サイト内検索

[2006/06/28]
 高額医療還付見直し

<支給額わずか1円市民から「不愉快」 高額医療還付見直し>                
入院などで一定以上の医療費を出費したお年寄りに払い戻される高額医療費の支給制度について、仙台市は少額還付金の在り方の見直しを検討する。現行制度では、還付金が10円以下、100円以下という事例も少なくなく、受け取った市民から「不愉快だ」という反発がある。市内部にも「事務経費より還付金が安いのはいかがなものか」との問題意識があるためだ。
仙台市若林区の農業男性(67)は昨年7月、病気で入院した母親(95)の高額医療費支給を知らせるはがきを見て驚いた。還付額は1円。男性は「1円を振り込んでもらって喜ぶ人がいるのか。事務手数料を考えれば、税金の無駄遣いではないか」と今も不信感を隠さない。
市によると、今年6月の高額医療費支給件数は6648件。うち「10円未満」は23件、「100円未満」は167件あった。「500円未満」「1000円未満」もそれぞれ641件、739件に上っている。
支給は老人保健法に基づく国の制度。非課税世帯の場合、入院で2万4600円以上かかった場合などに超過分を支給する。2002年の制度改正以降、少額の還付金が増加したという。
市健康福祉局は「市民感情や事務経費を考えれば、現在のやり方が最善とはいえないだろう」と、見直しが必要との認識を示す。
自治体が独自に制度を見直すことはできない。このため、市は端数の切り上げや切り捨てなど改善策を検討した上で、他の政令市にも呼び掛けながら国に制度改正を促す方針という。

(河北新報より)

<カネボウが記念病院を医療法人に> 
22日、企業立病院である鐘紡記念病院(神戸市)を7月1日から医療法人社団として運営すると発表した。企業立病院では訪問看護ステーションの設置などに制限があるためで、すでに兵庫県知事から医療法人社団の認可を得たという。同病院は1907年に当時の兵庫工場付属診療所として開設された総合病院(242床)。』
医療法人の附帯業務は、平成19年4月1日に施行される医療法で大幅に緩和されることから、附帯業務の実施のために企業立病院が医療法人化するというのは希なケースと思われる。

(日本経済新聞より)

<療養病床のみを持つ単体の医療機関には援助も>
厚生労働省保険局の麦谷眞里医療課長は25日、福岡で開催されたアドミ塾公開講座で講演し、7月から導入する療養病床の医療区分に応じた支払い方式について、関連施設に老人保健施設などを持たない療養病床だけの小規模病院が、収入の減少が原因で閉院に追い込まれそうな時には、何らかの援助を行う用意があることを明かした。



[2006/06/26]
 認知症緩和ケアを導入

<認知症緩和ケアを導入 スウェーデンの財団から>                
介護関連教育業の株式会社日本スウェーデン福祉研究所は21日、認知症緩和ケア教育の専門機関であるスウェーデン王立財団「シルヴィアホーム」のプログラムを日本で初めて本格導入し、介護スタッフなどの育成事業を始めると発表した。福祉先進国のノウハウを取り入れ、事業展開するのが狙い。
プログラムは、がん患者などのターミナルケア(終末期医療)の理念を認知症に応用。特殊なオイルを手で患者に塗る「タクティールケア」を取り入れたのが特徴となっている。不安感を抑え、自傷行為などを防止するほか、攻撃性を弱めたり、安眠を助ける効果などがあるという。

<老人ホーム入居者への訪問診療認める 中医協>
中央社会保険医療協議会は21日、有料老人ホームやケアハウスの入居者への計画的な訪問診療を7月から認めることを決めた。4月の診療報酬改定では末期がんの患者に限定していたが、「医師が来なくなると寝たきりの入居者が入院せざるを得なくなる」などの声を受け、3カ月での見直しとなった。
医療制度改革関連法の成立で38万床ある療養病床の6割を削減することになったため、有料老人ホームなどの「受け皿」を整備する狙いもある。
介護保険の対象になっている有料老人ホームやケアハウスには看護職員が配置されているため、医師による訪問診療料などの算定を認めていなかった。しかし、実態として訪問診療は地域によっては認められており、同省が末期がん患者に対象を絞ったことで1回の訪問で診る患者が減るため「訪問診療は継続できない」と医師側から通告されるホームもあった。このため医師の訪問診療を売り文句にする有料老人ホームなども見直しを求めていた。
新たに認められるのは、医師が入居者の病状を計画的に管理する訪問診療料と、月2回以上の訪問診療をした場合の「在宅時医学総合管理料」。
また、医療機関と有料老人ホームで経営者や役員が同じといった施設の場合、過度の診療を防ぐために訪問診療を認めていなかった。だが、療養病床から転換した有料老人ホームなどについては、同じ経営主体でも算定を認めることにした。

(朝日新聞より)

<特定施設に転換した場合療養病床でも在医総管が算定可>
4月に実施した診療報酬改定関連では、介護保険の特定施設に入居する利用者に対する在宅医療について、在宅療養支援診療所の場合、末期のがん患者以外でも在宅時医学総合管理料(在医総管)を算定できるようにした。7月1目から算定が可能になる。
在医総管は介護保険の特定施設入居者生活介護を算定する施設に入居している末期の悪性腫雍の患者に対し、在宅療養支援診療所の医師が訪問を行う場合を評価したが、これを他の疾患でも算定を可能にする。
外部サービス利用型の特定施設に関しても在医総管、在宅患者訪問診療料を算定できるようにする。
在医総管、在宅末期医療総合診療料(在医総)に関しては、従来特別の関係にある施設などの場合でも算定できていたが、4月以降算定できなくなった。しかし、今後療養病床を持つ医療機関が介護施設などに移行する可能性があることから、この取り扱いを見直す。在宅療養支援診療所の場合は、特別の関係でも算定を可能にする。また、療養病床を持つ病院が病床の一部を、有料老人ホームなどに転換した場合、在宅療養支援診療所と同様の体制を整えていれば在医総管を算定可能にする。この場合社会保険事務局への届け出が必要になる。



[2006/06/24]
 後期高齢者医療制度の創設

<後期高齢者医療制度の創設 療養病床に食住費患者負担>                
医療制度改革関連法案が6月14日成立した。75歳以上高齢者の高齢者医療制度の創設、健康保険制度の再編、療養病床の削減、生活習慣病予防などが柱。
高齢化で増嵩する医療費の抑制については、都道府県が医療費適正化計画を立て、5年を1期として見直しを図る。
10月に始まる患者負担では、70歳以上の一定所得以上の人の窓口負担を2割から3割にする。療養病床に入院する高齢者の居住費・食費(いわゆるホテルコスト)は全額自己負担(栄養管理費を除く)となる。平成20年度からは65歳から69歳の患者にも居住費・食費の対象を広げる。さらに70歳未満も含め医療費の自己負担限度額が引き上げられる。70 歳未満の高所得者の定額分が13万9800円から15万円に引き上げられ、 70歳以上の現役並み所得者の定額部分が7万2300円から8万100円に引き上げられる。
75 歳以上の後期高齢者の加入する新医療保険制度は平成20年度からの発足。運営は都道府県で保険料率は都道府県が設定する。厚生労働省試算によると保険料の平均は月6200円となる。新医療保険制度の財政運営は公費が約5割、現役世代からの支援金約4割。高齢者からの保険料1割で運営する。現役世代からの支援は国保、被用者保険の加入者に応じた支援となっている。

療養病床再編で地域ケアの体制本格化か
法案成立に伴って、改正医療法施行規則で療養病床については医療保険適用病床25万床、介護保険適用病床13万床は経過措置を経て医療保険適用病床15万床へ再編される。医療保険適用病床は人員配置標準を看護職員4:1、看護補助者4:1へと引き上げる。介護保険適用病床は平成24年3月までに廃止し、経過的類型を創設する。将来的に老人保健施設や特定施設(有料老人ホーム、ケアハウス)への転換するため、平成24年3月末までの経過措置として、医師、看護職員の配置が緩和された類型(経過的介護療養型医療施設)を適用する。在宅復帰、在宅支援機能の充実を要件として、新たな介護報酬上の評価を創設することが緊急課題だ。
また、医療保険適用病床から介護保険適用病床への移行経過措置として、「経過型介護療養型医療施設」と同様の人員配置を緩和する「介護保険移行病棟」の創設がきまっている。
具体的な内容は、医師の配置を最低 3 人から2人に緩和し、入院患者に応じた配置を48:1から96:1とする。看護職員の配置は現行の看護職員6:1、看護補助者6:1から緩和し、看護職員・看護補助者合わせて3:1、うち1/3以上は看護職員とする。
参議院厚生労働委員会での附帯決議では、療養病床の再編成で介護療養病床、医療療養病床が老人保健施設等に転換するため、老人保健施設の構造設備基準や経過的な療養病床の人員配置基準について対応すること。介護保険事業支援計画も含めた転換支援策。特養、老健、介護施設、訪問看護など地域ケア体制の計画的整備を進めるため、地域ケア体制整備の指針策定を指示している。これに基づいて厚生労働省は地域ケア整備体制指針策定に入る模様。
医療提供体制では療養病床削減から在宅医療の推進、介護保険では介護保険適用病床の削減による施設から在宅への移行と在宅医療をめぐる地域医療、地域ケアが重要度を増してきたことは今年4月の診療報酬改定を見ても明らかだ。高齢者を抱える地域はケアをどう進めていくのか道筋は未だ描かれていない。



[2006/06/21]
 療養病床の再編へ 地域ケア整備指針

<療養病床の再編へ 地域ケア整備指針>                
療養病床の再編に道筋をつけるため、厚生労働省は「地域ケア整備指針(仮称)」を策定する。秋にも中間まとめを公表する。医療、介護を横断して、必要なサービス量の算定方法を示す。ポスト療養病床の青写真の位置づけだ。都道府県に対しては、国の指針をもとに来年夏までに「地域ケア整備構想(仮称)」を作成し、今後策定する医療、介護の計画に反映させることを求める。
療養病床の再編は、医療費削減策とし昨年末に政府が突然、決定したために、具体的な手順はこれまで白紙状態だった。病院から介護保険への転換はむしろシャットアウトされている状況がある。介護保険の必要施設数を定める都道府県の計画でこうした事態を想定していないためだ。計画4は月に始まったばかりで見直しは3年後からだ。もともと施設数の少ない東京都などは「今期中でも融通がつけられないか検討中」としているが、施設の種類毎に定められた「枠」を超えた分は病院からの転換でも認めない自治体が多い。療養病床が多い地域ほど転換は難しい状況だ。(以下略)

(シルバー新報より)

<認定ケアマネ 非会員も受験対象に>
日本ケアマネジメント学会(井形昭弘理事長)は11月4、5日に実施する「第4回認定ケアマネジャー試験」から、会員以外にも受験対象を拡大することを決めた。介護支援専門員の有資格者で3年以上居宅での実務経験があり、都道府県介護支援専門員協議会など学会が承認する協会に所属していることが条件。7月31日まで申請を受け付けている。

(シルバー新報より)

<食事・入浴なくても人気 、新介護保険の現場から>
東京都世田谷区の桜新町リハビリテーションクリニックは、3年前、医療保険の外来リハから転換して介護保険の通所リハビリテーションを始めた。サービス提供時間は最短の3〜4時間。送迎も食事も入浴も行わないが、150人を超える登録利用者を抱え、中には電車を乗り継いで通ってくる高齢者もいる。ここでは何をするのも本人の自由。やりたいことを自分で決めてチャレンジしてもらうのが方針だ。スタッフは入浴や食事に労力をとられない分、時間は短くても利用者とじっくりかかわれるという。そんな密度の濃さが根強い支持の理由のようだ。
平行棒やエアロバイクを使って訓練に励む人。そのすぐ隣りの円卓では、大きな声を上げて朗読に熱中するグループもあれば、一人で黙々とパソコンに向かって何やら作業している人もいる。ドアを開けた瞬間、ひと目で見渡せるようなこぢんまりした空間に、十数人の高齢者が思い思いの動きをしている。「クリニック」という看板からはちょっと想像し難いような雑然とした光景だ。
「狭いスペースでみんなバラバラなことをしているからでしょうね。これでも今日は人数が少ないほうなんですよ」。理学療法士の中島鈴美さんが笑顔でそう話す。
桜新町リハビリテーションクリニックは、20名定員の通所リハだ。営業時間は平日の午前と午後の3〜4時間ずつと、介護保険上最も短い枠だ。開設当初から昼食や入浴サービスはなし、さらに送迎も行わないという通所施設は、全国でも少数派だろう。しかしそれでも登録利用者は150人以上。家族が付き添う人もいるが、ほとんどはバスやタクシー、電車を乗り継ぐなどして一人で通ってくるという。

(シルバー新報より)




[2006/06/19]
 精神病院が「精神科病院」に改称

<精神病院:「精神科病院」に改称 衆参で法案可決、成立>                 「精神病院」という法律用語を「精神科病院」に改める「精神病院の用語整理法」が16日、衆参両院の本会議で全会一致で可決され、成立した。公布から半年後に施行され、精神保健福祉法などの用語が精神科病院に変わる。精神病院という名称は収容施設を連想させ、患者が自発的に受診しにくくなっているとして、自民党の西島英利参院議員らが議員立法を進めていた。

(毎日新聞より) 

<介護予防プランは自分で 市町村が作成を支援>
厚生労働省は16日までに、4月から導入された介護保険の新介護予防サービスのケアプランを利用者が自分で作成できるよう、市町村に対し作成の支援手順を示した。プランを作成する地域包括支援センターの人手不足などで、プランができない恐れが出ていることを受けた措置。
自己作成に当たって、同省は市町村と同センターの役割を(1)プラン作成段階での内容の確認(2)サービス提供後の評価−と規定。自己作成の届け出は市町村だけでなく、同センターでも受け付けるようにするほか、利用者からの相談、援助に努めるよう要請した。

(共同通信より)

<適切に医療事故を報告しているか 厚労省が医療監視で方針>
厚生労働省はこのほど、今年度の医療監視に当たり、報告義務がある医療事故について適切に報告しているか、院内感染対策では、委員会の設置や適切な運営がなされているか、コンタクトレンズ診療所の診療実態の確認―などに重点的に取り組むよう、都道府県などに通知した。系列病院などに関しては、都道府県が連携して同一日に実施することも求めた。



[2006/06/18]
 医療制度改革法成立、高齢者の負担増大

<医療制度改革法が成立 高齢者の負担増、入院日数削減>                 高齢者を中心とする患者の窓口負担増や、新たな高齢者医療制度の創設を柱とする医療制度改革関連法は、14日午前の参院本会議で自民、公明の与党などの賛成多数で可決、成立した。患者負担引き上げに加え、長期入院患者の療養病床削減、生活習慣病予防など、高齢化で増え続ける医療費の抑制を強く打ち出した内容で、今年10月から順次実施される。
10月には患者の負担増が始まる。70歳以上で一定所得以上の人の窓口負担は現在の2割から、働く世代と同じ3割に。療養病床に入院しているお年寄りの食費・居住費が全額自己負担になるほか、70歳未満の人も含め医療費の自己負担の月額上限が引き上げられる。
75歳以上の全員が加入する高齢者医療制度は08年4月スタート。これに合わせて一般的な所得の70〜74歳の窓口負担が1割から2割に上がる。75歳以上は1割のままだが、全国平均で月6200円程度と見込まれる新保険制度の保険料を払わなければならなくなる。
現在、全国に約38万床ある療養病床は12年度初めまでに15万床に削減。減らす23万床分は老人保健施設や有料老人ホーム、在宅療養などに移行させる。生活習慣病予防は中長期的な抑制策の軸で、40歳以上の全員を対象にした健康診断・保健指導を健康保険組合などの保険者に義務づける。
地方に抑制の責任を担わせるのも特徴。都道府県ごとに平均入院日数の短縮など数値目標を盛り込んだ医療費適正化計画を作らせる。中小企業の会社員ら約3600万人が加入する政府管掌健康保険の運営は、国から公法人の「全国健康保険協会」に移管。都道府県の支部ごとに保険料率を決めるようになる。
厚生労働省はこれらの施策で2025年の医療給付費を、現行のままの場合の56兆円から48兆円程度に抑えられるとしている。
国会審議では、野党側が患者負担増について「高齢者の家計は大きな打撃を受ける。行き過ぎた受診抑制を招く」と批判。療養病床削減には与党からも、行き場のない高齢者が出かねないと心配する声があがった。
このため参院厚生労働委員会での採決では、低所得者への配慮や、療養病床再編に対する支援策の充実などを盛り込んだ付帯決議がつけられたが、どこまで実効性があるかは未知数だ。

(朝日新聞より)



[2006/06/16]
 影響大きい集団リハビリの廃止

<外来患者ら“置き去り”影響大きい集団リハビリ廃止>                   
4月から、医療で行うリハビリの集団療法が、廃止された。この影響で、一部の病院では、リハビリの回数が半減し、長期のリハビリを余儀なくされている患者からは不満や不安の声が上がっている。リハビリの頻度を維持するため、やむなく一部の患者を無報酬で見る医療機関もある。 
「これまで外来リハビリは平均月2回だったが、月1回もできない状態。これまでのリハビリで機能を維持してきた人もいるので、回数は当然減らしたくない…」
名古屋市総合リハビリテーションセンターの蒲沢秀洋・第一リハビリテーション部長は、苦悩の表情を浮かべる。今回の診療報酬改正では、リハビリの日数制限が論議を呼んだが、集団リハビリ廃止の影響も大きいという。
医療機関が何人の患者にリハビリを施せるかは、理学療法士らリハビリ従事者の人数で決まる。これまでの個別リハビリでは従事者一人が一日に施せる上限は6時間。週5日勤務、患者一人1時間として一週間で30人を見られる。集団リハビリは一日延べ18時間が上限。患者一人当たりの時間や従事者の勤務日数が同じなら、従事者一人で週90人まで対応できた。
同センターは、この仕組みをうまく活用してきた。人の補助がないと歩行訓練中に転倒する恐れのある重症者には、これまでも患者一人に理学療法士ら一人がつく個別リハビリで対応。リハビリの経験も積んだ症状の軽い人は「集団」で受け入れてきた。「集団」の診療報酬は「個別」の40%と少なく、患者負担も少なくて済む。
「集団」を「個別」に置き換えれば、受け入れられる患者数は減る。個別リハビリの上限は、今回の改定で従事者一人あたり週36時間に引き上げられたが、患者一人1時間とすれば、週36人の患者しかみられない。やはり大幅な減少だ。
同センターに通うのは、脳血管疾患によるまひや、高次脳機能障害の人、リウマチ患者ら。リハビリの頻度が減った外来患者からは「回数が減って、関節の動きが悪くなった」「前にリハビリでできていたことができなくなった」などの不満が寄せられている。
理学療法士らを増やせば、これまで通りのリハビリも可能。しかし、同センターは公立で、名古屋市の予算の制約を受ける。市にはこれから増員を求めていく考えだが、いつ何人増えるか、めどは立っていない。
交通事故などで高次脳機能障害になった人たちのリハビリに取り組む奈良市の神経内科「やまぐちクリニック」も、診療報酬改正で収入が減り、経営を圧迫している。
高次脳機能障害では、感情のコントロールが効かない、新しいことを覚えられないなどの障害が現れる。同クリニックには約百人が週一回、集団リハビリに通っている。患者同士が向き合い、一週間に起きた出来事や絵を描いて発表し、他の患者はその話を聞き、質問する。言語療法士と一対一でなく、多くの人とのコミュニケーションを通じて、障害を自覚し、感情のコントロール法などを身につけるのが、グループリハビリの効果だという。
同クリニックの常勤のリハビリスタッフは言語療法士1人。一日20〜30人のリハビリ患者が来るが、改定後は一部の患者の分しか診療報酬を請求できず、半数以上は無償のサービスになった。リハビリ部門の収入は月40万〜50万円から、約35万円に減り、赤字が拡大した。
厚生労働省は「長期にわたり効果的でない集団リハビリが行われているとの指摘があったから」と、廃止の理由を説明するが、山口研一郎院長は「集団リハビリだからこそ出る効果もある。画一的に集団リハビリを否定するのでなく、再評価してほしい」と訴える。

(東京新聞より)

<療養病床再編に高知県関係者悲鳴>
「患者も病院も共倒れだ」「大きな社会問題になる」14日成立した医療制度改革関連法。その中に盛り込まれた療養病床の再編に対し、県内の病院関係者は一様に危機感をあらわにする。
高知県の医療・介護療養病床数は人口比で全国最多。計8263床のうち、県の試算では約5000床が削減・廃止対象となり、相応の患者が行き場を失う恐れがある。
療養病床再編と併せ、関係する診療報酬なども7月1日から事実上引き下げに。新しい診療報酬区分で医療の必要度が低いとされる患者を受け入れた場合、それだけ病院の持ち出しが増える。
「とはいえ、県内の在宅医療・サービスの基盤は脆弱(ぜいじゃく)。独居老人や老老介護、夫婦共働きも多く、こんな家庭環境でどうやって『帰れ』と言えますか」。高知市内の病院長は頭を抱える。
診療報酬の引き下げなどは同時に経営面も直撃。「病院によっては1億から2億円の減収となり、倒産の恐れも。県内では一部の一般病院しか生き残れないとさえ言われている」。今年3月に定例代議員会で同法案反対を決議するなど、急激な制度改革に反発してきた県医師会の幹部は深刻な表情を浮かべる。
中でも6年後に全廃される介護型療養病床(県内2932床)は、12年度の介護保険導入を機に制度化されたが、「それを廃止するとは…」。定まらない国の政策を批判する。
7月を前に制度改革の影響はじわじわ押し寄せており、「うちでは既に(療養病床の)患者さん10人ほどに退院してもらわざるを得なかった」と明かす病院関係者も。
「多くの病院が倒産すれば、4万人以上いる医療・福祉関係従事者の雇用不安を引き起こす」。そんな予測すら聞かれるほど、療養病床再編が医療にもたらす影響は計り知れない。

(高知新聞より)

<出産扱わない「産婦人科」、病院・診療所の35%>
産科や産婦人科の看板を掲げている医療機関の中で、妊婦健診などを行うだけで実際には出産を扱っていない病院や診療所が3分の1以上に上るという実態が14日、日本産科婦人科学会の調査で明らかになった。
調査は、同学会の検討委員会(委員長=吉川裕之・筑波大教授)が、産科医不足の実態把握などを目的に、各都道府県に設置されている地方部会を通じて昨年12月1日現在のデータをまとめた。
それによると、産科や産婦人科を診療科目としている医療機関は、病院が1428施設、診療所が3312施設の計4740施設。このうち、妊婦健診は行っていたものの、出産を扱っていなかったのは、病院が148施設、診療所が1529施設の計1677施設で、その割合は35%に達した。診療所に限ると、46%が出産を扱っていなかったことになる。

(読売新聞)

<患者取り違えなど事故18件 全国の医療機関 >
旧国立病院や民間病院など全国560の医療機関で、平成16年10月から18年3月までに、患者の取り違えといった医療事故が18件あったことが15日、財団法人「日本医療機能評価機構」(東京都千代田区)の集計で分かった。このうち3件は患者に障害が残る可能性が高い事故だった。
報告書によると、18件のうち患者の取り違え事故は9件。うち血液型の異なる別患者の輸血用血液を誤って輸血した事故が2件あった。このうち1件の患者は障害が残る可能性が高いという。
取り違えでは、別の患者の検査結果に基づき抗がん剤投与が行われたり、白内障手術で別の患者の眼内レンズが使用された事故もあった。
残り9件は左右や部位を間違えた事故で、手術で穴を開ける場所を間違えたり、医師がレントゲン写真を左右逆に見て反対側に胸腔ドレーンを挿入した例もあった。
事故には至らなかった「ヒヤリ・ハット事例」は昨年4月から半年間で343の医療機関から256件寄せられた。別の名前を呼ばれた患者が返事をしたことが原因となったケースも多かった。

(産経新聞より)



[2006/06/15]
 介護福祉士資格、国家試験が必須に

<介護福祉士資格 国家試験が必須に>                   
介護福祉士の資格を取得する際に福祉系高校と実務経験者のみに課されている国家試験について、養成施設出身者にも課す方向性が明らかになった。厚生労働省が12日の介護福祉士のあり方及びその養成プロセスの見直し等に関する検討会に対して方針を示した。

<特定施設の重症患者も在医総管を適用>                        6月7日、中央社会保険医療協議会は診療報酬に関する委員会を開き、有料老人ホームやグループホームで寝たきり老人の急性増悪時に算定できなかった在宅時医学総合管理料の算定範囲をひろげ、他の重症患者にも適用する案が浮上した。7月1日から実施に移すため、緊急性から今月中に結論を得る予定。
今国会で審議中の健康保険法等の一部を改正する法律案に盛り込まれた介護療養型医療施設の廃止に伴って、医療の必要性の低い患者については、自宅、老人保健施設、「自宅以外の多様な居住の場(特定施設、グループホーム、高齢者向け優良賃貸住宅など)」で対応することが示されている。医療の必要性の低い患者へは在宅医療の枠組みで対応することとなる。平成 18年度診療報酬改定では「自宅以外の多様な居住の場」においても在宅医療の算定をしている。7月1日からは療養病床からの転換措置が始まるため、緊急に在宅時医学総合管理料と在宅末期医療総合診療料を見直すこととなった。

同様の医療体制をどう取扱うか
4月改定では在宅時医学管理料及び寝たきり老人在宅総合診療料を再編・統合し「在宅時医学総合管理料(在医総管)」を新設した。在医総管は特定施設を入居する末期の悪性腫瘍の患者に対し、在宅療養支援診療所の医師が訪問する際に算定できるようになっているが、末期の悪性腫瘍患者以外の患者(寝たきりなど)でも在宅療養支援診療所の医師が訪問した際、在医総管が算定できるようにしてはどうかというもの。
また、外部サービス利用型の特定施設は特定施設よりも在宅により近いという観点から在医総管及び在宅患者訪問診療料が算定できるようにしてはどうか。
さらに、在医総管及び在宅末期医療総合診療料(在医総)の算定対象は、平成 18 年4月以降、同一の医療機関が有料老人ホーム又は認知症グループホームを開設する「特別の関係」にある場合は算定できないこととされているが、療養病床を再編し、同一の開設者が医療機関と有料老人ホーム等を開設することもあることから、在宅療養支援診療所である場合には算定できることにして、療養病床を有料老人ホームに転換するなどした病院であっても、在宅医療支援療養所と「同様の医療体制」である場合在宅時医学総合管理料を算定可能とする取扱いにしてはどうかというもの。
中医協の場で問題となったのは、支払側(健保連など)から、「介護と医療を整理すべき。」、「特別の関係のあるところに医療を適用して医療費がかさむのではないか」というもの。これに対して事務局である保険局は医療と介護の未分化を了解した上で在宅医療を進めたいと療養病床の再編推進を盾に了承を迫った。入居者が医療から介護へ移行することで 1 人当たりの費用が3分の2になるとも言われており、療養病床の再編、医療費適正化の方向を見据えた時、結論は見えているのではないか。

在医総は在宅支援診療所でも算定か
中長期的に検討する課題として、「特別の関係」に関連したものとして、在宅支援診療所について、病院でも届出できるようにしないと「特別の関係」にある病院が不利益を蒙るという指摘だ。
在宅患者訪問診療料及び在宅時医学総合管理料は、「医師又は看護師等が配置されている施設に入所している患者については算定対象としない」ことになっている。看護師だけの配置もあることから、この施設基準も見直すべきとの要望が強い。
在宅末期医療総合診療料(在医総)は、4月以降、在宅療養支援診療所に限定して算定できることとされたが、在宅療養支援診療所以外でも算定可能にしてはどうかというもの。在宅時医学総合管理料(在医総管)が在宅療養支援診療所以外でも算定可能であることが度の理由だ。
医療と介護を費用の点から考えると介護をベースに医療的措置を加えるというパタンが医療費適正化に適うということが見えてくる。この中長期的措置は、7月以降も中医協の場で検討する予定だ。



[2006/06/13]
 老人ホーム運営各社、高専賃に参入

<老人ホーム運営各社、高齢者向け賃貸住宅に参入>                     老人ホーム運営会社が高齢者向け賃貸住宅の運営に乗り出す。4月の介護保険法改正で各都道府県が保険の適用対象となる老人ホームの新設を制限し始めたためだ。老人ホーム運営のノウハウを生かし、成長が見込める高齢者向けの賃貸住宅需要を取り込む。
居酒屋チェーン、ワタミの子会社ワタミの介護(東京・大田)は来年度、高齢者向けの賃貸住宅を関東地区の5、6カ所に新設する。高齢者向けの賃貸住宅は介護保険が適用されないが、段差がないなどバリアフリー設計で、管理人が常駐している。高齢者向けの食事メニューや介護サービスも有料で利用できる。

(日経新聞より)

<市販類似の病院処方薬、全額患者負担を検討・政府自民>
政府・自民党は、かぜ薬など市販薬と類似する医薬品を医療機関が処方した場合、公的医療保険を適用せず全額を患者の自己負担とする方向で検討に入った。歳出・歳入一体改革の一環で、医療機関の薬剤投与を抑える。医療費の2割を占める薬剤費の抑制につなげる狙いだが、来夏の参院選を控え与党内の反発も予想され、調整が必要になりそうだ。
自民党の歳出改革プロジェクトチームが検討、月内にもまとめる2011年度までの歳出削減案に反映させる方針だ。

(日経新聞より)

<診療報酬担保に違法利息、医療機関被害>
病院が受け取る診療報酬を担保に、東京都武蔵村山市内の総合病院に法定金利を上回る利息で融資し、違法利息を取り立てたとして、警視庁生活経済課は13日、出資法違反(高金利)の疑いで、品川区の貸金業者「店舗ファイナンス」を摘発、同区上大崎三、同社社長門田敏行容疑者(44)ら三人を逮捕した。
調べでは、三人は2003年9月下旬から04年4月の間、武蔵村山市内の総合病院に、42回にわたり法定金利の約二倍で計約2億9千6百万円を貸し付け、約1800万円の超過利息を受け取っていた疑い。
調べに三人は容疑を認めており、他にも違法貸し付けにかかわったメンバーがいるとみて追及している。
店舗ファイナンスは1996年4月、日賦金融業者として、東京都に登録。日賦金融業者は出資法の特例で、年54・75%までの高金利の貸し付けが認められる一方、従業員五人以下の零細企業しか融資ができない。
しかし同社は、2000年6月から、本来は貸し付けができない武蔵村山市内の総合病院と系列の千葉県内の老人保健施設に対し、年54・75%で計68回にわたり約34億8千万円を貸し付け、約2億9千万円の超過利息を受け取っていたという。経営状態の悪化から、総合病院は休院中で、老人保健施設は経営権が他人に譲渡されたという。
同社は九六年以降、78法人の医療法人に貸し付けをしており、うち55法人が高金利のため廃業に追い込まれたという。

<メモ>日掛け金融
毎日少額を返済したい商店向けなどに生まれた金融業の業態。出資法は(1)従業員5人以下の零細業者が対象(2)返済期間が100日以上(3)半分以上の日数で業者自ら集金する−場合に限り、回収に手間がかかるとして、上限金利の年29・2%よりも高い54・75%までを認めている。しかし条件を守らず、金融機関への振り込みを求めたり、主婦らに貸し込むなど悪質業者が後を絶たない。



[2006/06/10]
 今後の社会保障制度のあり方

<制度の持続可能性と国民負担の増 、今後の社会保障制度のあり方>            5月26日、「社会保障の在り方に関する懇談会」(主宰=安倍晋三官房長官)は最終報告書をまとめた。6月にまとめる「骨太の方針2006」に反映させる方針だ。
報告書では、我が国の人口が初めて死亡数が出生数を上回り、急速な少子高齢化社会に入ったとの認識を示し、団塊の世代が後期高齢者となる2025年(平成37年)には社会保障負担は143兆円と推計した。人口の高齢化や支え手の減少に対応した持続可能なものとするため、国民が負担する「潜在的国民負担率」は5割を越す見通しで、消費税を含む税制全体の改革を求めている。

介護保険では対象・範囲が今後の焦点
これまでの制度改革として、介護では介護予防を重視したシステムへの転換、認知症や高齢者世帯が急増すると見込み、地域密着型サービスの創設、地域包括支援センターの創設を実施した。施設給付では範囲を見直し、食費・居住費を保険給付の対象外とする改革を行ってきた。
今後の課題として、介護予防に関しては実施状況を見極めつつ、効果的・効率的な体制づくりへの見直しを行う必要性を説いている。地域密着型サービスと、地域包括支援センターについては見直しを行いつつ、医療と介護の連携、中重度者への重点的な対応を図ることとし、福祉施策と住宅施策の連携、NPO等のインフォーマルなサービスの活用を求めている。
被保険者と受給者の範囲については、年齢や原因を問わず、すべての介護ニーズに対応する「制度の普遍化」を目指す方向性を示し、更なる検討を進めるよう求めた。

社会的入院の解消に向かう
医療制度改革では、今国会に上程されている法案で以下のことを進める。?質の高い医療サービスが提供される医療提供体制を確立し、疾病の予防を重視した保健医療体制とする。?医療費の伸びが過大とならないよう、糖尿病などの生活習慣病の患者・予備群を減少すること、平均在院日数の短縮化を図るなど医療費の適正化へ向けた対策を推進する。?新たな高齢者医療制度を創設し、高齢世代と現役世代の負担を明確化し、保険財政の安定を図るために都道府県単位の保険者を再編・統合する。?療養病床は医療の必要度の高い患者を優先し、医療の必要度の高齢者は老健施設、在宅、居住系サービスで対応する。
この改革の結果、介護保険制度における食費・居住費の範囲を見直したと同様に医療制度改革法案においても、食費・居住費負担を見直すこと。療養病床の再編成によって社会的入院の解消についても対応できるとしている。
医療費適正化の進め方は今回の医療制度改革で高齢者の医療費の自己負担分を見直し、診療報酬も引き下げが行われた。さらに、生活習慣病予防や長期入院の是正などの対策に取り組む方向だが、医療費適正化の効果を検証し、その結果を将来の施策の見直しに反映させる方策を始める。中医協では「検証結果部会」が始動しており、その検証結果を施策に反映させる予定だ。
診療報酬では「出来高払い制度」から「定額払い制度」へ転換すべきとしている。この先医療給付費の膨張に歯止めがかからないようであれば、保険給付の内容・範囲についての見直しも避けて通れないとしている。加えて、医療給付費の伸びについて、国民が負担可能な範囲とする点を重要視しており、患者負担の可能な範囲の議論も照準にあるようだ。

尊厳死の検討や死生観の議論も
終末期医療については、年間死亡者数は約100万人だが、2038年(平成 50 年)には約170万人に達すると見込まれている。多死社会にあって、医療費の増加の要因である終末期医療を以下にするかという点では、在宅で死を迎えられる方向性を考えるべきとしている。居住系サービスの充実、地域における生活の場に対する在宅医療提供体制を整備し、尊厳死や死生観についての国民的議論をするべきとしている。



[2006/06/08]
 75歳以上の診療報酬、病気ごと定額制に

<75歳以上の診療報酬、病気ごと定額制に 政府・与党検討>                 75歳以上の診療報酬(治療価格)を、脳腫瘍や心筋梗塞など、病気の種類と患者の病状に応じ定額にすることが検討されている。過剰な投薬や検査が省かれ、患者の負担減や高齢者医療費の伸びの抑制につなげるためで、厚生労働省は国会で審議中の医療制度改革関連法案が成立後、有識者などによる具体的な制度設計の議論を進める方針だ。
高齢化社会の進行で伸び続ける医療費の抑制は急務となっている。このため政府・与党は、平成20年に75歳以上を対象にした新たな健康保険が創設されるのに伴い、診療報酬も高齢者の特性にあわせ再編しようと、定額制度導入の検討に入った。
現在の診療報酬は、注射などによる投薬や検査、手術、放射線治療といった診療行為ごとに点数が定められ、それを合計し金額が算定されている。医療機関では、診療行為の数が多いほど収入につながるため、効果が明確ではない検査や投薬が増えがちで、医療費増大の要因となっている。これを定額制度にすれば、医療機関側にコスト意識が働き、過剰な投薬や検査がなくなり、医療費の伸びの抑制効果が大いに期待できる。
具体的な制度の仕組みは今後、厚労省の有識者会議や中央社会保険医療協議会(中医協)で検討されるが、与党内には、入院治療については脳腫瘍や心筋梗塞、白内障など病気の種類ごとに、また長期療養に関しては患者の病状に応じ、治療価格を一定の額にする案が浮上。外来診療や、終末期患者の在宅医療を定額とすることも検討される見通しだ。一部の医療機関にはすでに、入院治療と療養病棟に限り定額制度を導入しているところもあり、一定の成果を上げている。こうした事例も参考にする。
しかし、大学病院などに比べ総じて診療報酬が少ない診療所を定額制度の対象医療機関に組み込むことには、医師側の反発も予想される。また、患者が複数の医療機関をまたいで受診した場合の事務処理など、解決すべき課題は少なくない。このため、「かかりつけ医」(家庭医)が登録患者数に応じ報酬を決める「人頭払い」など、他の方式との組み合わせも検討されそうだ。

(産経新聞より)

<8600診療所が届け出 24時間往診の在宅医療>
在宅患者の求めに応じて24時間体制で往診や訪問看護をする在宅療養支援診療所への届け出が5月1日時点で8595診療所に上っていることが7日、厚生労働省の調査で分かった。同省は、最終的には一般の診療所の1万カ所が移行するとみており、順調に届け出が進んでいるとしている。
在宅療養支援診療所は、今国会で審議中の医療制度改革関連法案で、長期入院患者の退院後の受け皿となる在宅での医療を推進、普及させるため、2006年度の診療報酬改定で新設された。診療報酬は一般の診療所より高く設定され、在宅で患者をみとった場合は一般の1万2000円に対し、10万円が支払われる。

(共同通信より)

<介護保険、自己負担2割に「現役並み所得者」が対象−自民党方針>
自民党は7日、歳出削減策の一環として、介護保険を利用する高齢者の自己負担率を現行の1割から2割に引き上げる方針を固めた。当面は現役並みの所得(夫婦2人で年収620万円以上)がある高齢者に限定する方向で調整する。2009年度に見込まれる制度改正を視野に取り組むが、党内には来年夏の参院選を控え、相次ぐ高齢者への負担を強いる措置に異論も強い。
同党は、7月に閣議決定される「骨太の方針」に盛り込みたい考えだ。 

(時事通信より)

<認知症対応など専門性強化 介護士の養成内容見直しへ>
厚生労働省は8日までに、ホームヘルパーの上位に位置付けられる国家資格である介護福祉士の養成課程について、認知症患者や最期をみとる終末期医療(ターミナルケア)を受けている患者などに対応した専門的な技術を高める方向で、教育内容の見直しに入った。
厚労相指定の養成施設(専門学校など約400施設)での養成課程は現在、入浴や排せつ、食事の世話といった身体介護を中心に構成されている。厚労省は省内の検討会で、(1)認知症の理解と対応(2)障害の種類や年齢にとらわれない基礎的な技術習得(3)介護予防からリハビリテーション、みとりまで一貫した理解力−などを重視した見直しを進めている。



[2006/06/07]
 療養病床、医療・介護保険とも適用

<療養病床、医療・介護保険とも適用・厚労省が経過措置>                  厚生労働省は長期入院の高齢者が入る「療養病床」のある医療機関に対し、2009年3月末までの期間限定で、同じ病棟内で医療保険と介護保険の双方を使うことを容認する。医療と介護は適用する病棟を分ける原則だが、今後6年間で療養病床を6割減らす計画を円滑に進めるため、経過措置として認める。
療養病床は全国に約38万床あり、医療保険を使う病棟(25万床)と介護保険でみる病棟(13万床)に分かれる。厚労省は医療制度改革の一環として療養病床を医療保険の施設として一本化。医療の必要度が低い人が入る23万床を療養病床としては廃止し、医療機関から老人保健施設などの介護施設などに転換させる計画だ。

<療養病床の次は急性期の再編>                                 辻哲夫厚生労働審議官は4日、都内で行った講演で療養病床の再編を行った後に急性期病床の再編成に取り組む考えを明らかにした。医療法改正でスタートする新たな医療計画において、2期目から4期目の期間の中で再編が進むとの見方を示した。

<改正後の実態「不満」8割、早急な見直しを提言へ>
東京都社会福祉協議会はこのほど、改正介護保険施行後の実態について、660人のサービス利用者に対して行ったアンケート調査結果をまとめた。4月以降に認定更新を受けて予防給付の対象になった人はすでに半数を超える351人。「今まで利用できたサービスが受けられなくなって困っている」「納得がいかない」などの不満・不都合を訴えた人は全体の8割に上っている。9月までの経過措置を待たずに福祉用具を制限されたり、同居家族がいるからと一律に生活援助を止められたケースなどもある。施行からまだ2カ月だが、東社協では利用者の実態を反映させた見直しが早急に必要であるとし、緊急提言をまとめる準備を進めている。

(シルバー新報より)

<特養の″看取り″を支援>
特養ホームを良くする市民の会(本間 郁子理事長)は5月26日、都内で特別養護老人ホームのターミナルケアについての勉強会を開催した。講師として登壇した厚生労働省社会援護局福祉基盤課福祉人材確保対策室の石原美和介護技術専門官は、報酬改定で新設された重度化対応加算と看取り介護加算について、「加算取得のための体制と環境整備のハードルは高くない。多くの施設で取り組んでもらいたい」と話し、特に日常のケアを通じて状態の判断や予測を行う看護師の役割が重要になると強調した。同省では現在、施設看護職の業務やターミナルケアを整理したテキストも作成中という。

(シルバー新報より)

<個人情報:上越の居宅介護支援事業所、47人分を紛失>
上越あたご居宅介護支援事業所中郷(上越市中郷区)に勤務する男性ケアマネジャー(29)が今年4月、上越、妙高両市内の利用者47人分の氏名や身体状況など個人情報を記載した資料「支援経過表」を紛失していたことが分かった。これまでに悪用されるなどの被害は出ていないという。
同事業所を運営する社会福祉法人「上越あたご福祉会」(本部・上越市三和区、折笠敏和理事長)によると、このケアマネジャーは4月14日、利用者宅の訪問から事業所に戻り、支援経過表を事務室の机の上に置いたまま帰宅。土日を挟んだ17日に出勤した際、紛失に気づいたという。その後、職員らで捜したが発見できず、今月1日になってようやく妙高署に紛失届を出した。
支援経過表は介護内容を決めるケアプランの参考資料。A4判ファイルに利用者の名簿、面談や電話でのやり取りなどが収められているが、住所や連絡先は記載しておらず、鍵がかかる保管庫に収める取り決めになっていた。
折笠理事長は会見で「職員同士のチェックが甘かったかもしれない」と管理のずさんさを認め、陳謝した。



[2006/06/05]
 駐車違反取締りの新制度、悩む福祉関係者

<駐車違反取り締まりの新制度、悩む福祉関係者>                       車から離れたら即違反。1日始まった違法駐車取り締まり強化に、福祉団体やボランティアが困惑している。介護施設へのお年寄りの送迎や食事の配達など、現場では短時間の路上駐車が避けられない。「どうやって送迎を続ければいいのか」。福祉団体の全国組織は「福祉関係の車は取り締まりの対象外にしてほしい」と厚生労働省に申し入れた。
自宅にいる高齢者への配食や介護などのボランティア活動を全国で進めているNPO法人「ニッポン・アクティブライフ・クラブ」(本部・大阪市中央区)は、メンバーが車で高齢者宅を回る。「ただいま介護ボランティア活動中」というステッカーにメンバーの携帯電話番号を書き添え、車内に掲示してきた。
これまでは取り締まる前に一度電話をかけてくれる警察官が多かった。運転者が車に戻って説明すれば「できるだけ早く動かして」と注意される程度ですんだ。しかし、新制度では駐車監視員が違反標章を張る間の数分で「アウト」。1万5千円(普通乗用車)の反則金を求められる。
藤岡武専務理事は「運転専門のボランティアを募って、介護ボランティアを送り迎えしてもらう必要があるかもしれない」と負担増に悩む。
大阪市住吉区の社会福祉法人「ライフサポート協会」は毎日、ボランティアと協会職員計2人で高齢者らを介護施設などに車で送り迎えする。
住宅が密集し、車が入れない路地では、広い道路に車を置いて迎えに行く。車いすを持ち上げるなど2人がかりの作業も多い。場所によっては10分以上車を離れることがあるという。
職員の一人は「車の中で待つ人を加え、3人態勢にしなければいけないかもしれない。人繰りも、人件費の面でも厳しくなる」とこぼす。
新制度下でも身体障害者本人か、その介護者として届け出た人の車は、駐車禁止除外指定車と認定される。同協会は、この認定を受けられないか地元署に問い合わせたが、認められなかった。大阪府警幹部は「福祉関係であっても、ほかの放置駐車車両と同じ。例外にはならない」と話す。
全国の福祉団体でつくる市民福祉団体全国協議会(東京都港区)は4月末、「歩行困難者を乗せる車両は取り締まりの対象外にしてほしい」と厚生労働省に申し入れた。協議会事務局は「介護する側の人々が大変になるだけではない。サービスを受ける高齢者や障害者が最も困る」と訴える。
厚労省の担当者は「こうした声を受け、新制度が福祉の現場に大きな影響が出ることを知った」と話す。当面は全国でどのような影響が出ているかの事例を集め、対策を考えていくという。

(朝日新聞より)



[2006/06/03]
 アミーユブランド、首都圏で低料金実現

<首都圏初のワンルームタイプで価格的な優位性を打ち出す〜先駆的福祉経営事例>
全国17都府県に「アミーユ」ブランドで112施設の有料老人ホームを展開している株式会社メッセージ(本社=岡山県岡山市)は、東京都小平市に首都圏初となる居室内にバス・ミニキッチンを備え付けたワンルームタイプの介護付有料老人ホーム「アミーユレジデンス新小平」を入居金一時金無料で開設した。
定員51名の同施設は、敷地面積約2132?、鉄骨造り3階建てで、土地建物を20年契約で賃借し、同社が運営する方式。月額利用料は18万8250円(30日の場合)で、介護保険自己負担分、居室電気代等を加えても、1ヵ月あたりの総額は23万円前後。有料老人ホームの開設ラッシュが続く激戦状態が続く都内にあっても、価格的にかなり優位性を打ち出せることになる。

■家族の滞在時間も長くなる扉2枚を隔てた居室空間
同施設は、すべての個室にユニットバスやミニキッチン、トイレ、洗面台があり、居室とは扉で仕切られており、共有スペースや廊下など他の入居者と関わる空間と、扉を2枚隔てて静かに過ごすプライベート空間が分かれている。これにより、施設を訪れた入所施設の家族が居室に滞在する時間が長くなる傾向にあるという。また、入居者本人や家族と生活援助について相談したうえで、個別ケアプランを作成。スタッフの指示書に連動させることで、個室で暮らす入居者に「オーダーメードケア」を提供する方針を貫いている。

■ 有名料理学校のレシピ監修で開発された新メニューを提供
同施設のもうひとつの特徴は、食事だ。同社の子会社である株式会社シーケーフーヅが配食する「デリパック」を提供。冷凍パック、チルドパックなので、衛生的かつ効率的に調理ができる。メニューは辻学園、辻クッキングスクールと提携し、レシピ監修を受けている。また、新メニューの開発は入所者の試食も行い、1ヵ月ごとに入居者の評価を集計するという徹底振りだ。
さらに、協力医療機関、提携する協力薬局を通じた医療体制、入所者と家族の旅行企画など、生活全般のサポートを行っている。激戦状態が続く首都圏において、新たな介護サービスの提供体制として、ワンルーム・入居一時金無料というビジネスモデルを打ち出した同施設の経営の今後動向に注目したい。

<若年障害者には介護部分のみ介護保険から給付を>
厚生労働省は介護保険制度の被保険者・受給者の範囲拡大について、20歳〜65歳未満の若年障害者に対し、介護保険と共通するサービスのみ介護保険から給付し、障害者特有のサービスは支援費制度から給付する案の検討を進めている。その場合の対象者の増加は現行の要介護認定者の10分の1未満にとどまるとして、範囲を拡大しても要介護者の急増につながらないとみている。市町村を中心に、被保険者の拡大が介護保険財政に影響すると危ぐする声があるが、こうした見方を払拭したい考えだ。