
<認知症予防に「運動・栄養・昼寝」…厚労省研究班データ>
よく運動し、栄養に気をつけて、昼寝した方が認知症の発症率が下がることが、厚生労働省の研究班(主任研究者=朝田隆・筑波大教授)の研究でわかった。生活習慣の改善による認知症予防の成果が確認されたのは初めてで、注目される。
研究は、茨城県利根町の65歳以上を対象に2001年から2005年にかけて行われた。希望者約400人に運動や栄養、睡眠の改善を指導し、指導しなかった1500人と比較した。
具体的には、週3〜5回、1回20〜60分、音楽に合わせてステップを踏む簡単な有酸素運動を行った。また魚の脂質に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などを含む栄養補助剤を毎日取るとともに、30分以内の昼寝をした。
その結果、生活習慣を指導したグループでは認知症の発症率が3・1%だったのに対し、しなかったグループは4・3%にのぼった。また、記憶能力のテストでも、指導したグループの成績が約16%向上した。今後さらに統計的分析を進める。
認知症予防については、海外でさまざまな研究がなされており、魚を食べたり運動をしたりすることなどが望ましいとされてきた。しかし、生活習慣改善を行う「介入研究」ではなく、生活習慣を観察し、数年にわたって認知症の発症率などを見る「観察研究」が主だった。
( 読売新聞より)
<禁煙治療保険でOK ニコチン依存など条件付きで>
4月からの診療報酬改定では、禁煙治療が保険で受けられるようになったり、入院時の食費の計算方法が変わったりと、患者に身近な医療費の取り扱いも様々な点で変更された。
■禁 煙
禁煙治療が、病気の治療として初めて保険で認められた。「ニコチン依存症管理料」という名称で、1回の受診につき230点〜180点(1点10円)が、初・再診料や処方せん料に加わる。3か月間に5回通院するのが原則だ。
ただし、保険がきくには、条件がある。
まず、医療機関に対して、「敷地内が全面禁煙であること」といった条件がついた。禁煙推進に取り組む姿勢を問うものだが、建物内は禁煙でも屋外に喫煙所があることは多い。禁煙外来の看板を掲げているがん専門病院でも、この条件を満たさないために保険がきかない病院もある。
また、治療を受ける本人には、1日の喫煙本数×年数が200以上(1日20本なら10年以上といった計算)などの、ニコチン依存が強いことを示す条件がある。このため喫煙歴の浅い未成年者らは事実上、保険の対象外となる。
禁煙治療には、皮膚に張ってニコチンを徐々に吸収させ禁断症状を和らげる、禁煙補助薬(ニコチンパッチ)が処方されることが多い。ニコチンパッチは従来は保険外だったが、6月から、こういった条件がそろって保険で治療を受ける場合に限り、保険が適用されることになった。
ニコチンパッチは1日1枚使い、大きさによって1枚約400円〜355円。患者によって必要な枚数は異なる。
禁煙治療の費用は、これまでの自費診療では診察料などを含めて通常2万〜3万円前後かかっていたが、保険の3割負担になると1万円前後で済む計算になる。
■コンタクト
コンタクトレンズにかかわる診療では、個別の検査料を出来高方式で加えるのではなく、必要な検査を一括した「コンタクトレンズ検査料」が新設された。初めてつける場合は387点(コンタクトレンズ患者が70%以上を占める診療所では193点)となる。医師の指示に基づき、再診した際の検査料は112点(同56点)だ。
ただし、医師の指示による受診とは別に、特に異常がないにもかかわらず検査を受ける場合は、この4月から保険がきかないことになった。たとえばコンタクトを紛失して受診した場合は保険外になる。
■入院時の食費…病院食は1食260円で計算
治療のために、1日3食とれないケースは多い。
そこで入院1日当たり780円の負担(一般所得者の場合)だったのが、1食当たり260円へと、1食ごとの計算に変わった。
手術後などで、仮に1日の食事を4回以上にこまめに分けて食べたとしても、最大3食の計算となる。
■内視鏡手術
体にあけた数センチの穴から棒状の手術器具を挿し入れ、カメラで映し出した画面を見ながら手術する内視鏡手術は、体を大きく切る従来の方法に比べ、患者の体への負担が小さい手術として、定着しつつある。
今回の改定では、これまで保険外だった前立腺がんの腹腔(ふっくう)鏡手術が保険適用(4万5300点)になった。開腹手術と同じ扱いだった胃がん手術や整形外科関連の手術などでも、内視鏡手術の点数が別に新設され、高く評価されたものが多い。
(読売新聞より)
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