改定に関する告示や通知の大幅な遅れにある。
国民の健康管理に深くかかわる問題にもかかわらず、厚労省が自治体の関係機関などに期間算定の起点日の通知を出したのは改定直前の年度末ぎりぎりだった。周知が遅れたことを、厚労省は猛省すべきだ。
リハビリを制限したのは、膨らみ続ける医療費を抑制し、期日内で効率よくリハビリを実施してもらうのが狙いなのだろう。
だが、リハビリに一定の期日を定めること自体、無理があるのではないか。回復するテンポは、症状や年齢、運動能力などによって個人差があるはずだ。長時間のリハビリをした結果、ある日突如として回復する患者も少なくない。
厚労省は、期限を過ぎても医学的にリハビリが必要な患者については、診療報酬で認める方針という。医療機関は患者に最善の措置を手掛けてもらいたい。
リハビリは主に疾患の急性期から回復期までを手掛ける医療と、生活支援に重きを置く介護の両保険から提供される。
改定を機に、介護保険でのリハビリに移行した人もいるだろう。ここで重要なのが医療と介護の密接な連携である。
患者の社会復帰を後押しするためにも、病院から在宅復帰へ至るまで一貫したサービスが提供できるような体制を地域ごとに整備する必要があるだろう。
在宅復帰と自立支援を理念とする高齢者介護で、「訪問リハビリテーション」は有効なサービスといえる。だが、介護保険の中で最も進んでいないサービスと指摘されている。
在宅リハビリを普及させ、寝たきりとなるのを防ぐためにも、作業療法士などリハビリの専門家を早急に増やしたい。

( 西日本新聞 社説)




[2006/04/20]
 DPC病院は360病院に

<DPC病院は360病院 厚労省が中医協で明らかに>
2006年度からのDPC対象病院は360病院。厚生労働省は18日、中央社会保険医療協議会に対し、昨年度まで調査協力病院としてDPCデータを提出してきた228病院のうち、216病院がDPC対象病院になることを希望、4〜7月にかけて順次、移行していく。従来からDPCによる算定を行ってきた特定機能病院82病院、試行的適用病院62病院とあわせて、360病院がDPC対象病院となる。

<17都府県で519人が退所 介護保険法改正で3施設>
介護保険法の改正で昨年10月から介護保険3施設の食費と居住費の全額が自己負担となったのに伴い、昨年末までの3カ月間に「負担増」を理由に退所した人が、全国保険医団体連合会(保団連)が調査した17都府県で267施設の519人に上っていたことが19日分かった。
現在、国会で審議中の医療制度改革関連法案には、医療型療養病床でも食費と居住費の全額自己負担化が盛り込まれている。民主党など野党は高齢者の負担増に反対しており議論となりそうだ。
介護保険3施設は特別養護老人ホーム(特養)、老人保健施設(老健)、介護療養型医療施設(介護型療養病床)。
調査で内訳が分かったものでみると、退所施設別では老健が半数近くと最も多く、介護型療養病床、特養の順だった。年齢別では80歳代が多く、要介護度別では要介護2−5の中・重度者で半数を占めた。退所先では自宅が最も多かった。

<地域包括支援センター数5割切る自治体も>
「原則今年4月1日設置」の声に合わせて介護予防事業の拠点となる地域包括支援センターが動き始めた。全県一斉にスタートする自治体もあれば、4月時点の設置が5割を切る自治体もある。センターは設置するものの、新予防給付については専門職や予防サービスを提供する事業者が十分確保できないとして実施時期を遅らせる保険者も。人材確保が難しいという過疎や離島などの地域も多い。
「センターの立ち上げは遅れている」と話すのは青森県高齢福祉保健課。県内40保険者のうち、4月1日にセンターを設置したのは17保険者にとどまる。3市町村は10月に、残り19市町村は1年延期して来年4月スタートを予定している。
延期を選択する理由については、他市町村の状況をにらむ意識と、いわゆる3職種の確保が進まない点が大きいと分析する。「社会福祉士が全国平均より不足気味」。保険者から相談があれば、職能団体に協力の依頼も出したいと話すが、決定的な支援策は見当たらない状況だ。

(シルバー新報より)

<介護サービス情報公表手数料が確定>
4月から介護サービス事業所に義務付けられる「情報の公表」。3月初旬にも報道したが、全自治体で公表手数料が確定したので改めてまとめた。最も多かったのは6万円〜6万円。とはいえ、公表センターへの手数料も自治体によってばらつきがある。調査にかかる手間を考慮してサービスの種類ごとに料金を設定するところも。多くの都道府県では6月頃から調査に入る予定。
調査費用や情報の開示にかかる手数料は都道府県が条例で定め事業者が負担する。1サービスにつき公表、調査手数料を合わせて5〜6万円程度とする自治体が多い。調査員等の人件費や交通費、事務体制も料金に含まれるため、地域差がある。また、調査の際に確認する項目数の違いを理由にサービスごとに料金を分ける自治体もある。

(シルバー新報より)




[2006/04/19]
 介護保険制度改正の総まとめ

<介護保険制度改正の総まとめ>
4月から新しい介護保険制度がスタートした。新しい枠組みは、新介護予防サービスと地域密着型サービスだ。介護予防は増加する軽度者に対して、介護度が重くなるのを防ぐサービス体系を加えた。地域密着型サービスは通いを中心とした住み慣れた地域でのサービスを充実する。

見直しは5つに分類される。1予防重視型システムの確立、2施設給付の見直し、3新たなサービス体系の確立、4サービスの質の確保・向上、5負担のあり方・制度運営の見直しとなっている。

1 予防重視型システムの確立
平成17年4月末現在、要支援と要介護1の認定を受けた者は要介護認定者全体の約5割となっており、平成12年4月末と比較すると138%の増加、認定者全体では48 %の伸びとなっている。軽度者は、転倒・骨折、関節疾患などで生活機能が低下する「廃用症候群」の状態にあるか、その可能性が高いのが特徴であるため、サービス利用によって状態を改善しようというもの。

(1) 新予防給付
新予防給付を受けるには介護認定審査会の審査・判定プロセスを経て要支援1、要支援2に決定し、介護予防ケアマネジメントによって介護予防サービスが決定される。介護予防サービスには「介護予防通所介護」、「介護予防通所リハビリテーション」、「介護予防訪問介護」、「介護予防福祉用具貸与」など15種類がある。

(2) 地域支援事業
要介護認定で非該当とされた者については運動器の機能向上、栄養改善、口腔機能の向上、閉じこもり予防・支援、認知症予防・支援、うつ予防・支援などが介護予防サービスとして受けられる。また、包括的支援事業として総合相談事業、権利擁護事業、包括的・継続的ケアマネジメント支援事業、介護予防ケアマネジメント事業がある。任意事業として介護給付等適正化事業、家族介護支援事業がある。

2 施設給付の見直し(17年10月実施)

(1) 居住費・食費の自己負担
施設入所者、ショートステイ利用者が居住費・食費を負担する。通所サービスの食費についても同様。具体的な金額は利用者と施設の契約で、所得の低い人への配慮、負担限度額が示されている。

(2) 基準費用額
所得の低い人の負担は上限額が設定されている。基準費用額は多床室 320円/日(月1・0万円)、従来型特養個室1150円/日(月3・5万円)従来型老健・療養型個室1640円/日(5・0万円)、ユニット型準個室1640円/日(5・0万円)、ユニット型個室1970円/日(6・0万円)となっている。

(3) 食費
所得の低い人の負担は上限額が設定されている。基準費用額は1380円/日(4・2万円)となっている。

3 地域密着型サービス
住み慣れた地域での生活が継続できるよう地域包括ケア体制を整備する。

(1) 地域密着型サービスの創設
市町村の住民が利用できる地域限定のサービス。通いを中心とした小規模多機能居宅介護、夜間対応訪問介護、認知症型通所介護、認知症対応型グループホーム、地域密着型特定施設、地域密着型介護老人福祉施設など

(2) 居住系サービスの充実
居住系サービスはケアハウスと有料老人ホームに高齢者専用賃貸住宅を加え、外部サービス利用型特定施設の枠組みを設け、養護老人ホームの利用実態を踏まえた仕組みとした。

(3) 地域包括ケア体制
地域包括支援センターは介護予防マネジメント、総合相談支援、虐待の早期発見、防止などの権利擁護、包括的・継続的マネジメント支援の4つの機能を担う。

(4) 医療と介護の連携
・「療養通所介護」の創設―難病やがん末期の要介護者などに医療機関や訪問看護ステーションと連携する。
・若年認知症ケアの充実―通所介護・通所リハビリテーションで若年認知症ケアの充実を図る。
・緊急短期入所ネットワーク―緊急的なショートステイの利用ニーズに対応するためのネットワーク整備、在宅中重度者への短期入所の看護体制・訪問看護利用体制の強化
・グループホームの体制整備―夜勤体制の義務付け、医療連携体制の充実
・介護老人福祉施設における重度化・看取りへの対応―重度化に対応した看護体制の強化、夜間24時間連絡体制整備、看取り介護の体制整備
・療養病床の再編成
・介護療養型医療施設の廃止(平成24年3月)
・医療保険適用病床に
・病床転換し老健施設、ケアハウス、在宅療養支援拠点に

4 サービスの質の確保・向上

(1) 介護サービスの情報の公表

(2) サービスの専門性と生活環境の向上
・訪問介護における専門性の向上―介護職員基礎研修の導入など、3級ヘルパーの報酬減算の強化
・施設における生活・療養環境の改善―感染管理・安全管理体制、褥瘡予防体制、身体拘束の廃止、ユニットケアの推進、療養環境減算の強化

(3) 事業所規制の見直し
指定の欠格事由、指定の取消要件の追加、指定の更新制の導入など

(4) ケアマネジメントの見直し
ケアマネジャーと主治医の連携強化、ケアマネジャーの更新制の導入、主任ケアマネジャーの創設、ケアマネジャーの標準担当件数の引き下げなど

5 負担のあり方・制度運営の見直し

(1) 第1号保険料の見直し―第2段階の細分化、課税層の保険料設定の弾力化

(2) 要介護認定の見直しと保険者機能の強化

(3) 費用負担割合の見直し―国庫負担金改革に伴い、都道府県指定の介護保険施設及び特定施設の給付費の見直し、施設給付費(12・5%→17・5%)、居宅給付費(12・5%)

(4) 地域介護・福祉空間整備等交付金の見直し
都道府県交付金は廃止、一般財源化                               2市町村交付金は地域密着型サービス拠点整備、システムの整備、既存特養の改修、緊急ショートステイ居室の整備など。  



[2006/04/18]
 小児科医、夜の診療平均13人 36時間勤務も

<小児科医、夜の診療平均13人 36時間勤務も>
小児救急の拠点病院で、宿直や夜勤の小児科医が一晩に診る患者は平均で約13人にのぼることが、厚生労働省の実態調査でわかった。「宿直が月15回」「36時間働き通し」といったケースもあった。厚労省ではこうしたデータを参考に、小児救急医の待遇改善などに向けた検討を進める方針だ。
小児救急の拠点病院では常時、小児科医が対応している。全国27カ所を対象に昨年11月、1カ月間の勤務状況を常勤医約270人にアンケートした。
それによると、診療時間後から午後10時までの「夜間帯」に医師1人が診察した患者は平均8.1人。午後10時から翌朝6時までの「深夜帯」は平均5.2人だった。最も多いケースでは、夜間帯に26人、深夜帯で39人を、それぞれ1人の医師が診ていた。
宿直・夜勤の回数は月平均4.5回で、最も多い医師で月15回。24時間以上連続しての勤務は平均2.4回で、最も多い人では月10回にのぼった。宿直や夜勤が明けた後も勤務を続けている医師は約7割で、最長で36時間働き続けていたケースもあった。
一方、宿直時の診療に対し、労基法で定める割増賃金など宿直手当以外の手当を支給していた病院は半数にとどまった。
小児救急医療では、軽い症状でも夜間や休日に駆け込んでくる急患が多い。医師不足や地域的な偏在なども過酷な労働に拍車をかけ、若手医師の小児科離れの一因になっていると指摘される。
同省は今回の調査とは別に、約400の小児救急に携わる病院で実態調査を進めており、小児救急病院の集約化など改善策を検討するのに役立てたいとしている。

<公的・民間病院の再編統合が可能に>
厚生労働省は17日、病床過剰地域で公的病院も含めた複数の医療機関の再編統合を可能にする特例措置を医療法施行規則に盛り込む改正案をまとめた。再編後の病床数が再編前を下回ることが条件となる。実施されれば二次医療圏内を越える範囲の病院統合や、都道府県立病院と民間病院といった設置主体の異なる医療機関の再編がしやすくなる。5月16日(必着)まで意見を募った上で、同月内の施行を目指す。



[2006/04/15]
 療養病床 患者に合わせた給付を可能に

<療養病床 患者に合わせた給付を可能に>
療養病床見直しの経過措置として、厚生労働省は患者の状況に合わせて給付を医療保険と介護保険を選べる措置を講じる。09年3月末までの経過措置。医療療養病棟の一部の病室について介護保険の指定を受けて介護保険から給付を受けることや、介護療養型医療施設の病棟の一部について、介護保険の指定を外し、医療保険から給付を受けることを可能にする方針だ。

<介護保険移行準備病棟の報酬は療養病床と同額に>
厚生労働省は13日の療養病床に関する説明会で、療養病床の見直しで経過的に設置する「介護保険移行準備病棟」について、医師や看護師の配置を薄くしても7月改定の療養病棟入院基本料を算定できる考えを明らかにした。ただし、介護老人保健施設などへの移行準備計画を提出することが必要だ。

<介護予防に手帳交付・厚労省 運動・食事の改善促す>                   厚生労働省は10日、将来、介護が必要となる可能性が高い65歳以上の要介護予備軍らに対し、「介護予防手帳」(仮称)を交付することを決めた。生活機能の低下などのリスク情報や介護予防の取り組みに向けた目標などを提示。本人が自覚し、要介護状態にならないよう運動や食事改善などに積極的に取り組むよう促す。
虚弱な高齢者の重度化を食い止めることで、2000年度の介護保険制度発足以来、毎年2けた前後で増え続けている介護給付費の伸びを抑制する狙いもある。
対象は、現在は自立しているが、何も手を打たなければ、要介護になりかねない「特定高齢者」。現在、65歳以上の人口の5%程度(現時点で約130万人)と見込まれ、4月以降、市区町村が医療機関、薬局、保健師、家族らからの情報に基づき地域で幅広く選ぶ。
選定作業は、年に1回以上の頻度で介護予防の検査を実施。検査を受ける人は、友人宅を訪問しているか、生活に充実感があるかなどの生活面や、転倒不安があるかといった運動面、食生活など25項目のチェックリストに自己申告する。
担当医はリストを参考に血液検査や問診などを行い、総合判定。市区町村はこの結果を踏まえ、介護予防プログラムに参加させる特定高齢者を選ぶ。地域によっては、特定高齢者でなくても、希望すれば参加できる。

<介護職員現任研修 第一段階は200時間>                          厚生労働省は今年度から、ホームヘルパー養成研修に代わる500時間の「介護職員基礎研修」をスタートさせるが、現在ユニットケア研修、認知症介護研修など細分化されている現任者研修についても体系化していく方向だ。介護福祉士を対象に、組織の管理者や教育指導者などキャリアパスに合わせた研修を段階的に受講できるようにする。その第一段階が小規模ケアのリーダー格を養成する「ファーストステップ研修」。個別ケア、運営管理など演習を主体とした200時間の研修カリキュラムで、修了時の評価基準など研修ガイドラインに基づく要件を満たした研修機関を認証して今年度からモデル事業を実施する。



[2006/04/14]
 リハビリテーション改定で医療現場混迷続く

<リハ医療から撤退を模索する病院も>
4月から一部を除き2006年度診療報酬改定が施行された。しかし、今回の改定では、いまだに医療現場でリハビリテーションなどの解釈をめぐって混乱が続いている。すでにリハビリテーション医療からの撤退を模索する医療機関が出ている。そんな中で、国立循環器病センターでは、脳血管疾患等リハビリテーションについて対前年度比で保険収入が半減する可能性が出ている。

●心臓リハビリテーション普及にブレーキか
今回の診療報酬改定は、例年の改定と異なり、有資格者の人員基準を変える大きな変更が盛り込まれた。4月施行分では、リハビリテーション部門からの撤退を検討する病院が出てきている。日本心臓リハビリテーション学会の伊東春樹副理事長(社会保険委員会担当、榊原記念病院・榊原記念クリニック副院長)は、心臓リハビリテーション施設認定を取得している施設を対象に改定後の動向を緊急調査した。その結果、9割の施設が心大血管疾患リハビリテーション(I)(250点)における新施設基準の人員基準、あるいは部屋の面積の基準をクリアすることができないと回答している現状が明らかになった。その中には、心臓リハビリテーション領域からの撤退を選択肢の1つに挙げている施設が約8%存在する。
心臓リハビリテーションについては、すでに生命予後およびQOLの改善や医療費削減効果に関するエビデンスが出されている。しかし、日本国内での心臓リハビリテーションの普及は遅れている。それだけに今回の診療報酬改定では、心臓リハビリテーションの普及への足掛かりにしていくチャンスとみられていた。
実際には、改定後の新基準には、機能訓練室の面積(病院では45m2、診療所30m2)や、循環器疾患の診断では必須である心電図検査が、法的には検査の実施が認められていない理学療法士の配置が要件に盛り込まれるなど、心臓リハビリテーション普及にブレーキがかかるのではないかとの懸念が出ている。
同学会の伊東副理事長は、「今回の改定で、心疾患と血管疾患すなわち循環器疾患のリハビリテーションが、運動器・脳血管疾患リハビリテーションと同一項目に入ってしまったことが大きな問題だ」との基本的な認識を示した。
さらに、同副理事長は、「通則の第1項に掲げられたリハビリテーション医療の定義自体が、心臓リハビリテーションの定義と異なっている。また、集団療法・個別療法という概念自体が心臓リハビリテーションには、なじまない(適応できない)ものになった」と指摘。その結果、新施設基準では、機能訓練室の面積や安全性確保の要件、理学療法士の役割などについての検討が不十分になってしまったと話す。また、「今回の大幅な改定では、議論や調整をする時間がなさすぎた。それが、結果的に医療現場に混乱を起こさせた要因になっているのではないか」と分析した。
同副理事長は、厚生労働省から出された疑義解釈などの内容を踏まえて、会員施設の動向を把握しながら対応策を検討していきたい考えだ。リハビリテーション医療が医療現場で円滑に遂行できる道を探っていきたいとしている。
今回の診療報酬改定に対する懸念は、リハビリテーション医療関係者にとどまらず、 全日本病院協会(佐々英達会長)、日本医療法人協会(豊田堯会長)、日本精神科病院協会(鮫島健会長)の三病協が、すでに川崎厚生労働相に対して緊急要望書を提出。三病協では、今回の診療報酬改定で、有資格者の人員基準を変更する改定が行われたため、医療現場では看護師、理学療法士などが不足し、人員基準を満たすことができない病院が多数出現する可能性が高いと懸念を表明、緊急の是正措置に向け動き出している


<禁煙指導の保険治療は進むのか>
厚生労働省は4月から、ニコチン依存症患者への禁煙指導について保険適用とする。ニコチン依存を「病気」と位置付けたことによって、これまでの自由診療から保険診療に方針転換したわけだ。患者にとっては自己負担額の軽減となり、医師にとっては新たな市場の形成に期待が集まる。一方、メーカーにとっては市場を創り出すための仕掛が必要になる。
新設の「ニコチン依存症管理料」は、初回の管理料が230点で、2回目から4回目は184点、最終の5回目は180点となる。つまり、最高で962点の技術料を算定できる。一方、禁煙の補助として使われる医療用医薬品は、薬価未収載のパッチ剤「ニコチネルTTS」(ノバルティス)だけ。ニコチネルの場合、「メーカー希望小売価格」による基本8週間コースで、約2万2000円の患者負担となる。
ただ、厚労省はニコチネルの薬価収載を予定している。患者側から見れば、サラリーマン3割自己負担の場合、これまでは総額で4〜5万円掛かっていたものが、1〜2万円程度になる模様だ。半額以下になるというのは、強力な推進要因だろう。



[2006/04/12]
 安い薬にしてください。

<「安い薬にしてください」 カードで医師に処方を希望>
安い後発医薬品(ジェネリック医薬品)にしてください−。医師に薬を処方してもらう際、面と向かって言いにくいことを伝えやすくしようと、医師や薬剤師らでつくる「ジェネリック研究会」と製薬会社の業界団体「医薬工業協議会」がそれぞれ、後発医薬品の希望を示すカードを作った。
いずれの団体も「気軽にカードを診察券と一緒に出してほしい」と呼び掛けている。
後発医薬品は、新薬の特許期間が過ぎた後、他社が発売する同一成分の薬。効き目は同じだが、研究開発費がかからないため価格が3−5割安く、医療費削減策の一つとして期待される。

(共同通信より)

<公立病院の治療代未払い急増>
都道府県と政令指定都市が運営する全国248の公立病院で、患者から支払われていない治療代(未収金)が昨年3月末で1病院あたり約3300万円に上っていることが、朝日新聞社の調査で分かった。過去3年間で1病院あたり1000万円も増え、1億円を超える病院もあった。自治体の多くが低所得者の増加と医療費の自己負担引き上げが原因と回答。03年度のサラリーマン本人の負担増など、国の医療制度改革も未収金急増に追い打ちをかけた格好だ。病院経営の圧迫要因にもなりかねず、各自治体とも対策に苦慮している。
計62自治体に質問票を郵送し、1年以上未払いの治療代などを尋ねた。61自治体が回答した。
この結果、未収金の総額は昨年3月末で80億7686万円。1病院あたりでは、02年3月末に2250万円だったが、03年2650万円、04年2941万円、05年3256万円になっていた。
病床数や開設診療科などによって病院ごとのばらつきはあるが、自治体ごとに1病院平均をみると、沖縄県(病院数7)は1億3093万円、仙台市(同1)は1億7862万円、札幌市(同1)は1億3860万円。一方、北海道(同9)は839万円、福岡県(同5)は770万円、熊本県(同1)は98万円だった。
未収になりやすいケースとしては、高額の手術や入院、救急患者、出産時の入院などが挙がった。「国民健康保険料の滞納で保険証を交付されず、保険適用分も含めて、いったん全額を払わなければならない人の未払いも目立つ」と答える自治体もあった。
未収金発生の原因(選択式、複数回答)では、「低所得者の増加」が74%で最多。具体的には「生活保護には至らないが、生活が困窮している患者」(埼玉県)、「年金生活者、多重債務者、無保険者、失業中の人」(鳥取県)などだった。貯金ゼロや生活保護世帯の急増が背景にあるとみられる。
次いで「医療費の自己負担増」が64%。高齢者の1割負担徹底(02年10月)▽サラリーマン本人負担の2割から3割への引き上げ(03年4月)▽高額な医療費の負担上限を上げた高額療養費制度の改定(01〜03年)といった政策との関連を各自治体とも指摘。「02、03年ごろの負担割合引き上げから顕著」(福井県)、「負担増に伴って増加傾向」(横浜市)などとする見方が多かった。
「患者のモラル低下」は31%。治療後、連絡がとれなくなる例もあった。
未収金が経営に及ぼす影響(選択式)については、41自治体が「(経営難の)要因の一つ」と回答。簡裁を通じた督促や訴訟などの法的措置をとる自治体も出てきていた。同時に聞いた「病院経営での累積赤字」の総額は8011億円に上っていた。

(朝日新聞より)

<禁煙で心疾患リスク半減〜厚労省研究班が調査>
たばこを吸う人が心筋梗塞(こうそく)などの虚血性心疾患になるリスクは、吸わない人の約3倍だが、禁煙すればリスクを半分以下に下げられるとの大規模疫学調査の結果を、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎(つがね・しょういちろう)国立がんセンター予防研究部長)が11日発表した。
喫煙は虚血性心疾患の原因となる血栓の形成や動脈硬化を促すと考えられている。禁煙の効果は2年以内に表れ、研究班の磯博康(いそ・ひろやす)大阪大教授は「たばこをやめれば直ちに血液の状態が良くなる。日本人全員が禁煙すれば、年間約8300人の虚血性心疾患による死亡と同30万5000人の発症を防げる計算だ」としている。
研究班は岩手、秋田、長野、沖縄各県の40−59歳の男女約4万人を1990年から11年間、追跡調査。326人(男性260人、女性66人)が虚血性心疾患を発症した。
分析によると、喫煙者が虚血性心疾患になるリスクは、非喫煙者に比べ男性で2.9倍、女性で3.1倍。男性では喫煙本数が多いほど心筋梗塞が起きやすく、1日に1−14本の人は3.2倍、15−34本では3.6倍、35本以上では4.4倍だった。
禁煙の効果は禁煙年数によってばらつきがあるが、吸わない人並みまでリスクが下がった。
研究班は、虚血性心疾患を起こした男性の46%、女性の9%が喫煙が原因と推定。「吸わないことは、がんだけでなく虚血性心疾患の予防にも重要」としている。



[2006/04/10]
 フィットネス各社、介護予防指導員を増強

<フィットネス各社、介護予防サービスの指導員を増強>
フィットネスクラブ大手が相次ぎ、介護予防サービスの指導員を大幅に増員する。セントラルスポーツが独自の資格制度を設け、現在の四倍強の1300人体制にするほか、コナミスポーツ&ライフも5倍に引き上げる。4月の改正介護保険制度の施行に伴って、地方自治体が介護予防サービスを順次始めている。各社は体制強化で自治体からの受託拡大を目指す。
セントラルは2006年度中に指導員を1000人増やすため、介護予防のプログラム作成や指導にあたる指導員に対し、独自の資格を認定する制度を始めた。資格取得に向けた講座の受講者を社内外から広く募る。
コナミスポーツも今年度中に契約社員を含めた指導員数を400人から2000人体制にする。現在、フィットネスのインストラクターを1万5000人抱え、この中から指導員を養成する。ルネサンスも同様に400人増やし、合計570人に増やす。

<世界で医療スタッフ不足、日本の医師数は65位>
世界保健機関(WHO)は7日に公表した2006年版の世界保健報告で、世界で約430万人の医療スタッフが不足しているとの推計を発表した。
医療スタッフの員数・配置問題に焦点を当てた今年の報告は、エイズの感染拡大が続くマラウイやタンザニアで、人口1000人当たりの医師数が0・02人と、アフリカ諸国でスタッフ不足が極めて深刻だと指摘。
アフリカで教育を受けた医師の4人に1人が経済協力開発機構(OECD)加盟の先進30か国で働く「頭脳流出」の現状にも懸念を表明、各国に人材育成と医療環境の整備を提言している。
一方、日本は平均寿命で82歳の世界最長寿国の座を堅持しながら、1000人当たりの医師数は1・98人と、192か国中、63位の中位水準にとどまった。
1位サンマリノの47・35人には遠く及ばず、OECD加盟国の中では最低クラス。同様に看護師は27位、歯科医師は同28位と、世界のトップ水準には達していない。

(読売新聞より)

<患者情報入りPC盗難、看護師宅から>
大阪府守口市の関西医大滝井病院は7日、女性看護師(24)の大阪市の自宅が3月30日夜に空き巣に遭い、集中治療室に入った患者248人の氏名や生年月日を入力したパソコンが盗まれたと発表した。
同病院によると、盗まれたのは私用のノートパソコンで、2004月から05年3月までに心臓疾患で集中治療室に入り、意識混濁などの症状があった患者の情報が入っていた。住所や電話番号、病院名は記載されていなかったという。
患者の個人情報持ち出しは禁止されているが、看護師は学会の資料を作成するため自宅に持ち帰っていた。同病院は電話や文書で患者や家族に謝罪し、「再発防止に万全を期す」としている。

(共同通信より)



[2006/04/07]
 介護サービス情報の公表がスタート

<4月から介護サービス情報の公表がスタート〜指定調査機関がチェック>
4月からの介護保険制度改正で「介護サービス情報の公表制度」が始まる。これは、介護保険の事業所や施設に対して、インターネット上で事業者情報を掲示するなど公表を義務づけ、利用者の適切な事業者選びに役立てることを目的としている。この公表制度により事業者は、事業者自身が記入してあらかじめ提出する基本情報と調査員が行う訪問調査を基にした調査情報を年に1度都道府県に報告しなければならない。このうち、基本情報とは、(1)事業所又は施設を運営する法人等に関する事項、(2)介護サービスを利用するための料金に関する事項――など。一方、調査情報とは、介護サービスの内容に関する事項と介護サービスを提供する事業所又は施設の運営状況に関する事項の2種類に分けられる。また、対象となるサービスは、▼訪問介護、▼訪問看護、▼通所看護、▼特定施設入居者生活介護(軽費老人ホーム・有料老人ホームに係るものに限る。)、▼福祉用具貸与、▼居宅介護支援――などの9サービスとなっている。

<患者の54%が医療費高いと感じる>                               多摩大学医療リスクマネジメントセンターの真野俊樹教授がこのほどまとめた「患者満足度と患者のコスト意識調査」によると、公的病院を利用する患者の54%は毎月支払う医療費が「高い」または「やや高い」と感じていることが分かった。また回答者のうち11%は、医療費を安くするためにジェネリック医薬品の処方などを医師や薬剤師に相談したことがある、または相談したいと考えていると回答した。



[2006/04/05]
 医療事故・3年連続で200件超す

<医療事故・事件の届け出、3年連続で200件超す>
昨年1年間に全国の警察に届け出があった医療事故・事件は214件で、3年連続して200件を上回ったことが警察庁のまとめで分かった。統計を始めた1997年の10倍以上という高い水準。一方、警察が昨年、刑事事件として立件したのは91件で、前年と並び過去最多となった。
医師法は死体に異常がある場合、24時間以内に警察へ届けるよう医師に義務づけている。しかし「異常死」の解釈は学会などによって大きく異なるのが現状。福島県立大野病院で妊婦が死亡した事故でも、医師が業務上過失致死に加え「届け出を怠った」医師法違反で逮捕・起訴されたことが大きな波紋を呼んでおり、「異常死」の定義や届け出のあり方が改めて議論になりそうだ。

<65歳以上の介護保険料、自治体格差広がる〜2.5倍>
この4月に改定された65歳以上が納める介護保険料(月額)の格差は、近畿2府4県の各自治体間で最大2.5倍となり、前回改定時の2.2倍から拡大したことが、朝日新聞社のまとめで分かった。金額では最大3542円の差。要介護者数の多少に加え、サービスの充実度の違いが反映されたためで、低額の自治体でも単純には喜べない結果だ。
2000年度にスタートした介護保険制度。保険料は、家事などの生活支援、特別養護老人ホームへの入所など、サービス利用量の予測などに応じて自治体が3年ごとに見直すことになっており、利用量が多いと見込まれる市町村ほど高くなる傾向。スタート時の全国平均は2911円だったが、03年度の改定時は3293円、06年度は4090円と増えている。
近畿では、約200の市町村や広域連合がそれぞれ見直した。最も高くなったのは和歌山県白浜町の5842円。町には特養や介護療養型医療施設などが6カ所ある。さらに新しい特養ができる予定で、この利用増も見込んだ改定となった。在宅より単価の高い施設サービスの利用者が多いことが、大幅な引き上げにつながったという。
同町民生課は「近隣と比べて施設は充実しているが、サービスを利用していない高齢者への負担を考えると……」と複雑だ。
最も低いのは奈良県の上北山村と山添村の2300円。上北山村保健福祉課は「村は『陸の孤島』で、大病院などがない。民間業者が入りにくく、選択できるサービスの種類が少ない」と説明する。サービス利用者も少なく、65歳以上の高齢者約280人のうち、約40人にとどまる。
大阪市は1200円増の4780円とした。00年国勢調査では、高齢者がいる世帯のうち、一人暮らしか、高齢者夫婦のみの世帯が計61%(全国平均46%)。その分、家族介護に頼れず、状態が軽度でもサービスを求める人が多いのが一因という。
神戸市は36%アップの4694円。保険料は低所得者に配慮し、所得に応じた徴収額を国が標準とする6段階より細かい9段階にした。
合併した市町村には、旧自治体間で異なる保険料を設定したところもある。5市町村が合併した和歌山県田辺市もその一つ。最も高い旧大塔村は5592円で、一番低い旧本宮町の4475円と1000円以上の開きがある。
旧大塔村は04年度、高齢者1人当たりのサービス支給額が月2万5890円と県平均より約5000円高かった。人口規模が小さく、わずかな利用者増でも支給額に大きく跳ね返った。同自治体内での差について市は「保険料が急激に変わらないよう配慮した経過措置」としている。

<災害時の家族への情報提供、本人同意なくても承諾へ>
厚生労働省は医療・介護関係事業者の個人情報の取り扱いガイドラインを改正する方針だ。昨年4月の個人情報保護法施行以降、緊急災害時に患者家族に対しても情報を提供しないなど過剰ともいえる対応に批判が集まっていた。改正案では、意識不明で身元不明の患者について家族から安否確認を受けた場合に本人の同意を得なくてもいいようにするなど、一部の規定を緩和している。



[2006/04/03]
 日医会長に唐沢氏が初当選

<日医会長に唐沢氏初当選 自民との関係改善支持>
任期満了に伴う日本医師会(日医)の会長選挙は1日、東京都文京区の日本医師会館で開かれた定例代議員会で行われ、自民党との関係改善を訴えた東京都医師会長の唐沢祥人氏(63)が、小泉政権に距離を置いてきた現職の植松治雄氏(74)=大阪府医師会出身=ら2人を破って初当選した。任期は同日から2年。
代議員350人の投票結果は、唐沢氏198票、植松氏152票、京都府医師会所属の金丸昌弘氏(40)の得票はなかった。
今回の会長選は、自民党との関係の在り方が最大の争点となった。医療制度改革や診療報酬改定で医師に対し厳しい政策決定が続いてきたことを受け、自民党との関係修復を掲げる唐沢氏に支持が集まった。

<「尊厳死くわしく知りたい」協会に問い合わせが殺到>
富山県・射水(いみず)市民病院で延命措置中止問題が発覚した後、むだな延命措置を拒否する運動を進める「日本尊厳死協会」(本部・東京)に問い合わせが殺到している。
協会の登録会員より若い50〜60歳代の層が多く、「自分の意思をきっちり残したい」という声が目立っている。
協会によると、問題発覚後の平日3日間で電話とメール合わせて1000件を超え、その後も多数寄せられている。「尊厳死について詳しく知りたい」と資料請求する人が多いという。
協会は、延命拒否の意思を示す「尊厳死の宣言書」(リビング・ウイル)作成を推奨しており、現在の会員は11万人。65歳以上が8割近くを占める。
白井正夫事務局次長は「今回の問題をきっかけに意思を明確にしたいと思う人が増えているようで、こうした動きが進めば、現場の医師らが迷わず判断できる」と話す。
また、射水市民病院への電話での問い合わせや意見も既に100件を超えた。「身内に終末期医療を受けた人がおり、延命措置の中止はやむを得ない」といった人工呼吸器を外した外科部長(50)を擁護する意見のほか、「最後まで全力を尽くしてほしい」と求める声も寄せられている。

( 読売新聞より)



[2006/04/01]
 老健2施設、開設許可取り消し

<京都の2老健施設、介護報酬不正で開設許可取り消し>
医療法人「正生会」(村上正志理事長、京都市山科区)の介護報酬不正受給問題で、京都府は31日、同会が運営する京都市山科区の「山科いこいの里」と、左京区の「岩倉いこいの里」の老人保健施設2カ所の開設許可を取り消した。また、府は4月1日付で医療法人「稲門会」(左京区)に両施設の開設許可を行う。入所者約200人はそのままサービスを受けられる。
介護報酬の不正請求で、老人保健施設の開設許可が取り消されたのは全国初。
府によると、正生会は、両施設の理学療法士の人数が介護保険法の基準を満たしていなかったのに、満額の介護報酬を不正に請求。7都府県の27市町村から、2億9400万円を不正に受給していた。
同会は加算金を加え約4億1200万円の全額を返済したが、府は不正請求の高額さや府への虚偽報告など悪質と判断し、許可取り消しに踏み切った。
一方で府は、入所者の他施設への転所が困難なため、施設運営を引き継ぐ団体を、昨年7月から府医師会などとも協力して公募方式で選考していた。両施設の従業員は、受け皿となった稲門会が再雇用する、という。