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[2007/01/31]
 手厚い看護必要な病院限定

<手厚い看護必要な病院限定 上乗せ報酬で基準見直しを 中医協、12年ぶり建議> 1月昨年の診療報酬改定に伴い全国で看護師募集が急増し、看護師不足が懸念されている問題で、中央社会保険医療協議会(中医協)は31日、看護師1人が受け持つ患者数が最も少ない看護師の配置基準は手厚い看護が必要な病院に限るなどとした建議書をまとめ、柳沢伯夫厚生労働相に提出した。
厚生労働省によると、中医協の建議書提出は1995年に薬価の価格決定ルールの見直しを要望して以来で、12年ぶり。中医協としての強い危機感を示した形だ。
昨年4月の診療報酬改定で、症状が変化しやすい患者に対する急性期入院医療を強化するためとして、看護師1人当たりの入院患者が7人と、看護師を最も手厚く配置する病院に対して診療報酬を上乗せ。これを受け大病院だけでなく増員の必要性が低いとみられる中小病院なども増員を計画し、看護師不足への懸念が顕在化した。
これに対し、建議書は、急性期など手厚い看護が必要な入院患者が多い病院に限って上乗せ基準の適用を認めるように変更することを要望。看護師を増員しても必要度が低いと判断されれば、診療報酬は上乗せされないとの方向性を示すことで、行きすぎた看護師募集を抑制する効果を狙っている。
また、手厚い看護を必要とする患者の判定方法の基準についても早急に研究に着手し、次回の2008年度の診療報酬改定で対応することを求めている。
中医協から厚労相への意見提出の方法は答申と建議書の2つがある。答申は厚労相からの諮問を受け行われるのに対し、建議書は中医協の自発的判断で出すことができる。

◆看護師配置と診療報酬
看護師配置と診療報酬 診療報酬は治療や入院、調剤などの医療行為に対し、公的医療保険から医療機関や調剤薬局などに支払われる公定価格で、ほぼ2年ごとに改定される。国は昨年4月の改定の中で、症状が変化しやすい患者に対する急性期入院医療を強化するため、報酬を算定する際の看護師の配置区分を見直した。一般病棟の場合、看護師1人当たりの入院患者数による従来の区分は15人、13人、10人の3区分だったが、さらに手厚い配置となる7人を追加し、診療報酬を高く設定した。

(共同通信より)

<インフルエンザ、全国的な流行始まる>
今冬のインフルエンザの全国的な流行が始まったことが30日、国立感染症研究所感染症情報センターのまとめでわかった。昨冬に比べると5週遅い始まりで、過去10年間では2番目に遅いという。
今月15日からの1週間に全国約5000の医療機関から報告された患者数が、1施設あたり1.1人となり、流行開始の目安となる1.0人を今冬初めて上回った。
ウイルスの型は、A香港型とB型が9割近い。地域的な偏りはなく、全国で広範囲に患者数が増えつつあるという。
同センターの安井良則主任研究官は「過去のケースでは、1月に流行が始まると2月中旬から3月にかけてピークを迎える。人込みに出るのを控え、手洗いやマスクを心がけてほしい」と話している。

(朝日新聞より)



[2007/01/30]
 看護師募集にルールを

<看護師募集にルールを!日医調査で7万人増員か> 1月17日の中央社会保険医療協議会(=中医協)では、看護基準と看護師不足について審議した。日本医師会は、平成20年4月には約7万人の増員が必要なのに対して約3万人しか充当できないと調査結果を報告した。事態を重く見た中医協は柳澤厚労相に建議することを決めた。
平成20年度診療報酬改定では更なる医療費適正化計画に則った医療費節減が課題となっている。医療機関の病床削減もあり得るところだ。平成18年4月の診療報酬改定で「7対1看護配置」が導入された。5月現在で「7対1看護配置」の構成比は病院数で5・0%、病床数で6・9%であった。日医の調査によれば、10月末時点では病院数で10・6%、病床数では13・1%となり、このまま推移すれば平成18年度末には20%を超えると予測した。
さらに、今後、国は診療報酬改定等で入院基本料の基準引き上げを予定しており、配置基準の達成には一般病床2万床以上の閉鎖も検討されているとし、病院、病床を閉鎖したとしても、今後1年半の間に7万人の看護職員の増員が必要と予測した。しかしながら、近年の就業者の増加数からはじきだすと、年に約3万人看護職員増でいっぱいではないかというのが日医の見解。したがって、大都市圏での看護職員の増加に備える体制は取れたとしても、地域医療が短期間で崩壊する危険をはらんでいると、日医の調査は結論づけている。

◆地域医療、深刻な事態に
同会議で、自治体病院の調査も合わせて公表された。看護職員について平成19年4月予定の応募数9114人で、募集数7383人を上回る応募があったが、採用数は5521人と減少し。掛け持ち受験も影響し、1862人が不足ということであった。とりわけ、100床未満では337人の応募枠に101人の採用と236人が不足するという深刻な事態である。日本看護協会の調査では労働環境の改善を希望する声が圧倒的に多く、看護職員の定着対策に医療安全対策や業務量の改善などを上げる病院が多く、病院は人事マネジメントを回しつつ業務改善につとめる必要があるといった意見が会議でも出された。
また、当面の看護配置基準の予定を、300床以上病院で平成21年度に病床の6割を「7対1看護基準」にし、達成には病院数の削減が予定されているものとし、その結果として平成20年4月の一般病院数は89万2千床と、この一年半で約2万床が看護配置基準のためだけに削減される見込みを日医は明らかにした。
中医協は、「7対1看護基準」が導入されたため、本当に必要性があるのか疑わしい中小病院までもが「7対1看護基準」を取り始めているため、「7対1看護基準」の必要度という観点で、次の診療報酬改定に向けて検討することで意見が一致した。看護師不足については、募集の一定のルールをまとめて柳澤厚生労働大臣へ建議することとした。

<勤務医26%が医事紛争経験、診療で「委縮がちに」7割>
日本病院会が会員病院を対象としたアンケートで、勤務医の26%が医療訴訟を起こされたか、起こされそうになった医事紛争を経験していることが分かった。内訳は「訴訟を起こされたことがある」が6%、「紛争になったが、訴訟を起こされずに終わった」が20%だった。「ない」は71%だった。
訴訟による診療への影響としては、70%が「防御的、委縮医療になりがち」と回答。「安全意識が高まる」は14%にとどまった。
アンケートは昨年7月、2535病院を対象に実施、勤務医5635人が答えた。
また、医療過誤と勤務状態の関連について複数回答で尋ねたところ、半数を超えたのは「過剰な業務のため、慢性的に疲労している」(71%)、「患者が多く、1人当たりの診療時間などが不足がち」(63%)、「医療技術の高度化などで医師の負担が急増している」(58%)だった。

(共同通信より)

<家庭の医療ごみを全国調査、在宅医療拡大で急増>
在宅医療の拡大に伴い、家庭から出る注射針や輸液、透析用のビニールバッグ類などの医療ごみが急増しているため、環境省は近く自治体に処理状況を尋ねる初の全国調査を実施する。家庭の医療ごみは自治体が処理することになっているが、針刺し事故など感染への心配から回収していないところが多く、患者や家族が処理に困っている例もあることから、実態をつかみ、今後の対策づくりに生かすのが狙い。
家庭の医療ごみについては、同省の検討会が「現状では注射針などは医療機関へ持ち込んで感染性廃棄物として、それ以外は市町村が一般廃棄物として処理するのが望ましいが、引き続き検討が必要」とする提言をまとめ、2005年秋に都道府県に通知した。
これを受け、調査では(1)注射針(2)針部分以外の注射筒(3)輸液などのビニールバッグ類、チューブ、カテーテル類(4)脱脂綿、ガーゼ類−の回収状況を詳しく調べる。すべて回収しているかや、一部回収している場合は条件となる種類や材質、排出方法などについても尋ねる。

(共同通信より)



[2007/01/29]
 認知症高齢者の外出支援

<認知症高齢者の外出支援、散歩・趣味『ご一緒に』> 板橋区は2月から、認知症の高齢者が散歩や芸術鑑賞する際の外出を支援する「ごいっしょサービス」を始める。同区によると、介護する家族というより高齢者自身のために、趣味の外出まで支援するのは全国的にも珍しいという。
対象は65歳以上で介護保険の認定を受けていて、道に迷ったりお金の計算ができなかったりする認知症があるが、つえや歩行器を使っても自力で歩ける人。研修を受けた地域の人が、散歩や美術館、喫茶店への外出に付き添ったり、自宅で趣味の活動をする際に見守ったりする。
ホームヘルパーは生活に必要な買い物への付き添いはできるが、趣味の活動まではかかわれない。家族も介護で手いっぱいで、趣味まで付き合えないのが現状という。認知症高齢者の外出の機会を増やし、生活の質を向上させるのが狙い。
利用できるのは月−土曜の午前9時−午後5時で、月4時間まで。1時間100円。家族やケアマネジャーが区社会福祉協議会に申し込む。

(東京新聞より)



[2007/01/27]
 お産の現場、パンク寸前

<お産の現場、パンク寸前 医師不足に「過失」起訴も影響> 出産前後の治療を担う周産期医療の現場が厳しさを増している。医師不足に加え、昨春、福島県立大野病院の医師が業務上過失致死罪で起訴された事件も影を落とす。事件後「リスクを避けたい」という医師や妊婦の心理が大病院への分娩(ぶんべん)集中を招き、医療機関の連携がうまくいかなくなった地域もある。厚生労働省は特定の病院に医師を集める「集約化」で事態の打開を図ろうとする一方、宮崎県は独自のネットワークづくりで成果を上げている。

◆大病院に分娩集中
福島県立医大病院(福島市)に昨秋、産婦人科医が3人いる県南部の総合病院から「初産で前置胎盤」という妊婦が送られてきた。胎盤が子宮の出口を覆う前置胎盤は大量出血の可能性がある。
医大病院は、出産リスクの高い妊婦の受け入れや高度な新生児医療を行う県内唯一の「総合周産期母子医療センター」に指定されている。検査の結果、リスクはほとんどないと思われた。
しかし、いくら説明しても「医大でお願いします」。妊婦側も、お産に「不安のかたまり」となっていた。結局、医大病院で出産したという。
総合病院や妊婦の不安の背景には、県立大野病院で起きた事件がある。子宮にくっついて離れない癒着胎盤を無理にはがしたため、妊婦を失血死させたとして医師が刑事責任を問われた事件だ。26日、初公判がある。
福島市内の開業医の一人は「常に事件のことが頭の隅にある」。事件後、県内の開業医や総合病院はわずかでも妊婦にリスクがあると、医大病院に送るようになった。「リスク回避」の動きは他県でも広がっている。
厚労省は96年から、周産期を支える医療体制の整備を都道府県に求めてきた。(1)「総合周産期母子医療センター」を原則1カ所以上つくる(2)比較的高度な医療ができる「地域周産期母子医療センター」を、総合センターのほかに数カ所、整備するというものだ。
総合センターは、24時間体制で産科担当の医師が複数勤務する母体・胎児集中治療管理室(MFICU)を「6床以上」置くことなどが要件となっており、39都道府県に62施設ある。
総合センターがない奈良県の町立病院で昨夏、出産中の妊婦が意識不明となった。奈良、大阪の計19の病院に受け入れを断られ、約6時間後、国立循環器病センター(大阪府吹田市)に到着。脳内出血と分かり緊急手術で男児を出産したが、母親は8日後に死亡した。
同県では、妊娠中に異常が起きた時の受け入れ先として県立奈良病院(奈良市)と県立医大病院(橿原市)が指定されている。だが、両病院を合わせても新生児集中治療管理室(NICU)は30床、MFICUは4床しかなく、満床状態が続く。このため患者の県外搬送は常態化していた。
奈良県が頼りにしてきた大阪府も周産期医療システムが揺らいでいる。
全国に先駆けて、空きベッド状況などをパソコンで検索できる「産婦人科診療相互援助システム」をつくり、搬送の迅速化に努めてきたが、最近は1件目の電話で搬送先が見つかるケースは半数にとどまるという。府立母子保健総合医療センターの末原則幸・産科部長は「地域の中核病院で産科の閉鎖や分娩制限が起き、センターに正常分娩や、さほどリスクが高くない出産まで集中した。搬送依頼を受けた当直医が緊急手術などの一方で病院探しをするほどだ」と話す。
厚労省は05年暮れ、医師不足対策として産科の集約化を今年3月までに検討するよう都道府県に通知を出した。日本産科婦人科学会で医師不足問題を担当する海野信也・北里大教授は「診療機能の集約化より先に患者の集中が起きた。総合センターでさえ、医師は月平均7回も当直している。分娩料を早急に引き上げ、少しでも労働条件の良い施設を増やしてほしい」と話した。

◆厚労省 医師足りず「集約化」、宮崎県は「地域分散型」で成果
一方で、総合センターの空白自治体の一つである宮崎県は「一極集中型」でなく、「地域分散型」のシステムを作り、成果を上げている。
県北から県央の宮崎市まで車で2時間程度かかる。そのため、地域の開業医(1次施設)のほかに、北部、中央、南部、西部にある六つの総合病院を地域の基幹病院(2次施設)と位置づけ、県立宮崎病院(宮崎市)と宮崎大病院(清武町)を3次施設とするネットワークを整えた。患者の搬送は開業医などの1次施設から2次施設まで約30分、2次施設から3次施設まで、ほぼ1時間でいけるようにした。
01年から5年間の同県内の分娩数は約5万3000件。同期間の母体の救急搬送は192人。うち3次施設に送られたのは29人で、多くは2次施設で対応できている。
かつて宮崎県は周産期死亡率(妊娠22週から出産後7日未満の胎児と赤ちゃんの死亡率)が全国一悪かった。94年の死亡率が出生数1000件当たり7.5とワースト1だった。その直前から、地域性を考えた連携システムと、新生児医療も担える産科医の養成に力を入れた結果、04年の死亡率は3.1(全国平均5.0)と最低になった。
搬送より医師が出向いたほうが早いと判断すれば2次施設の医師が開業医のもとへ支援に行く。2次施設にハイリスク分娩が集中した場合、開業医が病院を手伝うという態勢も整う。また、2次、3次施設の産科医らが年2回集まり、母親や赤ちゃんの全死亡例を検証する検討会を開催。教訓は再発防止のためにすべての分娩施設に伝えられている。
システムづくりの中心となった池ノ上克・宮崎大教授は「周産期医療の体制整備は地域の実情に応じてやっていくしかない」と話した。

(朝日新聞より)

<治療の伴走役 『医療コーディネーター』に注目>
「医療コーディネーター」という職種が注目を集めている。患者と医療者の間に立ち、患者の相談に乗ったり、必要に応じて家族の支援も行う。患者サービスの一環として、医療コーディネーターを配置する病院も出てきた。
医療コーディネーターとは、医療者と患者や家族の溝を埋めるのが役目。治療法、医療サービス、医療倫理など、患者のさまざまな相談に乗り、治療の伴走役を務める。
2003年に発足した日本医療コーディネーター協会(東京都江東区)が資格認定をしており、10年以上の経験を持つ看護師が有料で相談に応じている。
こうした民間の活動とは別に、病院に所属するコーディネーターも増えてきた。
大和成和病院(神奈川県大和市)の医療コーディネーター深津より子さんも、その一人。
入院に直面すると、患者にはさまざまな疑問がわき上がる。手術に対する不安、入院期間、地方から来た家族の宿泊施設…。新しい患者から相談の電話を受けたり、通院中の相談の窓口となるのが、深津さんだ。
看護師として手術室に10年間勤務した経験をもとに、病状が急変した患者からの電話にもてきぱきと応じている。
横浜市の男性(55)は6年前、解離性大動脈瘤(りゅう)で倒れた。他院に通院しながら同院にも相談した。数週間後、容体が急変。妻(44)は、深津さんに電話した。「すぐ入院して。ベッドをあけて待っていますから」と即決。妻は「聞き慣れた声が対応してくれ、病室の状態もすぐ分かってほっとした」と振り返る。「分からない医療用語やちょっとした疑問を、忙しそうな医師や看護師に聞くのは気が引ける。コーディネーターには気軽に聞けた」
医師と異なる立場から、不安を解消する役割もある。同院の南淵明宏医師は「医者は手術の危険性を説明しなければいけない。患者には『いつには退院できる、大丈夫ですよ』と後押しする人が必要」と話す。医師から説明を受けた後で、深津さんに何度も確認する患者もいるという。

◆トラブル仲裁も
別の病院で主治医とトラブルになって来院する患者に、深津さんが間に入って仲裁することもある。退院後、地元の病院に通えないと、本人の不利益が大きいからだ。
フリーの医療コーディネーターの山中鈴美さんは、心臓血管研究所付属病院(東京都港区)など3病院から委託を受けている。患者に医療費について情報を提供するのも大切な役目だ。患者が入っている医療保険を確認し、公費が使える制度を紹介する。退院にまつわる不安や公的支援については、病院のメディカルソーシャルワーカー(MSW)に引き継ぐ。
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年間活動する山中さんは、委託先の病院で看護師を医療コーディネーターとして育成している。「コーディネーターを置いても患者が追加の診療費を払うわけではない。病院側にとっては出費が増えることだが、医療の質が問われる時代だけに、医療側の要請も高まっている」と話す。

(中日新聞より)

<病院の未収金、解決に向けて国が検討会>
治療費を支払わない患者が増えて病院の「未収金」が膨らんでいる問題で、厚生労働省は24日、解決に向けて、医療関係団体や保険者を入れた検討会を設ける方針を固めた。厚労省は未収金について「医療機関と患者の問題」との立場だったが、全国の6割以上の病院が加入する四病院団体協議会(四病協)が、国民健康保険などの保険者に返還訴訟も辞さない構えを見せているため、放置できないと判断した。
四病協によると、加盟する3272病院の94%が未収金を抱え、04年度までの3年間に把握できたのは約426億円。患者の負担増などが影響している一方、支払い能力があるのに治療費を何度も踏み倒す患者もおり、モラル低下も原因とみている。
厚労省は検討会に、四病協や日本医師会などの医療関係団体のほか、国民健康保険の保険者である市町村や企業の健康保険組合、学識経験者などに参加を求める方針だ。そのうえで例えば、悪質な未払い患者が会社員であれば加入する健康保険組合に医療機関が連絡する仕組みをつくるなど、問題解決に向けた具体的な方策を検討するという。
厚労省の「仲裁」について、四病協の山崎学・日本精神科病院協会副会長は「問題が解決に向かい始めたのはよかった」と評価する一方、並行して保険者への返還請求の準備も進める考えを示した。
未収金問題をめぐり、四病協は未払い患者が加入する医療保険の保険者に肩代わりを求め、応じない場合は訴訟に踏み切る方針を固めるとともに、国に対して解決策を求めていた。

(朝日新聞より)

<足りない介護の担い手、人材流出で事業者困惑>
介護サービスの事業者たちが、働き手の確保に必死だ。サービスを受給する県内高齢者の数は、2000年の3.3倍に急増。しかし、介護職員の数は十分とは言えず、せっかく就職しても重労働に耐えきれず退職する職員が後を絶たない。しかも、景気回復により一般企業の採用が増え、介護職人気に陰りが。17日の合同就職面接会は、参加事業者が多すぎて会場を広げるほどの活況ぶりだったが。
ハローワーク主催の就職面接会が開かれたさいたま市大宮ソニック市民ホールに、介護サービス事業者の46ブースが所狭しと並んだ。仕切りを撤去して会場を広げたにもかかわらず、熱気で息苦しいほどだ。
その熱気の発信源は、事業者の人事担当者たち。求職者187人(男性57人、女性130人)に対し、約100人もの面接官が、優秀な人材を求め目を光らせていた。
一方、求職者はいたってクール。坂戸市の男性(29)は、非常勤職員として福祉施設で働いていたが「ゆくゆく考えると、バイトのままではきつい」と転職を考えた。
特別養護老人ホームで3年間働いた女性(33)は「人が足りないため過労になり、腰痛を患う職員も多い。3割くらいは、数年と持たず介護の現場から去っちゃう」と話す。給与面では一般的な同年代に比べ、恵まれていたというが、より条件の良い職場を探しに来た。
ブースによって人気はまちまち。これから開業する新規の9事業者のブースには、求職者がひっきりなしに訪れていた。
さいたま市内で特養ホームを経営する社会福祉法人の担当者は、少し暇そう。「不況だった二、三年前までは、『もういいです』っていうくらい求職があった。でも今は一般企業に人材が流れているのか、求人広告を出しても、問い合わせすらほとんどない」と肩をすくめる。そして、「以前は、福祉に対する気持ちの強くない人を採用することはあり得なかったが、今は目をつぶる場合もある」と明かした。
県内の介護サービスの利用者は、2000年4月が約3万8千人だったのに対し、06年4月には12万5千人と3.3倍に。居宅サービス事業者は9100から1万4700に、施設サービス事業者は310から380に、それぞれ1.6倍、1.2倍に増えた。
需要に供給が追いつかない現状に加え、働き手の増員数は、事業者数の伸び率をさらに下回る。県介護保険課は「県内介護職員の総数の推移はまとめていないが、各事業者とも人員確保には苦労をしているようだ」と現状を憂慮。事業者も「完全な売り手市場」と口をそろえる。面接会に参加した鳩ケ谷市の女性(22)は人事担当者から「すぐに辞めてしまう人が多いので、なんとか長く続けてもらえないか」といきなり懇願されたという。
ある人事担当者が語気を強めた。「利用者にきめ細かいサービスをするには、職員がもっと必要。確かにしんどいが、本当にやりがいのある仕事なんですよ」と。

<メモ>介護職の人員基準 介護保険法に基づく厚生労働省の基準では、特別養護老人ホームでは「介護職員と看護職員の総数は、常勤換算で入所者3人に対して1人以上」とされている。しかし実態は日勤、夜勤、早番、遅番などの交代制になっているうえ、欠勤者などにも備える必要があるため「2.5対1くらいでやっているのが現状」(県介護保険課)という。この基準では、訪問介護は「事業所ごとに常勤換算で2.5人以上」、通所介護では「利用者15人までは1人以上、利用者が5人増えるごとに追加で1人以上」の介護職員を求めている。

(東京新聞より)

<2012年の急性期病床は67万床に 濃沼教授が予測>
東北大学大学院の濃沼信夫教授は26日に都内で行った講演で、2006年6月に一般90万8375床、療養35万4233床あるのが、病床再編によって2012年には急性期67万6566床、慢性期(亜急性期病床を含む)46万520床となるとの予測を紹介した。急性期対慢性期の割合は、現在の7:3から、6:4になるとして、急性期の要件は現在よりも厳しくなると見通した。



[2007/01/25]
 タクシーで夜間訪問介護

<タクシーで夜間訪問介護 京のキャビック、在宅緊急時無線で配車> 訪問介護事業を展開している中堅タクシー会社のキャビック(京都市右京区)は2月1日から京都府内で初めて「夜間対応型訪問介護サービス」を実施する。電話呼び出しに24時間対応する無線配車システムを活用し、夜間、急に介護が必要となった介護保険利用者宅にホームヘルパー2級の資格を持つ「ケアドライバー」を派遣し、介護サービスを提供する。
夜間対応型訪問介護は2006年4月の介護保険制度改正で新設された。これまで夜間の訪問介護は事前に決められた時間に行われていたが、夜間対応型の訪問介護サービスならいつでも介護を受けることができる。
要介護1以上の人が対象で、ケアプランに組み込まれると、同社のタクシーコールセンターに直接つながる専用端末が利用者宅に設置される。緊急時に連絡すると、介護福祉士などの資格を持つオペレーターが利用者宅の近くにいるケアドライバーに指示を出し、介護に向かわせる仕組み。
利用者負担料金は月額基本料が1060円、1回につき615円かかる。定期巡回サービスも実施する。サービス提供区域は京都市中心部のほか、桂坂、洛西地域など。利用時間は午後6時から翌日の午前8時まで。07年度は約100件の利用を見込んでいる。
同社は1977年の福祉タクシー参入以降、介護付き外出支援サービスなど福祉事業に注力している。社員の約4割がホームヘルパー2級の資格を持っており、兼元秀和社長は「在宅介護で課題となる夜の不安を解消したい」としている。

(京都新聞より)

<駐禁摘発逃れ171件検挙=昨年、標章不正使用など−警察庁>
昨年1年間に駐車禁止除外標章の不正使用などで全国の警察本部が検挙した件数が171件に上ったことが24日、警察庁のまとめで分かった。このうち駐車違反取り締まり事務の民間委託などの新制度がスタートした6月以降は105件で、同庁は「違反には厳正に対処する」としている。
171件のうち、身体障害者介護用除外標章の虚偽申請、偽造などの刑法犯が11件で、介護用標章を使用して勤務先前の路上に駐車したなどの保管場所法違反が12件。除外標章の目的外使用などの道交法違反が148件だった。 

(共同通信より)



[2007/01/23]
 平均在院日数短縮し、収入増

<平均在院日数短縮し、収入は増 DPCマネジメント研究会が病院アンケート> DPCマネジメント研究会が病院を実施したDPC導入による医療の変化を聞いたところ、平均在院日数は短くなり病床利用率は下がったものの、1治療当たりの収入は増加したことなどがわかった。医師のコスト意識も高まった。導入に際して病院がかけた費用は、「1000万円〜2000万円」が最も多かったが、病院規模にもよるが中には「1億円以上」をかけた病院もあった。近く最終報告をまとめ、ホームページなどで公表する予定だ。

<医師不足公立病院の半数、診療縮小> 
医師不足などのため、東京都と大阪府内の計54の公立病院のうち、公立忠岡病院(大阪府忠岡町、83床)が3月末に閉院するほか、半数近い26病院で計46診療科が診療の休止・縮小に追い込まれていることが、毎日新聞の調査で分かった。常勤医で定員を満たせない病院は45病院あり、不足する常勤医は計285人に上る。欠員を非常勤医で穴埋めできていない病院もあり、医師不足によって病院の診療に支障が出る「医療崩壊」が、地方だけでなく2大都市にも広がり始めている実情が浮かんだ。
調査は都府立、公立、市立病院(大阪市立大病院を除く)と、都保健医療公社が運営する病院を対象に実施。00年以降の診療休止・縮小の状況や、今月1日現在で常勤医が定員に満たない科の数などを尋ねた。
閉院を決めた忠岡病院は、03年に12人いた医師が05年には4分の1に激減。昨年4月に皮膚科と泌尿器科、今月には脳神経外科を休止し、病院自体も存続できなくなった。
診療科別に見ると、休止・縮小したのは、産科・産婦人科が計10病院で最も多い。次いで小児科6、耳鼻咽喉(いんこう)科が5病院だった。
不足している常勤医数は、内科が18病院で計47人と最も多く、麻酔科15病院29人、産科・産婦人科が16病院27人、小児科が11病院22人と続いた。不足の理由は、▽04年度導入の新医師臨床研修制度をきっかけに、大学病院が系列病院から医師を引き揚げた▽勤務がきつく、リスクを伴うことが多い診療科が敬遠されている――など。
診療への影響は、「救急患者の受け入れ制限」(都立大塚病院)など、救急医療への影響を挙げる病院が目立つ。住吉市民病院(大阪市)のように、産科医不足による分べん数の制限を挙げる病院も多かった。
打開策については、都立墨東病院などは「給与水準引き上げ」と回答、府立急性期・総合医療センター(大阪市)が「女性医師の増加に対応した出産・子育てから復職支援など女性が働きやすい環境作り」を挙げるなど、労働環境の改善を挙げる病院が目立つ。「医療訴訟に対する裁定機関や公的保険制度の確保」や、「地域の病院や診療所と連携し、医師の診療応援など医療交流を図る」などの意見もあった。

(毎日新聞より)

<病院で国内初のCSR報告書・札幌の医療法人渓仁会>
病院や福祉施設を運営する医療法人渓仁会(札幌市、秋野豊明理事長)は環境・社会・経済活動の報告書をまとめ、22日から配布する。企業の社会的責任(CSR)をテーマに報告書を発行する企業は増えているが、病院では国内初という。医療費や治療内容に対する関心が高まるなか、患者や取引先などステークホルダー(利害関係者)向けに情報開示を進め経営の透明性を高める狙い。
報告書は「渓仁会グループCSRリポート2006」。安全や個人情報、環境などの管理体制、温暖化ガス排出量やドクターヘリ運航などの2005年度実績、非営利組織(NPO)関係者らとの対話などを掲載した。05年度の事業結果をまとめた年次報告書のCD―ROMも添付。まず1000部作成して配布するほか、ホームページ上でも公開する

(日経新聞より)

<縦割り構造を超えた「地域ケア整備構想」>
厚生労働省は1月17日に地域ケア整構想担当者会議を開き、地域ケア体制を整備するために必要となる要介護認定者数の見通し、施設・居住系サービスの見通しなどを推計する長期ワークシート、短期ワークシートの作業を都道府県に指示した。会議では高齢者数の推計が2040年代にピークを迎え、緩やかに減少に転じるという見通しとなっているが、高齢化の進展はすでに高齢化率がピークを迎えている地域と、これから高齢化が進展する地域とあるため、地域ごとの対応方針を検討することが必要だ。療養病床の転換を進めていくにあたって、こうした地域のニーズ、施設や居住系サービスの状況に照らして計画的な整備が必要となる。
また、療養病床の再編によって退所を余儀なくされるのではないかという入院患者の不安や、転換の際の介護施設の整備枠の確保はどうかといった懸念にも答えていく必要があるという訳だ。
療養病床の再編に絡んで平成20年度から始まる「医療計画」、「医療費適正化計画」、平成21年度からの「介護保険事業計画」とも整合性の取れた方針である必要がある。なお、検討や推計は「見守り」や住まいの在り方にも及ぶため、住宅部局の住宅整備量の将来推計などとも推計を付き合わせることも必要とされる。地域で高齢者が安心して暮らせるという観点を突き詰めていく、住民に眼を向けた政策が実行されることになる。

◆インフォーマルなサービスも利用して
会議では、担当者が「高齢者が安心して暮らしていくためには介護サービス以外のものも必要ではないか。今までは公的サービスに依拠することが多かった。インフォーマルなサービスを地域で利用を高めていけば良いかと思う。結局、高齢者をいかに地域で支えるかということだ。」と説明した。「見守り」を要する者は要介護認定を受けた単身世帯、夫婦のみ世帯で、在宅サービス未利用者、在宅サービス利用者と想定している。「見守り」の内容は24時間体制の緊急時の対応、安否確認、食事の援助、生活援助、相談支援など。サービスは地域での支え合い、インフォーマルなサービス、民間サービス、サービス付の住まい、公的サービスを想定している。見守りを必要とする者は2005年では209万世帯、2035年には406万世帯に増えると予想している。
見守りサービス困難な場合には高齢者用住まいへの集住促進、過疎、山村での住み替え、ニュータウン地域でのサービス提供方法などが検討される。
在宅医療については介護系サービスの訪問看護、居宅療養管理指導、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーション、ショートステイの利用率、医療系サービスの往診・訪問看護のニーズを把握し推計する。

◆背景に介護給付の適正化
介護保険制度は要介護認定を受けた者に対し必要なサービスが提供されるようになっている。第1期における第1号被保険者の保険料(全国平均)は2911円。第2期は3293円。平成18年からの第3期では4090円。平成12年度と比較すると、24%増、1179円増になった。このまま介護需要が伸び続ければ、保険料の増は免れない。こうした点から介護保険財政を揺るがす介護サービスの増加を食い止める策としてインフォーマルなサービスの利用や早めの住み替え促進策に出たとの見方もある。国は平成16年10月から都道府県、市町村と連携して介護給付適正化推進運動を展開しているが、平成17年4月現在では適正化事業を実施していない保険者が2割近くあること。実施率にばらつきがあることなどから適正化への取り組みを指示した。

<半数近く配置満たせず 地域包括センター> 
全国保険医団体連合会(全国保団連)は15日、地域包括支援センターの職員数や保健師一人当たりの予防プラン担当者数、特定高齢者向けの予防マネジメント実施状況などについての調査結果をまとめた。2006年9月末現在の人員配置状況では、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員の三職種とも常勤の有資格者を配置している施設は47.2%、第一号被保険者3,000人〜6,000人ごとに各一人ずつが目安とされている人員配置基準を満たしているのは45.3%といずれも半数を下回った。特に、介護予防マネジメントを担う保健師については常勤配置割合が52.8%と、他の二職種を大きく下回る。増員しなければ介護予防プランの作成が間に合わないとしたセンターが過半数に達していた。

(シルバー新報より)



[2007/01/20]
 パートも健康保険加入、厚労省方針

<パートも健康保険加入 厚労省、年金適用拡大で方針> 厚生労働省は18日、パート社員の厚生年金の適用を拡大した場合、健康保険組合や政府管掌健康保険にも同時に加入させる案を、社会保障審議会年金部会(厚労相の諮問機関)に示した。ただ、企業にとっては新たな負担増となるうえ、保険運営主体の財政も圧迫しかねず、反対論が強まることが予想される。
厚労省が厚生年金にあわせ健康保険の加入基準の拡大方針を打ち出したのは、正社員との処遇格差を是正することが狙い。40歳以上については介護保険料も上乗せし徴収する考え。
しかし、サラリーマンの夫をもつパート主婦などには被扶養者として保険料を支払っていない人も多く、同時加入による新たな負担に対する拒否感が強いとみられる。厚生年金に加え健康保険も負担すると、月収の約8分の1(平均)が自己負担分として給与から天引きされるとの試算もあり、理解が得られるかどうか不透明だ。
企業側も厚生年金、健康保険料の5割をそれぞれ負担しており、新たな負担増に経済界も強く反発しそうだ。さらに、健康保険組合からは「短期で離、退職を繰り返すパート社員の保険加入は短くなりがちで、十分な保険料収入が見込めず、財政に影響が出る」との懸念が出ている。

(産経新聞より)

<ブログで“お見舞い” 患者の様子 ネットで確認 武田病院グループが開発>
長期の入院生活を続けるお年寄りの状況をインターネットのブログ(日記風のホームページ)で家族が確認できるシステムを、武田病院グループが開発した。京都市下京区の木津屋橋武田病院で試験運用を始めており、医師らは「入院すると家族と疎遠になりがちだが、絆(きずな)を確認する手段として活用してほしい」と話している。

◆家族の絆 確かめて
システムは「介護状況お知らせwebシステムわぶろぐ」で、病院と下京区のウェブシステム制作会社「アイ・メディアエージェント」が開発した。
患者の家族がパソコンや携帯電話を使ってネットのホームページにアクセス。IDやパスワードを入力し、患者個人のページに入る。医師や看護師、栄養士が掲載した記事や写真を見て、入院生活の様子を確認できる。
認知症などで患者自身が情報を発信できなくても、介護担当者らが定期的に更新する。遠隔地の家族でも時間を問わず利用でき、コメントや質問も書き込めるなど、双方向の情報交換が可能だという。
試験運用には京都市出身で米国で事業を展開する吉田潤喜さん(57)が協力。入院中の母親(93)の世話で、定期的にオレゴン州から帰国する吉田さんは「なかなか病院に来られない孫たちも、おばあちゃんの様子をパソコンで見て安心できる。家族のやりとりを記録として残せるのもいい」と話す。
木津屋橋武田病院の橋本惠院長は「情報管理の徹底などシステムをさらに整備し、外部の施設にも提供していけるようにしたい」と普及に意欲を見せている。

(京都新聞より)

<三菱ウェル・田辺が統合へ、製薬業界5位に浮上>
三菱ケミカルホールディングス傘下で国内製薬7位の三菱ウェルファーマと、同9位の田辺製薬が、経営統合に向けた協議を始めたことが、18日わかった。
統合が実現すれば、連結売上高の合計は4077億円(2006年3月期)となり、大日本住友製薬を抜いて国内第5位に浮上する。
三菱ケミカルが統合新会社に50%超を出資し、東証1部上場の田辺が存続会社となって上場を維持する方向で調整している。社名や新会社の役員構成については、今後詰める。
薬価引き下げや外資大手との競争が厳しくなる中、生き残りには、規模の拡大で事業基盤を強化し、海外展開や新薬開発を急ぐことが不可欠と判断した。三角合併の解禁により、外資から買収される可能性が高まるとの不安も、両社の合併を後押ししたとみられる。

(読売新聞より)

<医療費適正化で都道府県の協力要請 -辻事務次官>
辻哲夫厚生労働事務次官は16日の全国厚労関係部局長会議で、医療制度改革法について「大きな柱は都道府県単位で医療保険制度を構築し、医療費を適正化させることにある」と述べ、都道府県と国との協力関係が重要との認識をあらためて示した。医療費適正化については、「国民がより健康になり、医療を受けたとしても速やかに地域に戻れるようにする。その結果として適正化される」と強調。「国民を健康にし、良い医療を受けられる絵柄を都道府県に描いてほしい」と要請した。
医師不足問題については、「いろいろな手は打つが、われわれが進めようとしている制度改革を構造的にやらなければ対応できないと考えている」と指摘。平均在院日数の短縮や生活習慣病対策などの医療制度改革を進めることが、結果的に医師不足問題の解決にもつながるとの考えを示した。
少子化対策に関しては、「昨年末に出た新しい将来人口推計でも厳しい数字が出ている。30年後の労働力を考えると、今から正念場を迎える。国を挙げてもう一段の力を入れなくてはならない」と述べた。児童虐待問題にも言及し、「虐待が子どもの命を奪う事件が相次いでいる。児童虐待については危機感を持って対応してほしい」と要請した。



[2007/01/18]
 診療報酬上乗せ、病院限定 看護師争奪戦を沈静化へ

<診療報酬上乗せ、病院限定 看護師争奪を沈静化へ>
全国の病院間で激化している看護師の争奪競争を沈静化するため、厚生労働省は17日、原因となった看護師の配置が手厚い病院への診療報酬の上乗せ基準を見直す方針を固めた。具体的には、上乗せを認める病院を、救急時の医療や手術の前後など、看護の必要度の高い治療を行う施設に限定する。上乗せ基準は、医療の質の向上などを目的に06年4月の診療報酬改定で導入したばかりだが、次回08年の改定で変更される見通しだ。
この日の中央社会保険医療協議会(中医協)で診療報酬の上乗せ基準見直しを厚労相に「建議」することを決定。これを受け厚労省も見直しに着手することにした。中医協が建議するのは95年11月以来12年ぶり。
06年4月の診療報酬改定では、看護職員1人が受け持つ入院患者数で決まる入院基本料を変更。従来の患者15人、13人、10人の区分に加え「7人」を新設し、手厚く看護師を配置した病院は割り増しの報酬を得られるようになった。急性期患者へのケアを手厚くし、入院日数を短縮する狙いだったが、手厚い看護が必要な入院患者の少ない医療機関も含め、全国で収入増を目指して看護師を増員する動きが活発化した。
看護師は待遇がいい都市部の大病院に集中する傾向がある。このため、地方の中小病院などでは本来必要な看護師数を確保できなくなり、地域格差が広がる可能性も指摘されている。
この日の中医協では、一部の病院が看護の必要性よりも経営上の理由から看護師の数を増やそうとしていることが競争の激化を招いているとの認識で一致。看護の必要度が高い施設に限って上乗せを認めるよう求めることにした。基準変更には事前の実態調査などが必要なため07年度中の改定は不可能で、08年4月の実施を目指す。

(朝日新聞より)

<看護師不足、より深刻に 来年需要、7万人増 日医試算>
全国の病院間で看護師の獲得競争が激化している問題で、日本医師会は16日、全国の病院へのアンケート結果をもとに、08年4月に必要になる看護師の数は06年10月よりも約7万人多い88万1000人になるとの試算結果をまとめた。現状通り年3万人ペースで看護師が増えても、深刻な看護師不足に陥る可能性があるとしている。看護師は待遇がいい都市部の大病院に集中する傾向があるため、日医は、このままでは地域の中小病院との看護師配置の格差が深刻化しかねないと指摘している。
17日の中央社会保険医療協議会(中医協)で報告する。看護師を手厚く配置した病院に診療報酬を上乗せする昨年4月の診療報酬改定が影響し、需要が膨らんだとみられ、中医協でも改定の再見直しを求める声が高まりそうだ。
調査は3185病院を対象に実施し、全国の病院の約4分の1に当たる2091病院が回答。各病院の現在の看護師の配置と将来の増員予定を尋ね、それを元に将来必要な看護師数を試算した。
それによると、診療報酬が最も手厚くなる「入院患者7人に対して看護師1人」の基準を満たすのは、06年度は300床以上の病院の16.3%だったが、07年度には38.8%に増え、08年度は54.6%に達する。
この結果、病院で必要な看護師数は06年10月末の81万2000人から08年4月には6万9000人増の88万1000人に達する。看護師数は99〜04年は、年平均約3万人の増だが、病院勤務の看護師に限れば年間約1万人しか増えていない。この傾向をあてはめると、08年4月には現在よりも2万〜5万人程度、看護師の需給関係が悪化する計算だ。
日医は准看護師の養成増などを提案しているが、中医協内では「看護の必要度の低い病院まで看護師を集めていることが問題」として、診療報酬の上乗せは急性期医療を中心とする病院に限るべきだ、との声も強い。

(朝日新聞より)

<薬のレセプト、健保組合が直接チェックへ・病院の同意不要に>
厚生労働省は、処方せんに基づいて患者に薬を出す調剤薬局の診療報酬明細書(レセプト)について、会社員が入る健康保険組合による直接審査をしやすくする。直接審査に病院の事前同意が必要な仕組みを改め、同意がなくても審査できるようにする。健保組合によるチェックを強化し、過剰な投薬による過払いを防ぐのが狙い。直接審査が定着すれば、医療費の削減にも寄与しそうだ。
レセプトは医療機関が各健保組合に支払いを求める医療費の明細書。現在は各健保組合が、厚生労働省が管轄する審査機関である社会保険診療報酬支払基金にレセプトの内容の審査を委託。同基金が内容をみたうえで各健保の支払額を知らせている。
ただ企業や健保組合からは「業務を独占している支払基金は審査が甘く、医療費の無駄遣いを見逃している」との声が強かった。

(日本経済新聞より)

<破たん夕張、市立総合病院 委託運営に名乗り>
昨年夏に経営破たんした北海道夕張市の市立総合病院の再建に乗り出した医師がいる。自ら医療法人を設立し、市から病院運営の委託を受ける指定管理者に名乗りを上げる。財政難や医師不足で全国各地の自治体病院はどこも苦境にあえいではいるが、なぜ、あえて破たんした夕張市の医療再生に挑むのか。今月、同病院に着任した村上智彦医師(45)に聞いた。
朝、例年よりは少ない雪に埋まった夕張市立総合病院に患者が集まってくる。夕張市は高齢化率(人口に占める六十五歳以上の割合)が全国の市で最高の40・2%。家族に車で送ってもらったり、乗り合いバスを利用したりして同病院に通ってくる患者も、ほとんどがお年寄りだ。
こうしたお年寄りを診察する常勤医師は、村上医師ら内科2人、整形外科1人の計3人。村上氏は昨年12月末に応援医師として着任。早速宿直を志願して病院で新年を迎え、1月1日付で正式に同病院の医師となった。
同病院は2005年度で約四十億円の負債を抱え、事実上破たん。今年4月、民間の医療法人に経営を委ねる「公設民営」になる。村上氏はこの担い手となるべく、自らを代表に医療法人「夕張希望の杜(もり)」の設立を北海道に申請、来月下旬にも設立認可される見通し。
これに合わせ同市は今月中にも指定管理者を公募する。指定期間は4月から20年間で、指定管理者の公募に応募する動きはほかになく、村上氏の法人が選ばれる見通しだ。
指定管理者には病院施設が無償で貸与されるが、市からは委託費をはじめ一切の公費は支出されない。「もうかるなら、ほかにも手を挙げる人がいるだろうが、そんな病院だったらこんな赤字にはならない」。病院関係者がこう明かすほど状況は厳しい。ところが、火中のクリを拾う村上氏に、悲壮感はない。
「十数年後には、日本では高齢化率四割の自治体が三割を超えるという試算がある。だから、夕張は将来の日本の縮図なんですよ。ここで新しい医療の仕組みをつくるのは、本当に最先端の取り組みだと思う。確かに給料は安いかもしれないが、いい結果が出れば、将来すごく役立つノウハウになる。そう考えたら、こんなに楽しいことはない。わくわくしています」
同病院は1982年、北海道夕張炭鉱病院の廃止に伴い、市が北炭から買い取って開設。内科、外科、眼科など九科目を掲げる「総合病院」で、一般病床171床を持つ。現在は皮膚科や産婦人科が休止しているほか、ほとんどの診療科で非常勤医師による月1回から数回の診療しか行えない状態だ。
総務省と北海道の委託を受けた公認会計士らが昨秋まとめた経営診断では、破たんの要因として医師不足や技術水準の低下で患者が激減したことが指摘される。収益低下による処遇悪化で医師の退職にも拍車がかかり、最盛期に11人いた常勤医師は一時2人にまで減った。これに対し、准看護師や薬剤師、検査技師、事務職員の給与水準は全国平均より高く、経営を圧迫した。
村上氏は再建を担う前提として、こう話す。
「総合病院は、人口10万人に一つで採算が取れるというのが常識です。夕張は人口1万4千人。その時点で身の丈に合っていない。今後も人口が増える材料はない。いずれは5、6千人になるでしょう。それを見越して、身の丈に合った診療所にしようと言っているんです」
村上氏の再建構想はこうだ。現在の病院を19床の診療所と40床の介護老人保健施設にする。3月末までにいったん解雇される約150人の職員のうち、一部は再雇用する。9科目だった診療科は、内科、小児科、整形外科、透析科などに再編。救急患者も受け入れる。三、四人の常勤医師は往診も行い、在宅医療の定着を目指す。同時に予防医療を徹底。病人を減らし、医療費を削減させる。
関係者によれば、再建を指導する総務省には20床以上の「病院」を維持すべきだという意見もあるという。診療所になれば地方交付税交付金はほとんど入らないのに対し、病院なら年3億円規模の交付金を5年間にわたって受け取れるからだ。が、村上氏は、この考え方を切って捨てる。
「それでは、さらに税金を無駄遣いするということです。赤字でも交付金が入るからいいと営業努力をしてこなかった。それが破たんの原因なんだから、一度断ち切るべきです。診療所は訪問診療などの診療報酬も高いし、ぼくは東京から経営のプロも招く。採算は取れます」
では、診療所で医療の質をどう維持し、高めることができるのだろうか。
村上氏は「住民が大きい病院で最先端の医療を受ければ治るという妄想を持っていてはダメ。高度な専門医の治療が必要な患者は一、二割。病気の八、九割は生活習慣病です。生活習慣を改善して予防するしかない」と住民の意識改革の必要性を訴える。
そのためには「従来の病院のような患者を待っている医療ではいけない」。通院できない患者には、いつでも医師らが患者宅に出向く。健康意識を高めるため、医師が地域での講演も積極的に行い、在宅医療・介護をサポートする人材の育成にも取り組む。体力が弱った高齢者は老人保健施設でリハビリしてもらい、いざというときには診療所のベッドで受け入れる。
理想とする地域はこんな姿だ。「高齢者が元気にいつまでも働いている。定年なんてなくしちゃう。田舎は会社員が少なく一次産業が多いから、そういう社会をつくりやすいはず。医療従事者は健康へのアドバイスをしながら、いざという時の備えとしている。それでいて暇にしているというのが目標なんです」
総合病院より診療科目は減るが、「ぼくはプライマリーケア(初期診療)の認定医です。お産以外は何科でも診ます。患者さんは選びません。ぼくが治療できるならするし、必要なら専門医に適切に送ります」。
自信を裏付ける実績もある。昨年3月まで勤めた北海道旧瀬棚町の診療所で、全国初の65歳以上の肺炎球菌ワクチン接種への公費助成を導入するなど予防医療に力を注いだ。この結果、1989年に一人当たり全国最高だった老人医療費をほぼ半減させ、予防医療の第一人者として全国的に知られる存在になった。
05年9月に同町を含む三町が合併して誕生したせたな町の新町長と予防医療のあり方をめぐって対立。退職を余儀なくされた。
「首長に逆らえばクビになるのは当然。公務員の限界です。公設民営なら、行政と対等に自分の考えで運営できる」と、村上氏は公設民営の新潟県湯沢町保健医療センターでノウハウを学んだ動機を披露する。
こうした実績のある村上氏に、市民の期待も高い。ぜんそく治療に通院する主婦(77)は「やはり住み慣れた夕張の病院がいい。内地からこんなところまで来てくれた村上先生は信頼しています」。黒沢映画の名医「赤ひげ」を重ね見ているのかもしれない。だが、村上氏はこう言い切る。
「ぼくは赤ひげじゃないし、赤ひげ主義には反対です。一人の医師の献身に頼る医療は、赤ひげが死んだら成り立たなくなる。ぼくは地域医療の基礎をつくったら、後に続く若い医師につなげていく。そういうシステムをつくりたい」

(東京新聞より)



[2007/01/17]
 医療必要度などで7:1の届け出医療機関を限定へ

<医療必要度などで7:1の届け出医療機関を限定へ>
中央社会保険医療協議会は17日、一般病棟7対1入院基本料について、2008年度の診療報酬改定で医療必要度などに基づいて届け出が行われるよう、厚生労働大臣に建議することを決めた。06年4月の診療報酬改定の結果、多くの医療機関が看護師の募集を大幅に増加させたことなどにより、全国的に看護師不足が深刻化している。早急に中医協診療報酬基本問題小委員会で原案を作成し、総会で決定後、厚生労働大臣に提出する手はずだ。

<報酬は日本人と同等以上 比看護師ら受け入れ要件> 
厚生労働省は16日までに、日本とフィリピンの経済連携協定(EPA)に基づき、2007年度にも日本で働くフィリピン人看護師などを受け入れるための指針案をまとめた。受け入れ先の使用側に、看護師と介護福祉士候補者の報酬をいずれも日本人従事者と「同等額以上」とすることなどを要件として求めている。
機械や農業など他の分野で受け入れている外国人の研修生や実習生が低賃金で働かされている実態があることから、雇用管理を徹底し労働条件が低下するのを未然に防ぐ狙いとみられる。
これにより、弁護士やデザイナーなど専門性の高い職種だけでなく、ある程度の専門性がある職種にも道が開かれることになり、外国人労働者の雇用はますます増えそうだ。
指針案では、同省が所管する国際厚生事業団が受け入れ先の調整機関と明記。病院や介護施設からの受け入れ希望と、フィリピン人の求職を受け付けるなどのあっせんをし、受け入れ先と雇用契約を結んだ上での入国となる。使用側には、透明性を確保するため、徹底した報告義務を課す。
このほか看護師受け入れ施設に対し、実習指導者がいることや、病院に勤める看護師・准看護師の数が入院患者3人当たり1人以上-などの要件を盛り込んだ。
介護福祉士の場合は、受け入れ施設は原則、特別養護老人ホームといった介護保険施設などを想定、「常勤の介護職員の4割以上が介護福祉士資格を有する」などとしている。ホームヘルプなどの在宅サービスについては、雇用実態が把握できない可能性があるとして、就労不可とした。
最初の6カ月間は日本語研修を実施。その後病院や介護施設で研修、就労。看護師で3年以内、介護福祉士で4年以内に日本の国家資格取得を目指す。取得できなければ帰国、取得すれば期限なく国内で就労可能となる。
昨年9月締結した日本とフィリピンの2国間協定で、今後2年間で看護師400人、介護福祉士600人の計1000人を受け入れることになっている。

◆経済連携協定
経済連携協定(EPA) 特定の国・地域との間で交わす経済連携を強化する協定。関税撤廃を目指す自由貿易協定(FTA)よりも幅広く、人の移動やサービス、投資なども網羅する。フィリピンでは、高い給料を求めて大量の看護師、介護士が国外で仕事をし、福祉分野で世界有数の人材供給国になっている。日本では、外国人労働者の受け入れは、少子高齢化に伴う労働力不足で経済界を中心に拡大を求める意見もあるが、習慣の違いなどを理由に慎重論が依然、根強い。

(共同通信より)



[2007/01/16]
 介護サービス、情報開示の対象を4月から拡大

<介護サービス、情報開示の対象を4月から拡大>
厚生労働省は介護保険でサービスを提供する事業者に義務付ける情報開示制度の対象を4月から拡大する。現在は訪問介護など9サービスが対象だが、リハビリテーションや医療機関での長期療養など3サービスを新たに加える。これにより介護サービスの大半が情報開示の対象となる。利用者がサービスを選びやすくするとともに事業者の質の改善を促す狙い。
リハビリ事業者の情報開示は高齢者の自宅を訪問するサービスと高齢者が施設に通うサービスの両方を対象とする。計画的に療法を提供しているかどうかや、住宅改修や福祉用具利用の支援の有無、高齢者を安全に送迎するための取り組みなどの公表を求める。

(日本経済新聞より)

<2012年度の療養病床数を年度内に公表 厚労省>
厚生労働省が進めている療養病床の再編で、計画当初、医療保険適用の療養病床は2012年度で15万床と推計していたが、現在この再集計を実施しており、年度内に公表できる見通しだ。

<短期、長期の将来推計で地域ケア整備構想>
療養病床の転換に伴う受け皿づくりを進めている都道府県は「地域ケア体制」を整備することになっている。厚生労働省は、老健局の中におかれた「地域ケア整備に関する研究班」で地域ケア体制の構想を策定するために必要なツールの開発などの作業を進め、このほど12月26日付で研究班の中間とりまとめを都道府県に示した。
本年秋頃に、都道府県は「地域ケア整備構想(仮称)」を作成する予定だが、研究班の中間とりまとめでは「整備構想」をまとめるにあたって必要な作業である長期将来推計と短期ワークシートを作成する検討を行った。
65歳以上高齢者数は団塊の世代が高齢者になる2015年頃までに急速に増大した後、2040年代にピークを迎え緩やかに減少すると見通されている。東京、埼玉など首都圏や関西などの大都市圏では高齢者数の増加が見込まれる一方で、すでに高齢者のピークを迎える地域も少なくない。
地域ごとに高齢者数の増加、減少が様々であるため、国としては地域に沿った計画を独自で工夫し、決められた介護報酬だけでは施設運営が困難とする場合においても介護・居住系サービス・在宅医療の連携体制の中で地域ケアが行われるよう体制を整備するよう働きかける。

◆見守り・住まい・在宅医療の連携
このため、「地域ケア整備構想(仮称)」では地域ごとの長期的な人口動向、施設や設備の長期的見通しなどの観点から需要を把握することが必要である。
長期将来推計は平成47(2035)年までの地域の高齢化の進展の状況、施設・居住系サービスの需要の見通しを推計。将来の見通しと必要な体制の確保に向けた対応方針を確定するもので、具体的には人口や世帯構造別の高齢者数、要介護・要支援者の認定者数、施設・居住系サービス需要それぞれの見通しを推計する。また、療養病床の入院患者の受け皿とされている高齢者の住まい、在宅医療の基盤整備を推計する。
療養病床の転換が行われる平成23年度までの間の短期的な見通しを得るための短期ワークシートでは、地域における高齢者の介護サービスや住まいの量を見込みで取りまとめ全体像を明らかにし、具体的な見込みと必要な体制の確保に向けた対応方針を決めていく。第3期介護保険事業支援計画で推計した介護保険サービスの見込み量をベースに療養病床の転換で新たに生ずる介護保険サービスの見込み量を加え推計する。転換先として厚生労働省が提示するのは老人保健施設、有料老人ホーム、特別養護老人ホームだが、介護保険以外のサービスであるシルバーハウジングも見込み量として織り込む。
中間取りまとめでは高齢者の地域での暮らしを支える基盤整備を進める際に高齢者の見守りという用語が使われた。介護・見守り・住まい・在宅医療の連携体制を検討することも都道府県へ指示し、見守りの内容の検討も指示した。「地域ケア整備構想(仮称)」の記載事項には、高齢者の介護と見守りの体制確保を盛り込んだ。それはあたかも地域ごとに異なる高齢者人口の動向や介護保険財政を勘案し、地域ごとの独自のケアのあり方、住まいのあり方を工夫するよう指示しているかのようだ。



[2007/01/15]
 最近増えている世帯分離って何だ

<最近増えているらしい世帯分離って何だ?>
◆介護保険料が安くなる
お父さんが世帯主、お母さんと子供が世帯員という家庭が多いだろうが、老親と住んでいるとおじいちゃんが世帯主だったり、おばあちゃんも世帯員だったりする。この老親と世帯を分離する家庭が増えている。世帯分離すると介護保険料が安くなったり、老親の入院時の負担が軽くなるからだ。
「世帯分離」しても生活は以前と同じ。一緒に暮らし、家計も変わらない。ただ、同じ屋根の下に2つの世帯ができるだけだ。世帯を分けることで、介護保険料、介護保険や医療費の利用者負担が安くなる。
手続きは簡単で、市役所や区役所で所定の用紙に記入して提出するだけ。なぜ世帯を分離するのかなどと聞かれることはないし、特別の証明書みたいなものの提示を求められることもない。では、どんなメリットがあるのだろう。
自治体によって保険料は異なるが、たとえば夫婦(夫55歳、妻54歳)と子供、収入は国民年金だけの母親(78歳)と東京・渋谷区に住んでいるAさんのケースで見てみよう。
Aさん宅の介護保険料は夫婦の均等割額(1人1万2000円)と所得割額(夫婦の住民税額の19%)におばあちゃんの4万600円を合わせたものだ。
これをおばあちゃんとの世帯分離にするとどうなるか。おばあちゃんの介護保険料が4万600円から2万7400円と1万3200円安くなる。
「“本人が住民税非課税で世帯に住民税課税者がいる世帯”から、おばあちゃん1人だけの“世帯全員が住民税非課税(基準所得80万円以下)”と区分が変わるからです」(ファイナンシャルプランナー)
ただ、お父さんが組合健保や政府管掌健保の場合は、おばあちゃんを健保の扶養からはずすと、おばあちゃんの国民健康保険料が発生してしまう。しかし、扶養は同一世帯という規定がなければ、世帯分離しても健保の扶養はそのままにしておくことは可能だ。

◆医療費負担が軽くなる
老人保健法の改正で老人の医療費負担が増え、入院時(一般病床)の食事費も払うことになった。負担額は「一定以上所得者」と「一般」「低所得者」に分けられているが、Aさんの家のおばあちゃんはもともと「一般」だったから、医療費負担は世帯を分離しても1割で変わらない。しかし、「食事費」は安くなる。
「一般のままだと食事費は1食につき260円ですが、世帯分離するとおばあちゃんは住民税非課税世帯になるので100円です。1日3食で480円、1カ月1万4880円も安くなります」(ファイナンシャルプランナー)
医療費の自己負担限度額も変わる。Aさんと同じ世帯のままなら外来が1カ月1万2000円、入院が同4万4400円だが、おばあちゃんの1人世帯になると外来8000円、入院2万4600円と低くなる。これは組合健保、政府管掌健保でも同じ。
組合健保などの場合、世帯分離してもお父さんの毎月の保険料は変わらないが、老親の介護保険料や医療費負担は減る。サラリーマン世帯も検討の余地ありじゃないか。

<人材各社、医師紹介拡大>
人材サービス各社が医師不足に悩む地方医療機関向けなどに、紹介事業を拡大する。結婚や出産でいったん離職した女性医師の活用や、自治体と組んだ人材の発掘を進める。新人の医師が研修先を自ら選ぶ制度の導入で、従来は研修医の多くを受け入れていた大学病院経由の人材供給の流れが細ってきたためだ。
テンプスタッフ・メディカライズ(東京・渋谷)は今夏にも、いったん離職した女性医師を医療機関に紹介する事業を始める。製薬会社や大学と連携して最新の医療技術や医薬品の情報を提供し、復帰を支援。3年後をメドに年間160人程度の紹介を目指す。

(日本経済新聞より)

<看護師不足、全国の病院で争奪戦>
◆「手厚い配置」で診療報酬アップ 医師会、地域医療崩壊懸念
全国の病院が看護師の確保に奔走している。昨年4月の診療報酬改定で、入院病棟の看護師配置によって、病院が受け取れる入院基本料が増減する新基準が導入されたためだ。
看護師集めを派手に展開する大病院に対し、防戦に追われる中小病院。看護師の不足感は強まり、診療報酬を決める厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)でも、混乱を鎮めようと議論が巻き起こっている。(社会部 岩永直子)
引き抜き恐れる中小病院 大病院は「総動員」で募集

◆「7対1」看護
「地域住民のことを考えた看護体制を組むと、病院経営が苦しくなる」。横浜市鶴見区の中規模病院「汐田(うしおだ)総合病院」の小田明美総看護師長(49)は思い悩む。外来患者が多いため、入院病棟に看護師を多く回すことができず、入院基本料が減算対象となってしまったためだ。年間収入は3000万〜5000万円も減る見込みだ。
近くに新しい病院ができて、主任クラスの看護師が何人も引き抜かれたこともあり、今年度は約120人の看護師のうち、すでに約20人が辞めた。新卒者などの採用で、その補充をしなければならない。
大阪府内の中堅病院は昨年5月、入院基本料加算の配置基準を満たした。その後、他病院からの引き抜きなどで退職者が相次いだのに、穴埋めできないでいる。基準を維持するため、非常勤の看護師を約20人採用する方針だ。看護部長(53)は、「非常勤では、安全管理面などで責任の所在があいまいになる」と懸念する。

昨年4月の診療報酬改定で、最高水準の看護配置として、入院患者7人に対して看護師1人という基準が新たに導入された。昼夜を問わず忙しい急性期の病棟に看護師を増やして看護の質を高め、看護師の労働環境も改善しようという狙いだった。
一般病棟で「7対1」の場合、入院基本料は入院患者1人当たり1555点(1点10円)。改定前の最高基準「10対1」(1209点)と比べ、格段に高い。「10対1」より配置が薄いと、逆に減算になることもある。

◆大幅な採用増
導入した厚労省にとって想定外だったのは、大病院が看護師確保になりふり構わず走ったことだ。
東大付属病院は昨年6月、「看護師確保対策本部」を設置、「7対1」実現のために300人の採用増を打ち出した。見込まれる収入増は約9億7000万円。職員が全国の看護学校を訪問し、医師も出身地の学校へ勧誘に行く「総動員体制」をとった。409人が採用試験を受け、287人が内定したが、辞退も多く、現在3度目の募集をかけている。
厚労省の昨年末の調査では、全国の大学病院128施設だけでも、今年度の看護職員の募集数は1万3816人で、昨年度と比べ4184人も増加。診療報酬改定の影響がはっきり出ている。

◆仏料理付き説明会
大病院に対抗して、看護師を確保しようという動きもある。
金沢脳神経外科病院(石川県野々市町、一般病床60床)は昨年8月、ホテルでフランス料理のフルコース付きの就職説明会を3回開いた。東大病院が石川県内の看護学校にも勧誘に来たと聞いて危機感を持ったためだった。看護師を15人増やせば「7対1」を満たすことができ、人件費を差し引いても約1500万円の収入増となる。目標達成まであと3人となっている。
中医協でも「7対1」導入による混乱が議題に上っている。昨年末の会合では、日本医師会などが「地域医療が崩壊する」として、看護の必要度の高い病棟だけに限るなど、条件をもっと厳しくするよう求めた。
これに対し、日本看護協会は、「看護師が不足しているという一部の声が強調され過ぎだ。現場からは、丁寧な看護ができるようになったという声が上がっている」と反論。古橋美智子副会長は「条件のいい病院に看護師が動くのは当然。働きやすい環境整備をするのが先決」と主張する。
日医は病院3098施設、看護学校1388校を対象に、看護師の需給実態を調べており、今月17日の中医協に報告する。厚労省保険局は「中医協の意見によっては、見直しが必要かどうか検討する」としている。

高い離職率、再就職促進が課題
厚労省によると、2005年の看護職員(看護師、保健師、助産師、准看護師)の就業者数は130万8409人。06年から5年間の需給見通しでは、需要に対し97〜99%の供給が可能とされている。ただ、この見通しには、昨年の診療報酬改定の影響は反映されていない。
毎年、約5万人が看護学校などを卒業し、新たに看護職員になっているが、1年以内の離職率(病院間の移動も含む)は、9・3%(04年)に上る。背景にあるのは、過酷な労働実態だ。日本看護協会は「労働環境を改善して、離職率を1%減らすだけで、年間8000人を確保できる」と強調する。
資格を持ちながら、現在は働いていない看護職員は、全国で約55万人といわれる。
厚労省は医療機関への再就職促進が看護師確保のカギとみており、看護師の就職あっせんをするナースセンター事業などを続けている。
診療報酬 患者が医療機関で診療を受けた場合、患者が加入する健康保険の保険者や患者から、医療機関が受け取る代金。国が医療行為の種類ごとに診療点数を定め、1点あたり10円で計算。点数は保険者と医療機関側らによる中央社会保険医療協議会で決める。

( 読売新聞より)

<厚労省/有床診の基準病床カウントで通知 1日施行の改正医療法>
有床診療所における48時間の患者の入院時間制限の努力義務規定を廃止したり、有床診の一般病床を基準病床数にカウントするなどの改正医療法が1月1日で施行された。施行に先立ち厚生労働省は昨年12月27日付で留意事項や経過措置などを盛り込んだ医政局長通知を各都道府県に発出した。
医療法改正により病床規制の対象となった診療所に一般病床を開設しようとするときは、基本的に都道府県知事の「許可」が必要となった。ただ例外規定として、病床過剰地域でも一定の条件を満たせば、都道府県知事の「許可」でなく「届出」で新規開設や増床を認める。一定条件とは、<1>診療報酬上の在宅療養支援診療所など<2>第10次へき地保健医療計画で示されている「無医地区」などで入院機能を持つ診療所<3>小児医療、周産期医療などを提供する診療所として医療計画に定められている診療所が一般病床を設置する場合-など。
都道府県が医療計画を策定するに当たって、個々の診療所を計画に記載する場合、一定条件に該当するかどうかについて、地域の実情を踏まえて検討する必要があることから、都道府県の医療審議会に諮るよう求めている。
一方、施行期日前に存在する診療所の療養病床以外の病床については、自動的に一般病床の設置の許可を受けたものとみなす経過措置を設けた。また、施行期日前に診療所開設の許可申請、病床数変更の許可申請などをしている療養病床以外の病床を「特定病床」と位置付け、都道府県知事の勧告対象とはしない。さらに、特定病床には一定期間、基準病床数にはカウントしない経過措置を設けた。
特定病床を持つ診療所が移転する場合、移転先の2次医療圏の既存病床数は特定病床分増えることになるが、移転の前後でその診療所の病床数が増えない時は、都道府県知事の勧告対象から外す。



[2007/01/12]
 民間救急車、木更津に誕生

<民間救急車:高齢者など搬送、木更津市に誕生 /千葉>   病気やけが人、高齢者、車いすを利用している人たちを病院やリハビリ施設などに有料で搬送する「民間救急車」が木更津市に誕生した。県内では千葉、市川市などに続き6市目の導入で、事業者としては10社目。
木更津市消防本部が認定した患者搬送事業者第1号は同市高柳の「サム交通」(斉藤真由美社長)。すでに同社は道路輸送法上の輸送許可を取得し、ストレッチャーや車いすの固定装置や応急救護器材を備えた患者搬送車3台を所有。乗務員も心肺蘇生法や搬送方法、応急手当てをマスターしている。
同本部では4台の救急車が稼働しているが、例年、利用者の半数は軽症者。昨年も救急搬送した5253人のうち、半数以上の2849人が軽症だった。心臓発作や大事故など一刻を争うときに救急車が出払ってしまう場合も想定されるため、緊急性がない搬送には民間サービスを利用できるようにした。
民間救急車の運賃は介護料を含め、7・5キロもしくは30分で5670円、15キロもしくは1時間で7880円。

(毎日新聞より)

<株式会社の医業経営特区「規制の緩和を」>
構造改革特別区域推進本部評価委員会(委員長・八代尚宏国際基督教大学教授)は11日、本年度下半期の評価意見の報告書案に了承した。実施件数が少ない特区として評価対象になった株式会社などによる医療機関の開設事業に関しては、今後の規制改革の動向を見た上で再度評価するとした。八代委員長は本誌に「保険診療ができないという今の不十分な特区では全国展開できない。規制改革・民間開放推進会議の後継組織などで議論してから」と、同特区の制度自体を見直してから改めて評価する意向を明らかにした。

<終末期における患者の意思確認プロセスの検討を開始 厚労省>
終末期医療の決定プロセスの在り方に関する検討会は11日、初会合を開き、回復の見込みのない末期状態の患者に対する医療提供方法や医療内容の決定手続きの考え方の整理に着手した。来年度には大規模調査を含めた本格的な終末期医療の在り方について検討を始めることから、今回は患者の意思確認など、限定的な検討に止める。初回を含めて3回程度開き、春頃をメドに考え方を取りまとめる。

<インフルエンザ:「流行開始」/広島 ◇年末1週間、患者130人に>
今年もインフルエンザの流行シーズンが到来----。県保健対策室は、昨年12月25-31日の1週間に県内115の医療機関から定期的に寄せられるインフルエンザの患者数が130人となり、1医療機関あたりの患者数が1人を超えるインフルエンザの流行シーズンに入ったと発表した。例年ピーク時には数千人の患者が発生しており、同室は「流行に備えて手洗いやうがいなどで予防してほしい」と呼びかけている。
同室によると、統計などからインフルエンザの流行には決まった傾向があり、県の「流行開始」発表から約1-3週間後には、県内の10保健所のうちいずれかの管内で1医療機関あたりの患者数が10人を超える「注意報」発令期に入り、5-6週間後には同30人を超える「警報」発令期になるという。発表から約8週間後には収束に向かうという。
また、インフルエンザは空気などを通じて感染するウイルスで気温や湿度が低いと長生きする。空気を吸い込むなどしてのどや鼻で増えた後に感染する場合が多く、うがいや手洗いを小まめにするほか、食事や睡眠を取って免疫力を高めることが感染予防になるという。
同室は「数週間後にはインフルエンザの注意報や警報期に入る。子どもやお年寄りがインフルエンザにかかると重篤になる場合があるのでしっかり予防してほしい」と話している。

<定額制の拡大が焦点 75歳以上の新医療制度>
社会保障審議会の「後期高齢者医療の在り方に関する特別部会」は、2008年4月に始まる75歳以上を対象とした新しい医療制度の診療報酬体系に関する議論を今月下旬にも再開する。3月までに基本的な方針をまとめることにしており、「定額制」(包括払い)の扱いが焦点だ。
厚生労働省は、診察や検査、投薬それぞれの診療報酬を積み上げる「出来高払い」ではなく、病気の種類や治療方法ごとに診療報酬額を決める定額制を拡大することで、高齢者の医療費の抑制を図る方針。定額制の対象となる病気は、入院、外来とも後期高齢者の上位を占める高血圧や心臓病などが想定されている。
ただ定額制については、医療機関がコストを抑えるため必要な検査や投薬まで控えるのではないかとの批判がある。また、医療機関の収入が減るため日本医師会などの反対が予想される。
現在の診療報酬は、出来高払いが基本で、これが過剰な診療や投薬の一因となっているとの指摘がある。これに対し、定額制は検査や投薬などの内容や回数に関係なく、診療報酬額を定める。既に一部の入院患者などについて導入されている。
75歳以上の後期高齢者は1192万人で全体の9%だが、医療費は9兆214億円(04年度)で全体の28・1%を占める。

(共同通信より)



[2007/01/11]
 フィリピン人介護士受け入れ指針案を公表

<フィリピン人介護士受け入れ指針案を公表>   厚生労働省は12月28日、フィリピン人介護士を受け入れることのできる施設の要件などを規定する指針案を公表した。就労しながら、介護福祉士受験を目指す場合は、受け入れ施設は特別養護老人ホームなど介護保険施設と、障害者の入所施設に限定される。介護福祉士の実習施設と同等の体制が整備されていること、常勤の介護職員の4割以上が有資格者であることなどの条件を満たすことが必要。あっせんは、公的機関である国際厚生事業団が一元的に行う予定だ。
受け入れ前の事前の面接は行わない方針だ。給与は日本人が従事する場合の報酬と同等額以上としなければならないとされるなど、フィリピン人介護士が、低賃金の価格破壊労働にならないよう慎重に配慮したかたちだ。
日本での就労には、わが国の国家資格の取得が必要条件。資格取得後は、無期限に滞在を更新できるが、資格取得までの期間には制限を設ける。介護福祉士の場合は、四年だ。
働きながら国家試験の受験に必要な3年の実務を行う「実務経験コース」と、国内の養成施設に留学する「養成施設コース」の二パターンがある。

(シルバー新報より)



[2007/01/10]
 パーキンソン病、潰瘍性大腸炎・・・難病助成を継続へ

<パーキンソン病・潰瘍性大腸炎…難病助成を継続へ>   厚生労働省は9日、患者の医療費を公費負担している特定疾患の見直しで、パーキンソン病と潰瘍(かいよう)性大腸炎の軽症患者は07年度から対象から外すとしていた当初方針を撤回し、給付を継続する方針を固めた。今夏の参院選を控え与党が難色を示しており、早期の見直しは困難と判断した。
厚労省は特定疾患治療研究事業により、45疾患の難病(患者数約54万人)については医療費の自己負担分の全額または一部を公費負担している。パーキンソン病(同7万3000人)と潰瘍性大腸炎(同8万人)も対象としてきた。
しかし、公費削減方針を受け、厚労省は特定疾患対策懇談会(座長・金沢一郎国立精神・神経センター総長)で、公費負担対象患者の絞り込みを検討。昨年12月11日、懇談会はパーキンソン病と潰瘍性大腸炎を「希少性を満たさなくなった」として、軽症患者への医療費補助打ち切りを提言した。同省は提言に従い、対象患者数をパーキンソン病は半減し、潰瘍性大腸炎は3分の1へと減らす方針だった。
だが、両疾患の患者団体は猛反発。自民、公明両党も先月15日、難病対策の充実を求め呼応した。その結果、「公費削減効果も小さく、急ぐ必要はない」(同省幹部)と方針転換した。
同研究事業は患者の少ない難病に研究者の目を向けさせ、治療法を確立するのが目的。06年度の事業費は239億円で、うちパーキンソン病と潰瘍性大腸炎が26%を占める。07年度は縮小方針を反映させないまま246億円を政府予算に計上しており、そのまま執行される。

(毎日新聞より)

<医療と介護の連携強化を指示 リハの在り方で厚労省>
厚生労働省は2006年12月25日、地方社会保険事務局長、都道府県に対し、医療保険によるリハビリテーションは急性期から回復期、介護保険は主に維持期と明確に位置づけると同時に、医療機関と介護施設の連携強化を指導するよう指示した。医療団体、患者団体友に問題視しているリハビリテーションの算定上限日数に関しては適用除外疾患の把握と機械的な実施打ち切りがないよう求めている。

<医療機能情報はネットで公開も>
厚生労働省は、今年4月から始まる医療機能に関する情報提供制度や医療安全対策などについて具体的な運用を定めた医療法施行規則の一部改正案をまとめた。今月29日までパブリックコメントを募集する。
第5次改正医療法では医療機関の機能情報を都道府県を通じて住民らに公表する制度を創設する。施行規則の一部改正案によると、都道府県知事は何らかの紙面やインターネットなどを用いて住民・患者に機能情報を公表する。
医療機関側は、病院の名称、所在地、電話番号、診療科目などの基本情報を変更する場合は速やかに都道府県に報告する。病院が公表する情報は、差額ベッド数と金額などの選定療養の状況から、治験実施の有無・契約件数、地域連携クリティカルパスの有無、患者満足度調査結果の提供の有無、死亡率など治療結果に関する分析の有無、医療機能評価機構認定病院など計57項目。診療所は50項目、歯科診療所は32項目、助産所は27項目となっている。
来年度までは病院の名称、所在地など基本情報のみの公表で可だが、08年度中には残りの項目も公表する。

◆入院7日以内に診療計画書を交付
一部改正案はまた、病院や診療所の管理者に対し、患者の入院日から数えて7日以内に、推定入院期間や入院が必要と判断した事項を記載した「入院診療計画書」を交付して適切な説明をすると規定。患者・家族への交付方法は、電子メールかインターネット、CD-ROMなどとした。
患者・家族へ入院診療計画書を渡す必要がない場合として、<1>患者が短期間で退院することが見込まれる<2>診療に支障を及ぼすおそれがある<3>人の生命、身体、財産に危険を生じさせるおそれがある-の条件を定めた。
また、医療安全を確保するため病院の管理者に対し、院内感染対策の指針策定、医薬品・医療機器の安全使用のための責任者の設置などを求めている。院内感染対策の指針や医薬品安全使用の業務手順書、医療機器の保守点検計画の策定は、施行を4月から3カ月間延ばす経過措置を設ける。

(共同通信より)



[2007/01/09]
 ファミリーマート、福祉サービス拠点に

<ファミリーマート 店長ら介護資格を取得へ 福祉サービス拠点に>  コンビニエンスストア業界3位のファミリーマートは7日、社員や店長に介護関連の資格を取得させ、店舗を福祉サービス拠点として活用する構想を明らかにした。手始めに商品の宅配制度を導入。将来的には、配達先のお年寄りらの安否確認や世話をする“福祉コンビニ”の実現を目指す。コンビニ業界は消費動向の変化や店舗増加で既存店の売り上げ低迷が続いており、各社とも若い女性や主婦、高齢者など客層を絞り込んだ新業態店展開による活性化を模索している。同社は高齢化社会に対応したサービスを柱にすることで競争力向上を狙う。
構想の第1段階は商品の宅配で、来年度中にフランチャイズ(FC)店に導入する。直営店の一部で実験的に始めているが、高齢者向けに弁当の週替わりメニューを組むなど本格展開する。
次いで、ホームヘルパーなど介護関連の資格取得を従業員らに促す。業務上、FC店長の取得が難しい場合も想定されるため、当初は店舗支援要員である「スーパーバイザー」(SV)の社員に資格を持たせる。約1000人いるSVの「半数以上に取得させる」(同社)という。
最終的には、商品の配達者が訪問先の高齢者らの安否確認や、家事などの面倒をみるサービスにも踏み込みたい考えだ。
若い男性を主要顧客としてきたコンビニ業界だが、次の有力顧客層として、シニア層への対応を進めている。すでに、セブン−イレブン・ジャパンが、顧客の注文を聞いて商品を届ける「ご用聞き」サービスを展開しているほか、ローソンも店内に血圧計や休憩スペースを設けた店舗を拡大させている。
約6800店を展開するファミリーマートでは、高齢者が多い地域にある店舗を中心に、福祉サービスの導入を進める構えだ。
平成12年にスタートした介護保険制度では、民間企業も、訪問介護などの介護関連ビジネスを展開できるようになり、居酒屋チェーンのワタミが老人ホームの運営を手がけるなど、企業の参入事例が増えきた。
ファミリーマートは今後、関連法令の研究や、収益に結び付ける事業モデルの検討を進め、本格的な介護ビジネスへの参入も視野に構想の詳細を詰める。

(産経新聞より)

<介護予防の取り組みが低調>
要支援・要介護になる恐れが強い高齢者を対象に厚生労働省が今年度からスタートさせた「介護予防事業」について、今年度の目標と定めていた「65歳以上人口の3%にあたる対象者を把握する」という基準に達した市町村が、全国で21か所にとどまっていることが、同省の調査で分かった。
調査は、全国1842市町村に昨年9月1日時点での状況を尋ねた。また、一人の対象者も把握していなかった自治体が2割を超えたほか、約3割の自治体で、関係団体と連携を行っていなかった。広報誌による住民への周知も半数の自治体でしか行われておらず、把握のための取り組みがいまだ低調な実態が明らかになった。

(読売新聞より)

<入院医療費、1回あたり定額に・厚労省検討>
厚生労働省は入院医療を対象に、病気やケガの種類が同じなら検査・投薬の数量や日数にかかわらず医療費を入院1回あたりの定額とする新制度を導入する検討に入った。過剰診療を減らして医療の効率化を促し、欧米より長い入院日数を短縮する狙い。2008年4月の診療報酬改定で導入を目指す。
現在の医療費は入院・外来にかかわらず投薬や検査など診療行為ごとに決めた報酬単価を積み上げて算定する「出来高払い」が原則。診療行為をすればするほど医療機関が受け取る報酬が増えるため、必要性の低い検査をするなど過剰診療になりやすい面がある。

(日本経済新聞より)

<医師への道にも社会人コース 都が4年制大学院検討>
大学の医学部以外の卒業生や社会人にも医師への道を――。新たな医師養成をめざす専門職大学院「メディカルスクール」の設置に向けて、東京都が07年度にも検討を始める。研究や学問よりも診療や治療の実践に比重を置き、現行より2年短い4年で医師国家試験が受けられる「バイパス」をつくる試みだ。医師法などの改正が必要になるが、都は「質の高い医師の確保は急務。医師養成のあり方に一石を投じたい」としている。
都の構想は、弁護士や検事を養成する法科大学院(ロースクール)や、公認会計士のための会計大学院などの医療版だ。モデルは臨床中心の米国のメディカルスクール。専門家の間には「別の分野を学び、いったん社会に出てから改めて医師を志す人には高い目的意識があり、患者としっかり向き合える」と指摘する声がある。
都は07年度にも外部の専門家を交えた検討会をつくり、カリキュラムや教員の確保など具体的な内容を詰めていく。都立の首都大学東京や他の大学、病院への設置を想定し、臨床教育のために都立病院の医療現場を提供することを考えている。
その前提として、医師法の改正を国に働きかける考えだ。現行では、海外の医学校の卒業生を除き、大学の医学部で規定のカリキュラムを最短6年間学ばなければ医師国家試験が受けられない。都内で先行実施ができるよう、国に構造改革特区を申請する方法も探る。
医師数は、全国的にも都市部への集中や診療科によっての偏在が進んでいる。都内でも04年までの8年間で全体数は増えたが、小児科医と産婦人科医は8%強減った。都内の総合病院のある医師は「長時間勤務や医療訴訟などに直面し、働き盛りの病院勤務医が辞めていく」と嘆く。
医療技術が高度化する中、医療訴訟の件数はここ10年間で倍増した。医師の説明責任への患者の意識も高まっている。
メディカルスクールをめぐる議論では、文部科学相の諮問機関の中央教育審議会が大学院のあり方を検討する中で議題にあげたが、医療界の慎重論を受けて結論は出ていない。都知事本局は「都が具体的な検討に入ることで、医師養成システムを考え直す機運を高めたい。目的意識の高い医師が増えれば、特定の診療科医の減少や全国的な医師の偏在解消にもつながる」と話している。

〈メディカルスクール〉 
米国やカナダなどで設置されている医学教育機関。都が参考にする米国型は、一般の大学卒業生や社会人を対象にした4年制の大学院で、診療チームのメンバーとして現場体験するなど実践を重視。教養と社会性を備えた質の高い臨床医養成をめざす。日本では05年の中央教育審議会の報告書で「中期的な課題」と位置づけられたが、慎重論が出て検討は先送りされた。

(朝日新聞より)

<診療報酬請求のオンライン化、全面導入1年前倒し・政府方針>
政府は、医療機関が健康保険組合などに出す医療費の請求書である診療報酬明細書(レセプト)について、全面オンライン化の目標時期を従来の2011年4月から1年程度前倒しする方向で検討に入った。現在はほとんどが紙の明細書を電子化することで医療事務などを大幅に効率化、医療費の抑制につなげる狙い。ただ、同分野のIT(情報技術)化は医療機関側の反発で、世界的にみても遅れているのが現状。一段の早期化を求める声も強まりそうだ。
目標時期の前倒しは昨年9月の所信表明演説でレセプトの電子化推進を訴えた安倍晋三首相の指示を踏まえた措置で、経済財政諮問会議(議長・安倍首相)が3月までに策定する「医療・介護高コスト効率化プログラム」に盛り込む。診療報酬改定などを通じ電子化に取り組む医療機関への助成措置も拡充する方針だ。

(日本経済新聞より)



[2007/01/07]
 高次脳機能障害支援事業、拠点設置は16都道府県

<高次脳機能障害支援事業、拠点設置は16都道府県>
交通事故や脳卒中などで脳が傷つき、記憶力や注意力が低下する「高次脳機能障害」の人への国の支援事業について、全国への普及に偏りがあることが朝日新聞の調べで分かった。厚生労働省は、医療相談などをする支援拠点機関を各都道府県に置く事業を昨年10月に始めたが、実際に設置されたのは、まだ16都道府県にとどまっている。
厚労省の推定では、高次脳機能障害の人は全国に約30万人いる。後遺症が正しく理解されず、リハビリや職業訓練を十分に受けられない人も少なくない。
このため厚労省は、各都道府県に対し、拠点機関を設けて(1)専門家による相談、リハビリ(2)自治体や専門家が連携する地域支援ネットワークの充実(3)自治体職員らの研修、などの支援普及事業を行うよう求めている。
朝日新聞が昨年12月、各都道府県に問い合わせたところ、すでに拠点機関を置いたのは16都道府県。このうち長野、静岡の2県は県単独事業で設置済み。未設置のうち2県は06年度中に設置予定で、12府県は、07年度設置を目指して予算要求をしている。残り17県は、08年度以降になる見通しだ。
設置が遅れる理由は、「適切に診断できる医師がどれだけいるかも、つかめていない」(栃木県)などと、専門家不在を指摘する声が多い。「施設ができても、医療機関と福祉機関をつなぐネットワークがないと機能しない」(鳥取県)との声もある。
NPO法人「日本脳外傷友の会」の東川悦子会長は「診断基準が全国の医療機関に周知されず、診断書もきちんと書いてもらえない。患者・家族会のない自治体では全くの手付かずだ。行政担当者を含めて支援普及事業を徹底してもらいたい」と話している。

【高次脳機能障害の支援拠点機関の設置状況】
■設置済み・北海道、宮城、埼玉、千葉、東京、神奈川、岐阜、愛知、三重、滋賀、大阪、岡山、広島、福岡
■設置済み(県単独事業)長野、静岡
■設置予定(06年度内)富山、山口

(朝日新聞より)

<被保険者・受給者の範囲拡大 反対・慎重派9割〜全国市長会、介護保険で調査>
全国市長会がこのほどまとめた「介護保険制度の被保険者・受給者範囲に関する調査結果」によると、介護保険制度の大きな課題である被保険者の対象年齢引き下げと障害者施策との統合について、反対あるいは慎重な議論を求める市が約9割に上っていることが分かった。
同調査は被保険者の拡大などについて検討している厚生労働省の有識者会議の議論に反映させるため、今年9月、全国802市(東京23区を含む)を対象に実施、746市から回答を得た(回答率93%)。
同調査結果によると、被保険者の対象年齢の引き下げについて、賛成の13%(93市)に対し反対は14%(104市)で、残る73%(545市)は「慎重に議論すべき」とした。反対・慎重派の理由(複数回答)として最も多かったのが「若年者には給付対象者が少なく、給付と負担の関係で理解が得られない」(545市)で、「改正介護保険法や障害者自立支援法が施行し、本人負担が見直されたばかりだから」(317市)、「国民健康保険料の収納率が低下する懸念がある」(22市)が続いた。一方、賛成派(同)は「今後も介護給付費が増加し、第1号保険者の保険料負担が大きくなると見込まれるから」(64市)、「年齢などで区分することは合理的でない」(39市)などだった。
また、障害者施策との統合は、賛成8%(59市)、反対22%(162市)、「慎重な議論をすべき」69%(519市)だった。反対・慎重派の理由(複数回答)は、「社会参加を前提とする障害者施策と、現行の介護保険制度とでは目的が異なるから」(429市)、「障害者の所得保障が十分でない中、保険料及び利用者負担に課題が生じるから」(364市)など。一方、賛成派は、「地域福祉の観点から介護保険制度と障害者施策が総合的に考える必要があるから」(49市)、「障害者が介護保険のサービス・社会資源を利用できるようになるから」(33市)などだった。

<介護予防事業などの評価分析を開始 〜次期介護報酬改定に向け>
介護予防事業や新予防給付の介護予防サービスの効果の検証を行う厚生労働省の「介護予防継続的評価分析等検討会」が、18日に初会合を開いた。2007年1月から全国の市町村で開始する介護予防実態調査の結果を基に、介護予防サービスの効果を分析・評価するほか介護予防サービス等の効果的な普及啓発方法などについて検討し、2009年度介護報酬改定などの制度設計に反映する。
改正介護保険法で今年4月に介護予防サービスが創設されたが、具体的な効果が見えにくいため、実際の効果を分析して適宜見直しを行うことが附則に盛り込まれている。
厚労省は2007年1月から、全国の市町村で「継続的評価分析支援事業」を実施し介護予防事業に関する定量的な情報を収集する。具体的な実施方法は、実施市町村が、原則として、管内の地域包括支援センターを1ヶ所選定し、この地域医療支援センターが同事業の実施期間中に、介護予防ケアマネジメントを実施した全対象者について、利用状況や心身の状況に関する情報を収集する。頻度は訪問アセスメントを行う3ヶ月おきとする。これを厚労省に定期的に提出して厚労省が心身の状態や活動状況の変化などを分析する。
調査は現在のところ68市町村で、一部実施市町村が決まっていない県があることから多少増える可能性もある。2007年1月に開始し2008年秋頃に中間報告、2009年3月末に最終的にとりまとめる。市町村では2009年度から第4期介護保険事業計画が始まることから、2008年秋の中間報告を計画策定に活用する。
同事業導入後は新予防給付と地域支援事業のうち通所型・訪問型介護予防事業の介護予防サービスの費用対効果分析も実施する。同調査で要介護認定が改善・維持・悪化したといった状況の変化や、心身機能の状態の変化などを指標に活用する。それに実際の予防サービスの利用回数を介護報酬単位数に当てはめて算出した累積額や介護予防特定高齢者施策の事業費を介護予防サービスに使った費用として、費用対効果を算出する。
また、介護予防関連事業における先駆的事業の評価として、市町村は▼運動器の機能向上、▼栄養改善、▼口腔機能の向上、▼閉じこもり予防・支援、▼認知症予防・支援、▼うつ予防・支援――の6つの介護予防プログラムに関して、地域の実情に応じて介護予防上の効果が見込まれる先駆的な取組を企画。国が、市町村が企画した取組が介護予防上の効果が見込まれる先駆的な取組であるかどうかを審査し、適当と認めたものについては、地域支援事業(介護予防事業)として実施し、当該取組について、サービスの利用状況、心身の状況等に関する情報を経時的に記録し、その有効性等を評価・検討する。

<要援護高齢者などの介護費用に対する税制上措置は今後の課題>
自民党は14日、「平成19年度与党税制改正大綱」をまとめた。このなかでは、経済・社会を安定的に支える税制に向けて、平成19年度を目途に、少子・長寿社会における年金、医療、介護等の社会保障給付や少子化対策に要する費用の見通し等を踏まえつつ、その費用をあらゆる世代が公平に分かち合う観点から、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現させるべく取り組んでいくと、来年以降具体的な議論を行うことが明記されている。
また、今後の検討課題として、要援護高齢者等の介護費用に係る税制上の措置について、介護保険の実施状況や介護保険制度改革に向けた検討状況を勘案しつつ、具体的な検討を行うとしている。

◆療養病床に特別償却制度
療養病床再編に関して、療養病床を介護老人保健施設(老健)に転換するための増改築費用について特別償却制度を実施する。2007年4月1日から2009年3月31日までの間に、療養病床を老健にするための増改築をした場合に、老健の基準所得価額の15%相当を特別償却できるようにする。
また、2000年の医療法改正で創設した、構造設備基準に適合した病院への建て替えについての特別償却制度は、基準を見直した上で存続させる。
医療用機器の特別償却制度も2008年度末まで2年間の延長を認め、社会保険診療報酬の非課税措置や医療法人の自由診療部分などの軽減税率も存続する。

<介護予備軍の認定要件緩和 厚労省、給付抑制狙い>
厚生労働省は5日までに、放っておくと将来的に要介護状態になりかねない介護予備軍である特定高齢者の認定要件を、4月から緩和する方針を決めた。
同省は、65歳以上人口の約5%が特定高齢者に相当すると見積もっているが、昨年9月1日時点で実際に市町村が把握できているのは同人口の0・2%程度にとどまっている。このため、要件を緩和して、筋力トレーニングなどの介護予防教室などへの参加者を増やし、増え続ける要介護者や介護給付費の抑制を狙う。
特定高齢者の把握は、主に市町村が実施するお年寄りを対象とした健診で、本人が問診票のようなチェックリストで25の質問に回答。
4月からは、リストの内容は変えないものの、専門家の意見を聞いた上で、対象者とみなされる該当項目数を減らすことなどで要件を緩和。医師の判断基準も再検討し、特定高齢者とみなす人を増やす。

(共同通信より)



[2007/01/05]
 呼吸器外し、14%が経験、延命中止依頼受けた79%

<呼吸器外し、14%が経験 延命中止依頼受けた79%>
回復の見込みがなく死期が迫った救急患者の終末期医療について、全国の救命救急センターすべてを対象に共同通信が2日までに行った調査で、回答した95施設(回答率48%)のうち「人工呼吸器の取り外しを経験したことがある」施設が14%に上ることが分かった。「患者や家族から呼吸器を含む延命中止を求められたことがある」は79%に達した。
医療現場に呼吸器外しの経験を尋ねた全国調査は珍しい。明確なルールのない呼吸器外しは、06年3月に富山県の射水市民病院で表面化し問題となったが、多くの救急施設で独自の判断により行われてきた実態が明らかになった。厚生労働省が06年度内をめどに終末期医療の指針作りを進める中、議論に一石を投じそうだ。
調査は全国200施設(昨年11月時点)を対象に、11−12月に郵送で実施。

(共同通信より)

<ワクチン国費で買い上げへ、新型インフルエンザ対策>
厚生労働省は3日までに、新型インフルエンザの発生に備えて国内ワクチンメーカー4社が計1000万人分を目標に製造しているワクチンの原液を国費で買い上げ、備蓄する方針を固めた。2006年度の補正予算案に計45億円を計上した。
ワクチンは、東南アジアで鳥から人に感染した高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)を基に製造。国の新型インフルエンザ対策行動計画は、H5N1型が変異して人に感染しやすい新型インフルエンザが発生した場合に、このワクチンを医療従事者や社会の機能維持に欠かせない人たちに緊急接種することを想定している。
メーカーは、04年にベトナムで採取されたウイルスと、05年にインドネシアで採取されたウイルスを基に、2種類のワクチン計1000万人分の製造を進めており、2月ごろに完成する見通し。

(共同通信より)

<定年70歳時代へ 厚労省、促進策に奨励金も>
団塊の世代の定年退職が始まるのを受けて、厚生労働省は平成19年度から、企業に定年を70歳まで引き上げるよう促す施策に着手する。本格的な人口減少社会に入るなか、労働力人口確保のため、意欲と能力のある高齢者が70歳まで働ける環境づくりを目指す。企業向けに支援アドバイザーを育成するほか、引き上げを実施する中小企業には奨励金を創設する。平成22年には定年引き上げを中心に全企業の2割で70歳まで働けるようにする考えだ。
高齢者雇用をめぐっては、昭和22〜24年生まれの団塊の世代670万人が今年から60歳に達し、むこう3年間で280万人が一斉に定年退職を迎えるという。この「2007年問題」に対応するため、厚労省は平成18年の改正高年齢者雇用安定法施行で、企業に65歳までの雇用を義務付けた。
しかし、人口減少社会に突入し、労働力人口もむこう10年間で200万人減る可能性も指摘されるなかで、24年には再び団塊の世代が65歳になって大量退職を迎えることになる。
厚労省では、「意欲と能力のある高齢者が、いくつになっても働ける社会」の整備が必要と判断。まずは70歳までの環境づくりを進める。
具体策として、中小企業向けには60歳から70歳に定年を引き上げるか、定年制廃止の場合に企業規模に応じ80万〜160万円を奨励金として助成。企業体力に劣る中小企業が賃金・人事処遇制度を見直すことで発生する財政負担を軽減する。
また、全企業を対象に、規模や業種、企業風土など会社独自の事情やニーズを踏まえて制度見直しの個別提案を行うため、社会保険労務士を中心に新たに「70歳雇用支援アドバイザー」を育成する。このほか、定年制を廃止した日本マクドナルドなど先行事例を紹介したり、事業主団体に「70歳雇用実現プログラム」の作成を委託するなどの施策を検討している。

(産経新聞より)