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[2007/04/26]
 療養病床再編後の目標病床数の算定は

<療養病床再編後の目標病床数の算定は>

厚生労働省は、今後医療費が過度に増大しないようにするため、増え続ける老人医療費の伸び率を中長期にわたって徐々に下げていく医療費適正化計画を平成20年4月から始める。計画は、生活習慣病の予防対策、療養病床の再編をもとにした入院期間の短縮対策で、特定健診・特定保健指導の実施率、メタボリックシンドロームの予備群の減少率、療養病床の病床数、平均在院日数の数値目標を第一期の5年計画(平成24年度末まで)で定めるもの。

計画は医療、健康、医療保険、介護保険のそれぞれの分野にわたるため、都道府県では、関係部署との調整を行う体制整備が必要とされる。健康増進計画の生活習慣病対策の取組、医療計画における医療提供体制、介護保険事業支援計画における介護保険施設の整備の取組の内容と療養病床の再編成に関する取組の内容が整合し、療養病床から介護保険施設等への円滑な転換が図られるようにする必要がある。各都道府県の地域ケア整備構想で定めた療養病床の転換後の受け皿に関する事項を、医療費適正化計画と第四期介護保険事業支援計画に反映させるためだ。

◆回復期リハビリ病棟削減なし

4月17日に厚生労働省で開かれた都道府県の医療担当者会議で、療養病床の病床数の目標についてふれ、医療療養病床25万床のうち、「回復期リハビリテーション病棟」2万床は削減対象から外す方針を伝えた。したがって、医療型23万床、介護型12万床が再編成の対象となる。療養病床の病床数に関する数値目標として、平成24年度末時点での療養病床の病床数は、医療保険適用の療養病床の数(回復期リハビリテーション病棟の病床数を引く)から、転換する数や削減見込み数(医療療養病床の医療区分1の入院者に対応する病床数に、医療療養病床の医療区分2の入院者に対応する病床数の3割を加えたもの)を引き、介護型療養病床から医療療養病床へ転換する見込み数(介護型療養病床の医療区分3の入院者に対応する病床数に介護療養病床の医療区分2の入院者に対応する病床数の7割を加えたもの)を加え、都道府県の後期高齢者人口の伸び率など実情を反映し、総合的に勘案し設定する。

◆転換にともなう優遇措置

療養病床から介護保険施設への転換に伴う整備費用は、医療型では医療保険財源から、介護型では地域介護・福祉空間整備費等交付金で助成することになっているが、どちらも申請が少ない状況である。転換の際の法人税についても特別償却できる措置がとられた。

療養病床を持つ病院の既存の建物をそのまま活用できるよう施設基準に経過措置を設けたほか、併設の際の診察室、階段、エレベーターなども共用できるようにした。

◆総枠規制の例外も

また、第3期介護保険事業計画(平成18年度から20年度)の期間中は介護保険3施設と特定施設の総数枠で療養病床からの転換を可能としていたところだが、定員枠を超えた転換も要件を満たせば、例外的に認める通知が3月30日に出された。?医療療養病床の医療区分1の患者の占める割合が都道府県の平均値を超えていること。?転換を認めなかった場合は、当該医療機関が存続できないと見込まれる場合。?医療療養病床を転換し、存続させることが地域ケア体制確保の上で必要不可欠である場合。の3要件である。これにより療養病床の再編が進むことが期待されている。

<有料老人ホーム:80カ所が無届け施設/東京>

◇大半が法改正知らず違反
都に無届けのまま運営している有料老人ホームが、都内で計80カ所に上ることが25日、都福祉保健局の調査で分かった。無届け施設の大半は、昨年4月の老人福祉法改正で届け出義務を負う施設の範囲が拡大したことを知らなかったという。都は来月15日に無届け施設を対象にした説明会を実施し、早急に届け出をするよう要請する。
調査は今年2月、千葉県浦安市の無届け有料老人ホームで入所者を虐待していた疑いが浮上したことを受けたもの。同月22日から3月30日にかけて実施した。
同局によると、無届け有料老人ホームは、都が区市町村に照会して判明したケースで51カ所に上った。さらに都独自で調査したところ、新たに29カ所の無届け施設があった。虐待など不適切なサービスが行われていた施設はなかったという。
昨年4月の法改正で、従来は入所者が10人以上である場合などに限定していた都道府県知事への届け出義務が、施設規模にかかわらず食事や介護などのサービスをする施設全般に拡大された。
届け出違反には罰金30万円の罰則規定が設けられている。しかし同局は、今回無届けが判明した施設の多くが「法改正を知らなかったためで悪質性はない」と判断。説明会後に順次、届け出るよう求めていく考えだ。

(毎日新聞より)

<保険リハビリ 医療・介護併用OK 厚労省、円滑移行へ1カ月間>

厚生労働省は、医療保険が適用されるリハビリテーション治療を受けている患者に対し、治療終了予定日前の1カ月間、介護保険によるリハビリの併用を認めることを決めた。厚労省は今年4月から両者の併用を認めない方針を都道府県などに通知していたが、リハビリ施設を移ることに伴う患者の不安を和らげ、円滑な移行を促すためには併用もやむを得ないと判断し、方針を修正した。
リハビリは、病気の直後や機能回復段階は治療行為の一環として医療機関で行われ、状態を維持する段階になると介護施設へ移って行うことになっている。従来は併用も認められたが、平成18年の診療報酬改定でこうした原則が示され、厚労省は今年4月から両者を同時期に利用できないことを通知の形で徹底していた。
しかし、同じリハビリでも、患者ごとにプログラムを組む医療機関に比べ、介護保険が適用される施設では療法士の数が少なく、集団で行ったり、1回当たりの時間が長いケースが多い。
このため、患者に不満や不安が少なくなく、厚労省も例外的に併用を認め、段階的に介護保険リハビリに移行してもらうことで、切れ目のないリハビリ体制を確立する必要があると判断した。
併用は4月分から認められ、1つの病気やけがに伴うリハビリであることが条件。リハビリ治療の終了予定日や、両方のリハビリをどのような配分で利用するかは医師が決め、指示する。
介護保険リハビリとの併用は予定日からさかのぼって1カ月間のみ認められ、月曜日と水曜日は医療機関でリハビリ治療を受け、火曜日と木、金曜日は介護施設でリハビリを行うというような利用の仕方が可能となる。しかし、同じ日に両方を利用することはできず、診療録および診療報酬明細書(レセプト)に予定日を記載し、不正な利用を防ぐことにしている。

(産経新聞より)


[2007/04/23]
 コムスンが読売新聞社への謝罪公表

<立ち入り検査報道、コムスンが読売新聞社への謝罪公表>

グッドウィル・グループ(GWG)の訪問介護大手「コムスン」(東京都港区)が都内で運営していた訪問介護事業所3か所で都の指定を不正取得したり、介護報酬を水増し請求したりしたなどとして、東京都から業務改善勧告を受けた問題に絡み、GWGは23日、コムスンのホームページ(HP)に読売新聞社に謝罪する文書を掲載した。
GWGは昨年12月27日、都がコムスンの訪問介護事業所へ一斉立ち入り検査(監査)したことを報じた同日付の読売新聞朝刊の記事について、「一切事実無根であり、悪意に満ちた事実誤認。介護報酬を過大請求していた疑いがあったわけでは一切ない」などとする見解をコムスンのHPで公表。同社などに対する勧告を都が発表した今月10日まで掲載を続けた。

(読売新聞より)

<変わる福祉:介護保険のケアプラン 注目集める自己作成 /宮城>

◇経験者を呼び住民らの勉強会進む
通常、ケアマネジャーが作成している介護保険のケアプラン。自分で作成できることはあまり知られておらず、仙台市内でも実践しているのは3人。制度改正により介護予防のケアプランの作成が集中したことなどを背景に、自己作成が注目を集めている。県内でケアマネジャーや住民が経験者を呼んで勉強会を開いた。【小平百恵】
自己作成は「マイケアプラン」や「セルフケアプラン」と呼ばれる。「全国マイケアプランネットワーク」(東京都)によると、全国で約2000人が自己作成している。昨年4月の改正後は自治体からの問い合わせが増えたという。島村八重子会長は「地域包括支援センターがパンク状態なのでしょう」と話す。
同センターは同月にスタート、介護度が軽い要支援者の介護予防ケアプランを担当する。東京都府中市が直営するセンター(職員19人)で扱うプランは月350件。昨年夏ごろから自己作成支援を始めた。高齢者の話をセンター職員が書き取るなど試行錯誤を続け、現在、約60件になる。
 市高齢者支援課の芦川伊智郎担当主幹は「包括が楽になるというのではなく、利用者の意識が変わる意義が大きい。介護保険の利用者でも制度を理解している人は少なかった。人任せにしないからか意欲的になる」と効果を話す。島村会長は「自分がサービスを選ぶので納得ずくで不満がない。要支援と要介護でケアマネが代わる煩雑さもない」と利点を話す。
県内の自治体の動きは鈍いが、塩釜市内の高齢者問題グループ「楽しいシニア塾」が3月10日、マイケアプラン作成の勉強会を開いた。4年間自己作成している経験談を聞いた後、架空の事例をもとにマイケアプランを作成する家族会議をロールプレー(役割演技)。当事者のお年寄りの生活実態や性格、将来の希望などをふまえて、家族や知人ができること、介護保険サービスを利用する部分を具体的に話し合うことができた。
全国ネットの会員でもある仙台市花京院地域包括支援センターの及川千恵子所長は「利用者にケアプランの中心は自分だと理解してもらえるきっかけになる。できそうな人には勧めたい」と話す。
島村会長は「重要なのはケアプランを誰が立てるかではなく、利用者の生き方を中心に据えること。利用者とケアマネジャーがプランを相談して立てられるようになれば」と話している。
◇ケアプランの自己作成
介護保険を利用する高齢者や家族が、自治体に届け出てケアプランを作成する。自己責任でサービスを選び、事業者も探して直接契約。担当者が集まる会議も、利用者が招集して開く。ケアプランは自治体に提出し、チェックを受けた後、サービスが提供される仕組み。要支援の介護予防ケアプランでは、地域包括支援センターが届け出を受け、チェックをすることもできる。

(毎日新聞より)

<開業医 総合診療に公的資格、在宅医療を推進 厚労省方針>

厚生労働省は21日、75歳以上の人が加入する後期高齢者医療制度を08年度に創設するのに合わせ、複数の疾患を持つ高齢者を一人で診ることができる開業医を「総合的な診療能力を持つかかりつけ医」と認定し、公的な資格を与える方針を固めた。1次医療の窓口を地域の診療所とし、往診をして患者の死をみとることも含めた在宅医療を推進するほか、複数の医療機関での重複検査・投薬を防いで医療費を抑制する。08年度の診療報酬改定で、資格のある開業医に支払う診療報酬を手厚くする意向だ。
こうした方針は、柳沢伯夫厚労相と日本医師会(日医)の唐沢祥人会長が今月4日に会談した際、大筋合意した。
総合診療医の条件は、(1)複数の疾患を診ることができ、心のケアにも対応できる(2)介護計画をつくるケアマネジャーと情報を交換し、往診もする(3)痛みの緩和ケアなど終末期医療にも対応する――など。資格は日医などでつくる組織が審査し、厚労省が認可することで公的なものに格上げすることを検討している。
大学での医学教育は臓器別に行われ、専門医として養成されるケースが少なくない。こうした専門医が開業する際は、日医が総合的な診療をできるよう研修をする。これとは別に、研修医の段階から総合的な診療に対応できる養成システムも構築する。ただし開業時に義務化することは避け、希望者を対象とする。
厚労省は開業医を患者の心身状態を把握したかかりつけ医とする一方、病院の機能を入院と専門的な外来に絞ることで、両者の役割分担を進める。大病院への患者集中を防ぎ、勤務医の負担軽減を図ることによって勤務医不足に歯止めをかける考えだ。診療報酬体系の一部を事前に設定した報酬しか支払わない定額制とすることと合わせ、後期高齢者医療制度の柱とする。
◇解説…国と医療現場の信頼回復が必要
開業医に「総合診療医」の資格を与える厚生労働省方針は、「もっと腕を磨き、働いてほしい」という同省の開業医に対するメッセージにほかならない。厚労省幹部が口をそろえる理想の医師は、「カモカのおっちゃん」だ。NHKの朝の連続テレビ小説「芋たこなんきん」に登場した町医者である。地域住民の信頼を得て、往診や時間外診療をいとわず、外傷からがんの早期発見まで、幅広く対応する能力を持つ。
しかし、現実には夕方5時で診療を終え、往診はせず、住民とのつながりもない医師もいる。だから患者は安心を求めて大病院に集中し、勤務医は疲弊し切って開業に走る――。カモカのおっちゃんのようなかかりつけ医が増えれば、こうした悪循環を断てるというのが厚労省の考えだ。一方、開業医側は「一人一人の患者と真剣に向き合っており、夕方にはぐったり。休みなしでは誤診を招く」と反発する。
双方の主張は、どちらも正しいだろう。ただ、厚労省方針には「金のかかる入院患者の終末期医療を在宅医療にシフトし医療費を抑える」という別の思惑も透けている。
小泉政権以降の「医療費抑制ありき」をむき出しにした政府の姿勢に、医療現場では「国との信頼関係が損なわれた」という言葉をよく聞く。開業医の能力を高める方向は間違っていないが、医療政策を担う側と現場サイドの信頼関係が崩れたままでは、絵に描いた餅に終わりかねない。

(毎日新聞より)

<ジェネリック医薬品優先使用、厚労省が処方せん様式変更へ>

厚生労働省は、新薬と有効成分は同じだが価格が安いジェネリック医薬品(後発医薬品)の普及を促進するため、医師が患者に薬を処方する際、これまでは新薬の使用が「標準」だったのを、後発医薬品を「標準」に転換する方針を固めた。
処方せんの様式を改め、あえて新薬を選ぶ場合は、医師が処方せんに理由を明記することを求める方向で検討する。増え続ける医療費を抑制するのが狙いで、2008年度からの実施を目指している。
現行の処方せんは新薬が基本だが、06年度の診療報酬改定で、「後発品への変更可」という欄が追加された。欄に医師の署名があれば、薬局などで後発医薬品の処方が増えると期待されていた。

(読売新聞より)

<担当医の医師免許有無、ネットで簡単に確認>

厚生労働省は、利用者がかかりつけの医師や歯科医師が医師免許を保有しているかをネット上で確認できるウェブサイトを立ち上げた。

同省サイトの「医師等資格確認検索」ページに担当医の氏名と性別を入力すると、免許の登録年と資格を持っているか確認できる。登録した医師は約47万人で、歯科医は約16万人。医療を安心して受けられるようにするため、無免許医師の診療を排除する狙い。

(日経新聞より)

<公団住宅、福祉と一体化 空室活用し介護施設や診療所>

◆団塊の高齢化に備え

厚生労働省と国土交通省は、大規模公団住宅などに高齢者が安心して住み続けられるよう、福祉と住宅を一体化させた取り組みを始める方針を固めた。

空き店舗や空き住宅を、高齢者の生活に欠かせない医療・介護の場として活用するほか、低層階への住民の住み替えも進める。両省は、今年度中にモデル事業を始動させ、団塊の世代の高齢化で介護ニーズも高まるとされる10年後を目標に、高齢者の街づくりを進めていきたい考えだ。

◆年度内にモデル事業

構想によると、団地にある空き店舗や空き住宅に、認知症高齢者向けグループホーム、デイサービスや泊まり、訪問介護など様々なニーズに対応する小規模多機能型居宅介護事業所などの介護施設を誘致。また、訪問看護ステーションや、24時間対応の在宅療養支援診療所などにも入ってもらう。高齢者向けのメニューを用意したレストランなど、暮らしに必要な事業を展開するよう、NPO(非営利組織)などに呼びかける。

一方、住宅部分については、エレベーターは設置せず、バリアフリー化した低層階に住み替えてもらい、住民が長く暮らせるようにする。緊急通報装置が備えられ、連絡を受けた提携タクシー会社から、ヘルパー資格を持つ運転手が運転するタクシーが急行する。

対象としては、都市再生機構(旧日本住宅公団)が開発した大規模団地のうち、昭和40年代(1965〜74年)に造成された約32万戸分を想定し、多摩、千里ニュータウンなどが含まれる。両省は、その後、他の公営住宅にも拡大し、ニュータウンのない中規模都市でも、地域の事情に応じた政策を展開する方針だ。

事業所を誘致する際には、当面、グループホーム開設に1500万円を交付する制度など、両省にある既存の補助金を活用する。このほか、新たに補助金制度を作り、08年度予算に費用を計上することも検討している。

政府は、増え続ける医療・介護給付費を抑制するため、費用がかかる特別養護老人ホームなどではなく、高齢者が長く在宅で生活できるような体制づくりを進めている。今回の取り組みもその一環で、大多数を占める中間所得層の老後の安心を確保したい考えだ。

(読売新聞より)


[2007/04/20]
 後発品の薬価収載は年2回

<中医協総会で後発品/後発品の薬価収載は年2回 時期は7月と11月>

中医協は18日の総会で、2007年度から後発医薬品の薬価収載頻度を年2回にすることを了承した。収載時期は7月と11月の予定で、厚生労働省は近く収載手続きなどを示した通知を出す。また次回診療報酬・薬価改定に向けて、後発品の薬価収載頻度の年4回への拡大や、後発品の安定供給に関する方策などを検討することも決めた。

後発品の薬価収載頻度は現行では年1回だが、新規後発品をより速やかに医療現場に提供できるようにするため、年2回に拡大する。日本製薬団体連合会も、新薬のデータ保護期間の8年への延長と併せて、後発品薬価収載頻度を年2回に拡大するように要望していた。

同日の会合では、支払い側委員から、後発品薬価収載頻度の年4回への拡大を、さらに検討するよう求める意見が相次いだ。対馬忠明委員(健康保険組合連合会専務理事)は、新薬の収載頻度が年4回である状況に触れながら、「年2回は中途半端。年4回にするように工夫できないか」と求めた。丸山誠委員(日本経団連社会保障委員会医療改革部会部会長代理)も「先発品と同様に年4回にするように努力してほしい」と要請した。

これに対し、厚労省保険局医療課の磯部総一郎薬剤管理官は、安定供給体制などを確認するためのヒアリング、全規格収載への対応など後発品薬価収載の事務作業を説明。その上で、「現時点では2回がギリギリ。当面は2回でやらせていただきたい。その経験をふまえた上で、検討させていただきたい」と語った。

診療側委員からは、後発品の安定供給体制などのさらなる充実を求める声が上がった。飯沼雅朗委員(日本医師会常任理事)は、「医師が安心して後発品を処方できるようにするための対応を、もっと行っていただきたい」と要請。山本信夫委員(日本薬剤師会副会長)も、「収載頻度を増やすだけでなく、後発品を医療現場で使いやすい環境についても考えてほしい」と訴えた。

<病院と診療所の機能を明確化 総合医の養成も>

厚生労働省は診療所の役割を「一次的な地域医療の窓口」、急性期病院を「原則として入院治療と専門的な外来のみ」と位置づけ、入院は病院、外来は診療所と明確化する考えだ。

開業医に対しては24時間対応可能な体制を構築することが必要とするとともに、「総合医」の養成を検討する内容を盛っている。こうした体制を診療報酬上でも評価する。 17日に公表した「医療政策の経緯、現状及び今後の課題について」で示した。

医療の基本は「できるだけ短期間に集中して治療し、早期に日常生活や残存機能を生かした療養生活に復帰させる」ことにあるとした上で、入院医療は今後さらに在院期間を短縮し早期復帰を進める必要があるとした。急性期、回復期、在宅を含めた療養期のそれぞれの段階で、専門的な医療を提供する。

その中で急性期の病院は「質の高い入院医療が24時間提供されるよう、原則として入院診療と専門的な外来のみを基本とする」として、診療所は外来診療、病院は入院診療に特化すると定義した。診療所は一次的な窓口として患者の日常の生活管理を行うとともに、時間外の連絡や往診にも実施可能な態勢の構築が必要として、時間外に連絡がつかないケースのあるいわゆるビル診などをけん制した。

中小病院は回復期リハや軽度の急性期医療などを担当し、大病院のない地域ではある程度の急性期医療に対応するほか、単科の専門病院など機能を位置づけた。

有床診療所は職員体制が薄いことが課題としながら「地域における貴重な社会資源として有効な活用を図っていくべき」とした。中小病院や有床診療所が果たすべき役割や機能は医療計画でも明記する。

こうした医療進携体制の内容については、診療報酬体系でも評価していく。

◆開業医に24時間対応を要望

開業医に今後期待される役割として▽地域で在宅当番医制のネットワークを構築する、少なくとも休日・夜間の救急センターに交代で出務▽時間外でも携帯電話で連絡がとれる▽午前中は外来、午後は往診・訪問診療という経営モデル▽とくに高齢者に対する在宅療養支援診療所としてダループによる対応も含め24時間体制での対応と言った取り組みを行うよう明記した。

高齢者など長期療養が必要な患者は、自分のかかりつけの医師の中から「在宅主治医」を選び、この在宅主治医がかかりつけ医師間の調整や、ケアカンファレンスの中心的な役割を担うことを提案した。在宅主治医がいない高齢者が脳血管疾患などで入院した時には、地域の医師から選び出し、退院前から退院後の健康管理を担当する。

人間全体を診る総合的な診療を行える医師の養成が必要として「総合医」の位置づけを関係団体や学会の意見と検討する。その際に総合的な診療を行うための修練を積んでいない専門医は開業にあたって一定の研修を必要とする仕組みの構築も議題に挙げる。

各学会で養成方法に差がある専門医制度は質の確保や養成の在り方について、第三者的な機関が関与することも視野に入れる。


[2007/04/19
 24時間在宅医療を実現

<24時間在宅医療を実現…医療改革厚労省案>

厚生労働省は17日、医療構造改革に関する同省案を公表した。高齢化社会にふさわしい医療を実現するため、「かかりつけ医」を核に、地域の複数の開業医をチーム化し、患者を交代で診察して24時間の在宅医療を実現することが柱だ。地域の在宅医療を充実させることで、大病院などは、症状の軽い一般外来を受け付けず、原則として入院治療や専門的な外来のみ対応する体制作りを目指す。

厚労省案は、「医療構造改革推進本部」(本部長・柳沢厚労相)がとりまとめたもので、17日に省内で開かれた都道府県担当者向け説明会で示された。2008年度から都道府県単位でスタートする医療費適正化計画(5か年計画)などを通じ、具体化を目指す方針だ。

厚労省案では、開業医のチーム医療について、「車で30分以内」の圏内で作ることを想定している。チームの中核となるのが、「在宅主治医」と呼ばれるかかりつけ医で、近隣の複数の開業医と連携し、患者情報を共有し、自分が休日であっても別の医師が患者を診察できるようにする。

主治医は、地域の病院とも連携をとり、患者の容体が急変した場合の入院にも備えるほか、ケアマネジャーとも連携し、認知症などを併発するケースが多い高齢者に介護サービスを含めた総合的なケアを進めるとしている。

同省によると、04年末現在で、病院の勤務医は約16万4000人、開業医は約9万3000人。だが、勤務医は当直明けの通常勤務など、週平均で約63時間(休憩含む)と、慢性的な長時間労働を強いられている。

24時間の在宅医療が機能すれば、大病院にかかる患者が減り、勤務の負担軽減にもつながると期待されている。

厚労省は、08年度の診療報酬改定の検討で、開業医の休日や夜間勤務の診療報酬を手厚くし、平日の初診料や再診料などを下げたい考えだが、日本医師会などの強い反発が予想される。

(読売新聞より)

<院内感染対策、重要度でランク付け 厚労省が統一手順書>

医療施設の院内感染対策について、厚生労働省の研究班(分担研究者、武澤純・名古屋大教授)が、科学的根拠に基づく統一手順書を作った。各項目を重要度に応じてランク付けした。今春改正された医療法は、無床診療所や助産所などにも院内感染症対策を求めており、小規模な医療施設でも重要度に従って対応できる目安ができた。今月中に各都道府県や関係機関に配布する。

国内外の研究論文をもとに信頼性を検証、重要度の高い順に「1」〜「3」の3段階に格付けした。

「1」は比較対照試験などで実証されたもの。「2」は、比較対照試験ではないが、集団を対象に研究した結果、証明されていることが前提。「3」は科学的に立証されてはいないが、専門家が取り組むべき対策として意見を述べているもの。さらに「すべきである(A)」「できればする方がよい(B)」「任意でよい(C)」とも区分けした。

接触感染予防では、「病室に入室する時に手指を消毒して手袋を装着し、退室時にふたたび消毒する」が「1A」。「病室内のカーテンは患者ごとに交換する」は「3B」。「入院中に不必要な尿量測定をしない」は「3」だが、Aランクとしている。

また、患者の身体をふくタオルは「使用後にその日のうちに洗濯し、乾燥させる方が良い」が「3B」。これらは科学的な証明が難しいが、やった方が良いと判断した。

今春施行の改正医療法で、医療機関に求められる安全対策に院内感染対策が明確に位置づけられ、助産所や歯科診療所を含む全医療施設が対象になった。

(朝日新聞より)

<うつ状態なども老健施設へ 療養病床削減で厚労省提示>

厚生労働省は17日、高齢者の長期入院患者向けの療養病床削減問題で都道府県会議を開き、「うつ状態」や「じょくそう」(床擦れ)など看護師による対応が可能とみられる患者については老人保健施設でみることが可能であるとの方針を示した。

同省はこれまで療養病床削減に伴い、転換先となる老健施設などへ移す対象として、医療の必要度に応じて3区分した患者のうち、症状が軽く必要度が最も低い区分1は全員、中程度の区分2は30%。一方、必要度が最も高い区分3は全員療養病床に残すとの方針を提示。

この日開かれた会議では、区分2のうち、うつ状態、じょくそうのほか「皮膚のかいよう」、1日で何回か傷の手当てが必要な「創傷処置」などは看護師を中心としたスタッフで支えることが可能であるとし、これらの患者が区分2の30%を占めるとした。

こうした方針を踏まえ同省は6月までに、老健施設での医療提供の方法や仕組みなど方向性を打ち出す方針。現在1人の常勤医師が必要となっている人員基準について、看護師などを含めた医療関係のスタッフを手厚くするなど、報酬上の評価についても今後詰める必要がありそうだ。

また会議では、削減計画を作る都道府県に対し、38万床(5年10月現在)ある療養病床を全体で23万床削減するとの方針を説明。ただ高齢化の進展など地域実情の配慮も認めることから、削減後の病床数が15万床を上回る可能性がある。

老健施設などへの転換推進計画を策定するに当たっては、(1)患者が退院や転院する際には受け皿となる施設や病院を探す手伝いをする(2)見守りサービスが受けられる高齢者向けの住宅の確保?といったことが必要とした。

(共同通信より)


[2007/04/18]
 後期高齢者医療制度は生活重視で

<後期高齢者医療制度は生活重視で 尊厳に配慮し、地域サポートとの連携も>

4月11日、厚生労働省では、医療保険部会が開かれ、75歳以上の後期高齢者を対象とする医療保険制度の基本的考え方が決まった。制度は平成20年4月から始まるが、これまで高齢者を対象とする医療制度は、昭和58年に創設された70歳以上を対象とする老人保健制度があります。創設当初の老人医療費無料化により、国保の財政悪化と国庫負担の急増が問題化しました。

このため、平成14年10月から70歳以上の患者の一部負担と老人医療費の公費負担をすることとなりました。さらに、後期高齢者医療制度を見据えて対象年齢を70歳以上から75歳以上に、公費負担を3割から5割に、段階的に引き上げる措置が取られました。

こうした制度見直しの背景には、後期高齢者である75歳以上を対象にする医療は、若年者の医療と疾病構造や療養期間も異なるため、特別に後期高齢者医療制度を創ろうという議論がありました。老人医療費を老人保健制度として別枠で取り扱ってきたのもそうした理由からです。財政的には、公費負担が5割、各保険者(健保、政管、国保など)による拠出金5割で、制度運営の責任主体が不明確で、実施主体の市町村に医療費適正化の動機付けが働きにくい等といった指摘がありました。

◆避けられない死、尊厳に配慮した生活重視の医療

「後期高齢者医療の在り方に関する基本的考え方」では、後期高齢者の心身について、?老化に伴う生理的機能の低下で、治療の長期化、合併症、慢性疾患があること、?多くの高齢者に認知症の問題があること、?避けられない死を迎えること、を特性としてあげています。

医療については、生活重視の医療、尊厳に配慮した医療、高齢者も家族も納得できる医療、の必要性を説いています。現状の高齢者医療を見てみると?合併症のほか心のケアも必要、?慢性疾患のために、生活に合わせた療養が必要、?複数受診、重複検査、重複投薬がある、?家族及び地域の介護力のサポートが必要、?患者が治療法を選択する重要性が高い、ことなどが課題として考えられています。

医療の体系としては、急性期で入院した患者に対して、退院後の生活を見込んで、看護や介護サービスの連携体制を考えた診療計画を組むことが必要であり、訪問診療、訪問看護、在宅医療が提供される医療体制と、後期高齢者の心身の特性を考えた総合的に診る医師の存在も欠かせないとしています。

また、介護保険制度における居住系サービスとの連携が不可欠になります。その上で、尊厳死も含んだ治療の自己決定を重視し、疼痛緩和ケアなどが揃った医療体制が必要になります。

◆保険料毎月6,200円

3月に決まった案では財源構成は公費約5割(国:都道府県:市町村=4:1:1)、現役世代からの支援金約4割、高齢者から保険料1割を徴収する。対象者は約1300万人、この制度の医療費は11.4兆円(給付費10.3兆円、患者負担1.1兆円)となります。

高齢者から徴収する保険料は1人当たり全国平均で約6200円/月になる。低所得者への軽減措置があります。診療報酬体系は、夏から秋にかけて骨格を示し、12月には大枠が明らかになる予定です。

<療養病床削減、リハビリ病棟は対象外に 厚労省が方針>

慢性疾患のお年寄りが長期入院する療養病床を削減する問題で、厚生労働省は17日、脳卒中後のリハビリテーションなどを目的とした2万床は削減対象から外すことを決めた。病院のリハビリ機能を充実させて患者の回復を促し、病院ではなく自宅や施設で生活できる人を増やすねらいだ。

都道府県の医療担当者を集めた同日の会議で報告した。療養病床には現在、医療保険を使って入院するベッド25万床と介護保険を使う12万床がある。医療保険の25万床のうち2万床は、理学療法士や作業療法士が常駐して体の機能の早期回復を促す「回復期リハビリテーション病棟」の病床となっている。

厚労省は療養病床を12年度末までに病床数を15万超に減らす方針だが、回復期リハビリ病棟は在宅療養への橋渡しとして重視すべきだとの判断から、削減対象から外すことにした。通常の療養病床がリハビリ病棟に転換することも積極的に促す。

この日の会議では、大病院は入院と専門外来に特化し、開業医に休日・夜間診療など幅広い役割を求める医療構造改革の報告書も説明。各自治体への対応を要請した。

(朝日新聞より)

<兵庫医大の研修医9人が、研修期間中に別の病院でバイト>

私立兵庫医科大学病院(兵庫県西宮市)の臨床研修医9人が、研修期間中に別の病院でアルバイトをしていたことが分かった。04年度に始まった現行の臨床研修制度は研修医のアルバイトを禁じており、同病院は9人に厳重注意した。

同病院によると、9人は2年間の研修期間の2年目だった05年度に兵庫県内や大阪府内などの12の医療機関で当直医などを務めていた。1回の当直で数万円を受け取っていたとみられる。なかには複数の病院を掛け持ちしていた研修医もいたという。

新しい医師臨床研修制度では、医師は2年以上民間や公立の病院で研修を受けることが義務づけられている。期間中、研修医は臨床研修に専念するため、アルバイトは禁止されており、一定額の収入を保証するため、研修先病院に対して、国から補助金が出される。

同病院は「アルバイト先の病院では研修医が1人で勤務する場合も想定され、医療事故につながる可能性がある。再発防止を徹底したい」としている。

(朝日新聞より)


[2007/04/16]
 高齢者に総合的医療提供

<高齢者に総合的医療提供 社会保障審議会>

社会保障審議会後期高齢者医療の在り方に関する特別部会は3月29日、介護保険サービスと連携の取れた一体的なサービス提供などを盛り込んだ「後期高齢者医療の在り方に関する基本的考え方(案)」を取りまとめた。今後は、4月初旬以降に一般からの意見を募集した後、秋を目途に社会保障審議会医療部会、医療保険部会の意見を聴いた上で、診療報酬体系の骨格を取りまとめ、中央社会保険医療協議会で具体的な後期高齢者医療制度の診療報酬体系について審議を行う。
同案は、これまで14人から実施した後期高齢者医療の在り方に関するヒアリング結果を基に、▼後期高齢者の心身の特性、▼基本的な視点、▼後期高齢者医療における課題、▼後期高齢者にふさわしい医療の体系―について考え方を取りまとめた。
このうち、「後期高齢者の心身の特性」については、「治療の長期化、複数疾患への罹患が見られる」、「認知症の問題が見られる」―を列挙。その上で、基本的な視点として、「生活の中での医療」、「尊厳に配慮した医療」、「安心・納得できる医療」を挙げた。
その一方で、課題として、心のケアの必要性や頻回受診、家族の介護力のサポートの必要性、患者自身による治療法選択の重要性―など5項目を列挙。「精神的な不安も含めた複数の疾患について、トータルに見ることができる医療が必要だ」として、「総合的な医療提供」の必要性を強調している。
「総合的な医療提供」に関して野中博委員(医療法人社団博腎会野中医院院長)は、「専門的医療といえどもベースは総合的に診ている」と、疾患に限らず総合的な判断による医療を現状でも提供していると主張し、言葉の使い方に関して見直しを求めた。
鴨下重彦委員(国立国際医療センター名誉総長)は「現在の医学教育は専門医志向だ。医師の教育や研修では、すべての人に適切な医療を提供できる力を付けさせねばならない」と
して、いわゆる総合医の教育体制を構築するよう提言した。

■医療の体系は在宅重視
具体的な医療の体系については、「治療後の生活を見越した高齢者の評価とマネジメントが必要」、「在宅を重視した医療」、「介護保険のサービスと連携のとれた一体的なサービス提供」―など、介護保険との関連や在宅医療へ力点を置く体制整備を盛り込んだ。
具体的には、信頼感の確保された在宅医療が必要であり、そのためには、患者についての情報を共有しつつ、患者を中心に、地域における医師、看護師等の医療関係者が相互に協力して、チームとして対応する必要があると指摘。この場合、中心となって医療関係者の連携を調整する役割を担う医師が置かれる仕組みが重要となり、これを実現するためには、後期高齢者を総合的に診る医師が必要であるとした。
医療の体系について野中委員は「生活の中で医療を受けることが強制になってしまうのは良くない。適切に医療提供できる体制や、高齢者の急性期医療をどう考えるかという視点も必要だ」と述べた。

<新法上の医療法人への移行は「しばらく待って」>

厚生労働省医政局の金森勝徳医療法人指導官は14日、改正医療法上の医療法人制度について講演し、3月末までに発足した(経過措置型)社団医療法人は「課税関係が整うまでは新法上の医療法人に移るのはしばらく待ってほしい」と述べた。経過措置型の社団医療法人が改正法での医療法人に移行する際の税制問題について国税庁との協議が済んでいないことを理由に挙げた。

<新型老健施設は終末期も対応 厚労省、療養病床転換促す>

厚生労働省は14日、慢性疾患を抱えるお年寄り向けの療養病床を減らすため、療養病床から老人保健施設に転換した場合、終末期のお年寄りのみとりや夜間看護などを充実させた新しいタイプの老健施設とすることを認める方針を固めた。削減で療養病床に入れなくなるお年寄りの受け皿とし、転換を促す狙いがある。09年の介護報酬改定で、療養病床から新型の老健施設に移行した施設への報酬を手厚くする。

厚労相の諮問機関である「介護施設等の在り方に関する委員会」で検討し、6月をめどに具体的な対応をまとめる。

療養病床には現在、医療保険を使って入院するベッド25万床と、介護保険を使う12万床がある。だが、療養病床の患者の半数は「医師の対応がほとんど必要ない」とされる。こうした社会的入院を解消し、医療費を抑えるため、厚労省は療養病床を12年度末までに15万床超に減らす方針だ。

療養病床に入れないお年寄りは、老健施設や有料老人ホーム、自宅療養に移ることを想定している。しかし現実には、病状が安定していても、チューブによる栄養補給や、機械でのたんの吸引が必要な患者もいる。退院後に自宅へ戻るまでのリハビリなどを行ってきた現在の老健施設では受け入れが難しい場合があり、どの施設も受け入れてくれない「介護難民」が発生する恐れがある。

療養病床を抱える医療機関の多くも、必要な医療を提供できなくなるなどとして老健施設への転換に難色を示している。厚労省は、療養病床で提供している比較的軽度な医療行為を、療養病床から転換した後の老健施設でも対応できるようにすることで、療養病床の削減を進めたい考えだ。

また、現行の老健施設では「入所者100人につき看護師・准看護師9人」としている基準よりも看護師を多く配置。日常の看護や終末期のみとり、身体機能を維持するためのリハビリを充実させる。

従来の老健施設に対する介護報酬とは別に、療養病床から新型の老健施設に転換したところに限り、介護報酬を上乗せする方針。みとりやリハビリの看護を提供した場合は、さらに加算することも検討する。

これまでの老健施設は病院と自宅との「橋渡し」が中心で、施設で死を迎える人は入居者の2%にとどまる。自宅で亡くなるまで過ごすのが難しいお年寄りも多いため、新型老健施設では、長期的なケアや終末期医療にも対応できる「ついのすみか」の面ももたせる。

厚労省は、療養病床の削減で医療保険給付は12年度時点で年4000億円減る一方、介護保険は1000億円増え、差し引き3000億円の給付抑制につながるとしている。新型老健施設で介護報酬を手厚くすれば、給付の抑制幅は小さくなる可能性がある。

◇ 〈キーワード:老人保健施設〉 退院した高齢者などが入居し、自宅に戻れるようにリハビリする施設。全国に約3100カ所あり、約29万人が入居している。病院と家庭を橋渡しする「中間施設」と位置づけられているが、実際に自宅に戻るのは約4割。そのほかは病院や診療所に戻るなどしている。

(朝日新聞より)

<認知症 来年度から専門医認定制度 学会決める>

認知症の診断や治療経験が一定以上ある医師を専門医として認定する制度を、日本認知症学会が来年度から始めることを決めた。認知症の早期診断や治療によって、患者の人数を減らすことが目的。15日に東京都内で専門委員会を開き、認定方法などを話し合った。
専門委員会では、来年4月以降、3年間の移行期間を設け、神経内科や精神科、リハビリテーションなどの専門医が一定の基準を満たす場合に、認知症専門医として認定することや、4年目以降は認定試験を実施すること、さらに専門医試験の受験用教科書を作成することで合意した。
認知症の患者は、国内で約170万人と推定されており、2030年には倍以上に増えると予測されている。同学会理事長の井原康夫・同志社大教授(神経病理学)は「今後、5年間で、早期の診断や治療が可能になるだろう。その時に、患者の数を減らすことが専門医制度の最大の目的。患者や家族にとっても、どの医師に相談すればよいかが分かりやすくなるというメリットが生まれる」と話している。

(毎日新聞より)

<訪問介護事業所の指定時から洗い出しを」>

〜虚偽申請の問題受け、厚労省介護保険指導室長が指示

介護サービス事業所の虚偽申請などが問題となっていることを受けて、厚生労働省の中井孝之介護保険指導室室長は11日の全国介護保険指導監督担当係長会議で「複数事業を展開している事業所でこのようなことが起こりうる。指定訪問介護事業所の指定時点からの監査の実施をお願いする」と、広域的に事業を展開している訪問介護事業所の洗い出しを指示した。

東京都内の訪問介護事業所が居宅サービスの人員などで虚偽の申請をしていたことが明るみになっている。中井室長は「悪質な事業者が挙がってきており、制度上看過できない。法令遵守の徹底を前提に事業者を指定しており、法令遵守は事業者の責務ということを伝えてほしい」と要請した。とりわけ広域に複数展開している事業所で、他の事業所の職員の名義を借りて申請するケースが想定されるとして「このようなやり方は放置することはできない。指定担当部局とも連携して監査を」と述べた。

改正介護保険法で介護サービス事業者の指定の有効期限が6年と定められたことを受け、2000年度の介護保険制度開始時点で指定を受けた事業者は更新時期を迎えている。介護サービス事業者の更新時に法令遵守について指導することと、集団指導を計画的に実施して法令遵守を指導することを求めた。さらに、市町村や地域包括支援センターなどとの連携で情報を集約して効果的な指導・監査を実施することや、事業者の責務として自己点検をするように指導すべきとした。中井室長は「指定担当者と監査担当者でできるだけ態勢を組んで実施をお願いしたい」と、連携を密にすることも要望した。

東京都がこのほど在宅サービスを展開する事業者への監査を行ったところ、コムスンとニチイ学館、ジヤパンケアサービスで不適正な事例示あることが分かった。都はコムスンに対し、管理者やサービス提供責任者の不在、訪問介護計画の未作成などで訪問介護と介護予防訪問介護を提供する186事業所のうち上石神井ケアセンターなど16事業所に改善勧告、荒川ケアセンターなど136事業所に文書指導を行った。

コムスンでは訪問介護を実施する銀座ケアセンター、奥戸ケアセンター、千歳船橋ケアセンターの3事業所で本来指定取り消し処分に当たる虚偽の指定申請と人員基準違反があったが、都が監査結果を通知した3月23目に事業所廃止を届けたことから、処分の対象にならなかった。介護保険の事後規制の見直しで、同一法入内の事業所が指定取消処分を受けた場合、同じ内容のサービスを提供する事業所は更新手続きが受けられなくなることから、廃止を届け出たとみられる。都はコムスンに対し、不正請求分の4320万円を保険者に返還するよう求めている。


[2007/04/14]
 コムスン3事業所、指定取り消し直前に廃業・・・処分逃れか

<コムスン3事業所、指定取り消し直前に廃業…処分逃れか>

グッドウィル・グループ(GWG)の訪問介護大手「コムスン」(東京都港区)が、東京都の介護事業所指定を不正に取得するなどしていた問題で、同社は都が3事業所の指定取り消し処分の手続きに入る当日、3事業所の廃業届を提出していたことがわかった。
この際、都は取り下げるよう求めたが、同社は聞き入れなかったという。都は10日、同社と「ニチイ学館」(千代田区)、「ジャパンケアサービス」(豊島区)の3社に業務改善勧告したことを公表したが、コムスンについては「本来は、介護保険法の処分では最も重い指定取り消しが相当。悪質な処分逃れの疑いがある」と指摘した。
都福祉保健局によると、指定取り消し処分を内定していたのは「銀座」(中央区)、「奥戸」(葛飾区)、「千歳船橋」(世田谷区)の3事業所。いずれも退職したヘルパーの名義を借りたり、別の事業所のヘルパーを常勤扱いにしたりして、介護保険法の基準を満たしたように装って申請し、開業後も人員不足が解消されなかった。

(読売新聞より)

<医療区分2の患者数分の3割も削減対象 医療療養病床>

「今後、高齢者が増加しても2012年度の療養病床15万床は変わらない」「医療区分1の患者数分、医療区分2の患者数分の3割の療養病床を削減」―。厚生労働省は12日、社会保障審議会医療保険部会で2012年度に向けての療養病床数の設定方法を明らかにした。今年秋までに都道府県ごとに療養病床数をまとめさせ、47都道府県分を積み上げたうえで、最終的な療養病床数として設定する。

<広告規制のガイドライン固まる・医療情報の提供のあり方等に関する検討会>

第5次医療法改正で包括規定方式が導入された医療機関の広告のガイドラインを検討している医療情報の提供のあり方等に関する検討会は2日、広告の定義を(1)患者の受診等を誘引する意図があること(誘因性)、(2)医師や医療機関が特定可能であること(特定性)、(3)一般人が認知できる状態にあること(認知性)―のいずれも満たす場合とし、禁止対象の具体例をまとめた。パブリックコメントを募集した後、局長通知として都道府県などに連絡する。広告の定義となる3要件を満たす場合は「これは広告ではありません」などと表記した場合でも広告と見なされる。治療法を紹介する書籍や、いわゆるタイアップ本やバイブル本なども広告に該当する場合がある。暗示的、間接的な表現についても注意を喚起している。例えば「最高の医療の提供を約束」と掲載した場合、「最高」は比較広告に当たるため不可。病院の建物の写真は可能だが、他の病院の写真は不可となる。新聞や雑誌の専門家の談話を引用するものは客観的な事項ではないため不可となる。ホームページのURLなどで、「www.gangakieru.ne.jp」などは「がんが消える」を暗示させるため不可となる。広告規制の対象者は医療機関や医師のほかマスコミ、広告代理店、患者などすべてが対象になる。医療に関する広告と見なさないものは、学術論文、新聞や雑誌の記事、体験談、手記、院内掲示、患者からの申し出に応じて送付するパンフレットやEメール、医療機関の職員募集に関する広告、インターネット上のホームページなど。基本的に禁止される広告は(1)広告が可能とされていない事項の広告(例:専門外来、死亡率、未承認医薬品による治療の内容。著名人が治療を受けている旨)、(2)内容が虚偽にわたる広告(例:絶対安全な手術です。厚生労働省の認可した○○専門医)―などの7項目となっている。

■客観性、正確性のある項目は広く認める
広告可能な事項は客観性・正確性を確保できる事項についてはできる限り幅広く認めることを基本的な方針として掲げた。
「診療科名」は政令で定められた33種と厚生労働大臣の許可を得た診療科名(麻酔科)の計34種。広告できる医療従事者の範囲は法律により厚生労働大臣や都道府県知事の免許を受けた医療従事者で、氏名、年齢、性別、役職、略歴。このほか、▼休日・夜間診療の実施、▼診療録電子化、▼セカンドオピニオンの実施に関すること、▼患者からの相談に応じる体制の確保、▼症例検討会の実施の有無、▼平均待ち時間―などや、医療機関の運営に関する事項は広告が可能だ。
また、医療機関や従事する医師などのホームページアドレスや電子メールアドレスのほか、QRコード(二次元バーコード)も可能となっている。

<年金一元化法案 閣議決定 パートの加入基準拡大>

政府は13日、公務員や私学教職員が加入する共済年金の優遇制度を廃止し、平成22年度から会社員の厚生年金に統合する年金一元化法案を閣議決定した。パート社員の厚生年金加入基準拡大も盛り込まれており、政府は同日中に法案を国会提出する。国会日程が厳しいため今国会での審議入りは困難な情勢だが、早いものは20年度からの実施が予定されているため、政府・与党は秋の臨時国会での成立を目指す。
厚生、共済両年金の一元化は、「官民格差」の象徴とされてきた共済年金の優遇策を厚生年金に合わせる形で段階的に見直し、「共済年金」の名称も廃止する。
主な改正点は、恩給制度時代に働いていた公務員OBの年金給付財源として税投入する「追加費用」を20年度から減額し、公務員OBの年金額を最大10%カット▽共済の保険料率を22年から段階的に引き上げ、公務員共済は30年、私学共済は39年に厚生年金の最終保険料率18・3%にそろえる▽共済のみの上乗せ支給制度「職域加算」は22年に廃止▽会計処理は特別会計「厚生年金勘定」に一本化−など。
企業年金を参考に、職域加算の代替措置として検討されてきた新たな公務員上乗せ年金は法案に盛り込まれなかったが、付則で「19年中に検討し別に法律で創設」と明記し、道筋を付けた。
一方、パート社員の厚生年金加入基準拡大は、23年9月から実施する。(1)週20時間以上勤務(2)月収9万8000円以上(3)勤務期間1年以上−のすべてを満たす人が対象で、従業員300人以下の中小企業や学生は除外。健康保険と介護保険も同じ基準で同時に拡大する。

◆格差是正に程遠い内容
パート労働者の厚生年金の適用拡大を盛り込んだ年金一元化関連法案では、新たに適用対象となる人がわずか10万〜20万人に絞られる見通しで、首相官邸主導の「再チャレンジ支援策」としては極めて不十分な内容となった。
厚生労働省は「就職氷河期に社会に出たフリーターが将来、低年金となるのは見過ごせない」(幹部)との問題意識から出発したはずだった。全国のパート約1200万人のうち約900万人は厚生年金が未適用だが、今回の案では新規加入はこの1〜2%にとどまる。正社員とパートの格差是正には程遠く「何のための拡大か」と疑問の声が上がっている。
最大の原因は、パート雇用の多い流通、外食業界が新たな保険料負担を嫌って反対したこと。さらに、業界が「主婦パート本人も反対だ」と主張したため、参院選を意識した与党議員が“骨抜き”に走る展開となった。
実質的な議論は昨年末からと時間が短く、論議は適用の要件に終始。主婦パートら保険料負担のない「第三号被保険者」の問題など、年金制度の根本的な課題が取り上げられることはなかった。

<経験9年目以上で女性医師の半数が分娩扱わず 日産婦会委員会調査>

日本産科婦人科学会・女性医師の継続的就労支援のための委員会が実施した調査で、2006年12月現在で経験年数が9〜15年目の参加女性医師の約半数が分娩を扱っていない実態が明らかになった。自身の子どものいない女性医師は8割近くが分娩を扱っていたが、子どもの数が増えるに伴って分娩を扱う割合は低下しており、子育て負担の影響もあるとみられる。同学会では「新たに産婦人科医師になるのは女性が多いという傾向は今後も続くと考えられる。女性医師が第一線で継続して就労できる環境整備が急務だ」としている。

<大病院、一般外来なし 役割分担促す 厚労省方針>

厚生労働省は13日、今後の医療政策の方向性として、大病院や専門病院は一般的な診察はせずに入院と専門的な外来に特化する一方、開業医に対しては休日・夜間の診療や患者の自宅を訪れる訪問診療を求める報告書をまとめた。病院と開業医の役割分担を明示することで、勤務医の過度な負担を軽減するとともに、在宅医療への移行をはかるのが狙いだ。今後、診療報酬の見直しなどを通じて実現を目指す。

柳沢厚労相を本部長とする「医療構造改革推進本部」が報告書を作成。都道府県の担当者を集めた17日の会議で提示する。

報告書では、日本の医療の問題点として、大病院、中小の病院、開業医の役割分担が明確ではない結果、「拠点となる大病院などに外来患者が集中し、勤務医に過度の負担がかかっている」と指摘。大病院は「質の高い入院治療が24時間提供されるよう、原則として入院治療と専門的な外来のみを基本とする」と明記した。

また、中小の病院は軽い病気の入院治療や脳卒中などの回復期のリハビリテーションなどを担当することが妥当とした。

一方、「夜間や休日などの治療に不安がある」とする患者のニーズに対応するため、開業医の果たすべき役割として(1)休日夜間急患センターに交代で参加する(2)時間外でも携帯電話で連絡がとれる(3)午前中は外来、午後は往診・訪問診療という経営モデルをつくる、などを挙げた。

開業医はこれまで以上に広範な対応や知識が求められるため、開業医のチーム化や研修を充実させ、「看(み)取りも含め24時間体制での連絡や相談機能を果たすことのできる体制を検討する必要がある」としている。

長期療養が必要なお年寄りについては、患者を継続的に診る「在宅主治医」の重要性に言及。患者自らが主治医を選び、医師間や病院との調整を担ってもらうことで、ケアの質を上げる。

こうした方向性に基づいて、厚労省は地域の医療計画を策定するよう、各都道府県に要請。開業医の訪問・夜間診察の診療報酬の引き上げや、総合的な医師の養成などに取り組む考えだ。

(朝日新聞より)

<開業医の急患対応優遇へ=08年度診療報酬改定で−厚労省>

医療政策の現状と課題を分析した厚生労働省の報告書案が13日、明らかになった。勤務医の負担を軽減するため、開業医による在宅当番医制や休日・夜間急患センターへの勤務促進が必要と指摘。開業医のチーム化を進め、24時間態勢で高齢者の生活を支える在宅医療を構築することも提言した。同省は2008年度診療報酬改定で、夜間・休日の急患診療に携わる開業医を優遇する報酬体系に改める方針。
来週開催する医療構造改革に関する都道府県会議に提示し、都道府県が医療計画や医療費適正化計画などを策定する際に役立ててもらう

(時事通信より)

<メタボリック、12年度に10%減・厚労省方針案>

厚生労働省は12日、各都道府県に策定を求めるメタボリック(内臓脂肪)症候群該当者と平均入院日数の削減計画についての基本方針案をまとめた。メタボリック症候群の該当者と予備軍を2012年度までに08年度比で10%以上減らすことなどを盛り込んだ。生活習慣病患者と平均入院日数を自治体単位で減らすことで、医療費の抑制を目指す。
同日開いた社会保障審議会で明らかにした。06年に決めた医療制度改革に基づくもので、都道府県が08年度から5カ年の計画を策定するための基準になる。メタボリック症候群を予防するために40―74歳が受診する新しい健康診断については、12年度時点で対象者の70%以上を受診させるよう求めた。

(日経新聞より)


[2007/04/10]
 コムスン介護報酬を不正請求

<コムスン介護報酬4300万円を不正請求>

訪問介護最大手で人材派遣業「グッドウィル・グループ(GWG)」の「コムスン」(東京都港区)が、3事業所で勤務実態のないヘルパーを届け、介護報酬を不正請求していたとして、東京都が同社に4300万円の返還を指導していたことが分かった。都は他の事業所でも管理者の不在などがあったとして、同社に業務改善勧告した。
都は、訪問介護大手の「ニチイ学館」(千代田区)と「ジャパンケアサービス」(豊島区)の2社にも、管理者の専従義務違反やサービス提供責任者の不足があったとして業務改善勧告し、介護報酬の過大請求について自主的に点検、返還するよう文書指導した。ニチイ学館はすでに4100万円を返還している。
都によると、コムスンは都内に訪問介護事業所3カ所を新設した際、退職したり別の事業所で勤務しているヘルパーを常勤職員とするなど虚偽申請し、不正に介護事業所の指定を受けていた。都は3事業所の指定取り消し処分を内定したが、コムスン側が廃止を届け出たため断念。この間に受給した介護報酬計4300万円が不正請求にあたると認定した。
このほか同社の別の16事業所で管理者やサービス提供責任者の不在があったとして改善を勧告。さらに147事業所について、介護保険対象外のサービスについて介護報酬を請求していたなどとして、過大請求分を自主的に点検し返還するよう文書指導した。
GWG広報IR部は「改善勧告を真摯(しんし)に受け止め、改善に全力を尽くす」とコメント。ニチイ学館広報室は「人員配置やサービス計画を速やかに改善し、都に報告した」と説明、ジャパンケアサービスの担当役員は「介護報酬については解釈の相違があったが、指摘は受け入れる」と話している。
◆厚労省が都道府県に「監査を」
厚生労働省は10日、複数の介護事業所を持つ指定事業者について、勤務実態に関する監査を実施するよう都道府県に初めての通知を出す。同省では今回のコムスンなどのケースで指定時点から虚偽があったことを重視しており、不正が見つかれば取り消しを含む厳しい処分を求めている。

<フィリピン人看護師は訪問系サービス禁止 〜厚労省がEPAで方針 施設に限定>

厚生労働省は12月28日、今春にも第1期生のフィリピン人看護師が来日することから、フィリピン人看護師を受け入れることのできる施設の要件などを規定する指針案を公表した。これによると、日本・フィリピン両国の経済連携協定(EPA)で、日本の国家資格を取得して就労するフィリピン人看護師・介護福祉士が従事できる業務を施設系サービスに限定し、訪問看護・介護などの居宅系サービスは禁止する方針だ。資格取得前の研修期間中に就労できる場は、看護師候補生は病院、介護福祉士候補生は介護保険3施設や障害者施設などとし、有料老人ホームやケアハウスは除外する(介護福祉士受け入れ可能施設の詳細は下記参照)。また、看護師・介護福祉士候補生を受け入れられる人数は1機関当たり原則2人以上5人以下。メンタルヘルスや研修の適正な実施体制の確保に配慮した。複数の施設を持つ受け入れ機関が、さまざまな施設で就労させたいときは、あらかじめ雇用計画などで明示する。また、候補者などの報酬は受け入れ施設で同様の業務に就く日本人看護助手らと比較して、同等額以上に設定しなければならない。

<延命中止、チームで判断 国が初指針>

終末期医療に関するガイドラインづくりを進めてきた厚生労働省の検討会(座長=樋口範雄・東大大学院教授)は9日、延命治療の開始や中止は患者本人の意思を基本とし、主治医の独断ではなく医師らのチームで判断することを柱とする指針をまとめた。国が終末期医療の指針をつくったのは初めて。ただ、「終末期」の定義や、延命治療の中止が容認されうる要件などについては「価値観が多様で難しい」として先送りされた。

終末期医療をめぐり厚労省は87年から4回の検討会で議論を重ねてきたが、指針策定には至らなかった。今回は昨年3月に発覚した富山県射水市民病院での延命治療中止が社会問題化したことから、治療方針を決める手続きの整備を急いだ。同省は今後、国民の意識調査を行うほか、秋以降に新たな検討会を立ち上げ、終末期の定義や、人工呼吸器など生命維持装置を外しても刑事責任を問われないケースなどについて議論を始める。

指針は、延命治療の開始や変更・中止などは「患者本人による決定を基本とすることが最も重要な原則」で、医療従事者と患者が話し合って合意した内容を文書に残すと定めた。治療中止などは、担当医のほか看護師やソーシャルワーカーなど「多専門職種」からなる医療チームが慎重に判断するとした。

患者の意思が確認できない場合は、家族と医療チームが患者にとって最善な方法を話し合うと規定。患者と家族、医療チームが合意できない場合は、複数の専門職で組織された院内の委員会が助言し、合意形成に努めるよう求めた。

 樋口座長は指針を「終末期医療を議論していく最初の一歩」とし、「何をすれば刑事責任を問われないのかなど、医師の法的責任のあり方などはあえて論じなかった」と話した。

延命治療の中止をめぐっては、日本救急医学会が2月に独自のガイドライン案を公表。終末期を「脳死と診断された場合」「さらに行うべき治療法がなく、数日以内に死亡が予測される場合」などと具体的に定義したうえで、人工呼吸器を外す手順などを示した。早ければ秋にも正式決定する予定だ。

また、患者の呼吸を助けるチューブを外し、筋弛緩(しかん)剤を投与したとして医師が殺人罪に問われた川崎協同病院事件の東京高裁判決は2月、延命治療の中止について「尊厳死を許容する法律の制定かこれに代わるガイドラインの策定が必要。国を挙げて議論・検討すべきだ」と指摘していた。

(朝日新聞より)

<療養病床の大転換進まず介護施設希望8%>

社会保障分野(医療・年金・介護・福祉など)の給付費が毎年増加(平成16年度社会保障給付費=85.6兆円=前年比1.3兆円増)するため、厚労省は各分野で見直しを進めている。医療分野では療養病床を再編し、平成23年度末までに15万床に削減する改革が進行している。

療養病床再編は13万床ある介護型療養病床を平成23年度末までに廃止し、25万床ある医療型療養病床を15万床まで削減する。療養病床を有する医療機関(病院、診療所)は平成18年12月末で36万9429床。病床数がピークを迎えた平成18年2月末は38万1840床であったため、1万2411床減少し、療養病床からの脱却が顕著である。転換先について、厚生労働省は療養病床の再編に向け、療養病床を持つ医療機関に調査を実施し、先頃、調査結果を発表した。調査期日は平成18年10月1日。回答を得たのは5930施設。医療型が22万2398床、介護型が11万6031床の計33万8429床。転換については、医療型を予定するのは49.6%、国が転換先として示している老人保健施設は8.5%、一般病床5.2%、未定は30.0%であった。23万床の転換となると6割が転換しなければならないが、転換先を希望する医療機関が1割に満たないことが分かった。

医療型の機能分化を進めるため、平成18年4月の診療報酬改定で、療養病床に入院する患者を医療区分3区分、ADL区分3区分に分類し、それに基づく評価を導入した。医療の必要度の高い患者には高い点数(1740点)を、医療の必要度の低い患者には評価を引き下げる方針(764点)を打ち出した。このため、医療型では医療区分の低い患者の入院では経営が立ち行かないと判断、医療必要度の高い医療区分2、3の患者を受入れる方向へ動いた。

◆医療型に医療区分2、3が6割

厚労省の行った医療型の調査では平成17年度に比べ、平成18年度では医療必要度の低い患者は減少し、医療必要度の高い患者にシフトしている。患者の状況は、医療区分でみると、全体で医療区分1が36.4%と最も多く、医療型では医療区分2が47.2%、次に医療区分1が37.4%であり、医療区分3は14.7%である。介護型では、医療区分1が34.6%と最も多かった(調査未実施が50.0%)。

ADL区分では、全体でADL区分3が38.7%と最も多く、医療型ではADL区分3が46.1%と最も多く、次にADL区分2が24.4%、ADL区分1が17.8%となっている。介護型では、ADL区分3が25.3%と最も多かった(調査未実施が48.8%)。

医療区分、ADL区分のどちらにおいても、医療必要度の高い患者が入院している状況が明らかになった。

また、厚労省の諮問機関である診療報酬調査専門組織の「慢性期入院医療の包括評価調査分科会」で行った調査(平成19年2月時点)においても同じような傾向が出ている。

医療区分では医療型で医療区分2が45.3%、次に医療区分1が34.4%、医療区分3が20.2%となっている。医療型に入院する患者の7割は医療区分2、3であることが分かる。

ADL区分では、医療型でADL区分3が52.3%ともっとも多く、ADL区分2が25.2%、ADL区分1が22.4%となっている。

調査の報告では医療型の医療区分1の患者が平成17年度調査と比較して減少し、医療区分2、3の患者が増加し、医療の必要度に応じた医療と介護の機能分担が進んだ結果と見ている。

◆介護施設での医療需要にどう対応

療養病床の転換について、3月28日に開かれた中央社会保険医療協議会で、厚労省は、介護保険施設のうち転換先として特養や有料では夜間に看護師を配置する義務はないが、70%の施設では対応しており、問題は残りの30%の施設での夜間、看護師の配置がない施設での喀痰吸引が問題とし、「介護保険施設等あり方検討会」で夏までには結論を出す方向で動いていることを明らかにした。


[2007/04/09]
 介護情報サービス手数料

<介護サービス情報:調査・公表の手数料「高すぎる」府が引き下げ検討へ/大阪>

◇事業者「監査時の内容で十分」
介護保険法に基づき公表が義務付けられている介護サービス情報について、都道府県などが調査・公表にかける手数料が「高すぎる」と事業者から不満の声が上がっている。府は一事業所当たり6万1600円で、全国平均の5万4901円を上回っている。複数の事業所を持つ事業者も多く、負担は大きい。こうした事態を受け、厚生労働省は、手数料を安くする方向で検討するよう各都道府県に求めた。

介護サービス情報の公表制度は、事業者のサービス内容や運営状況などを公正に公表し、利用者が適切に選択できるようにするのが目的で、06年度から始まった。都道府県や、都道府県知事が指定した調査機関に事業者が介護サービス情報を報告。その上で、都道府県や指定調査機関が事実関係を調べ、インターネットなどで公表する仕組み。
手数料は都道府県ごとに条例で定められ、事業所ごとに年1回徴収される。府の場合、1事業所当たり6万1600円(調査手数料4万6600円、公表手数料1万5000円)と、全国で5番目に高い。
これに対し、事業者からは、▽調査対象の事業者から手数料を徴収するのはそもそもおかしい▽監査の時点ですでに詳しく調べている内容ばかりで、新たに調査する必要性がない――といった反発が出ている。さらに、調査時間が、厚労省の当初の想定(2日)に比べて短いことや、一つの事業者が複数事業所を持っているケースも多く、負担が大きすぎることなどから、手数料を引き下げるよう見直しを求める声も上がる。
介護老人保健施設や訪問介護などを行う大阪市内のある事業者は「調査は、半日もあればできる内容で、監査の時に詳細に調べられたものばかり」と主張。その上で、「調査時間や内容から、この手数料はあまりに高額だ」と批判する。
一方、府は「人員が少なく、年1回、すべての事業者を監査できるわけではない」としながらも、「調査員が作業に慣れれば、調査時間も短縮できるようになる」などとして、今後、手数料を引き下げる方向で検討するとしている。

(毎日新聞より)

<国内の日本人、1年1カ月ぶり自然増>

厚生労働省が6日発表した2006年11月の人口動態統計月報(概数)によると、1年1カ月ぶりに国内の日本人の人口数が自然増に転じた。同月を含む過去1年間(05年12月―06年11月)の出生数から死亡数を引いた人口の自然増加数は1177人。出生数が増えたことが影響した。だが厚労省は高齢化による死亡者数の増加で「長期的には人口は減少傾向に向かう」と分析した。

(日経新聞より)


[2007/04/07]
 医療サービス利用頻度 日本が最高

<医療サービス利用頻度 日本が最高 〜内閣府国際比較調査>

内閣府はこのほど、日韓と欧米の5カ国を対象にした高齢者の生活と意識に関する国際比較調査の結果をまとめた。医療サービスの利用頻度が「月に1回くらい」以上の人が、日本は56.8%に上り、調査対象国の中で最も高かった。多くの高齢者が頻回にわたって利用している状況がうかがえた一方で、利用していないの回答も、2000年の前回調査時より4.3ポイント上がっていた。

<認定証発行2333病院に 〜病院機能評価>

日本医療機能評価機構はこのほど、30病院(うち更新12)に対し病院機能評価の認定を行った。認定証発行病院の合計は2333病院となった。今回の認定病院は、Ver.4.0が5病院(一般2・精神科1・療養0・複合2)、Ver.5.0が25病院(一般15・精神科1・療養1・複合8)。有効期限が切れた病院はVer.3.1の一般B病院1病院だった。

<参酌標準超えても医療療養の転換を認める 厚労省>

療養病床から介護老人保健施設(老健)などへの転換が進まない実態を受けて、第3期介護保険事業支援計画での定員枠を超えても一部の医療機関は転換が認められることになった。医療療養病床で医療区分1の患者が多く、経営困難な医療機関に限定する。また、第3期計画中で年度・施設種別ごとに指定定員数が決まっているが、年度と種別の枠を取り払って3年間の指定数の中に収まれば医療保険適用の療養病床が老健などに転換できるようにする。

介護保険施設は現在、年度・施設種別ごとに、第3期計画で定めた枠内で新設や増設ができるようになっている。都道府県によっては第3期計画の指定粋がいっぱいで医療療養病床が老健などに転換できない事態が生じていたため、特例措置を設けることで転換を推進する。

指定枠を超えても転換できる医療療養病床は▽療養病床の医療区分1の割合が所在地の都道府県の平均値を超えている▽転換を認めなかった場合に医療機関が存続できなくなると見込まれる▽療養病床の転換・存続示地域ケア体制の確保を回る上で必要不可欠−の3要件すべてを満たす場合に限定し、都道府県と市町村の協議で認められれば転換できる。医療区分の都道府県の平均値は昨年10月に実施した療養病床転換アンケートなどを参考にするとみられる。

指定枠制度も弾力的な運用を回り、06〜08年度の3年間の介護療養・老健・介護老人福祉施設・特定施設の全種別の合計の範囲内であれば、年度や施設種別の枠を超えても医療療養病床を老健などへの転換を可能にする。介護療養病床は同様の制度が設けられているが、医療療養にも対象を拡大する。厚労省はこの特例措置で全国で約2万床の転換が可能になると見込んでいる。

市町村介護保険事業計画での認知症高齢者グループホームなどについても3年間の指定枠内なら転換できる。指定枠を超えている場合は、市町村の判断で医療区分1が多く経営困難な医療機関の特例措置を採用する。

<医師国試合格率は87.9% 合格者7535人>

厚生労働省が3月29日に発表した第101回医師国家試験の合格者発表によると、受験者数は8573人、合格者数は7535人で、合格率は87.9%(前回比2.1ポイント低下)だった。合格者の男女別内訳は、男性5022人(合格者全体の66.6%)、女性2513人(同33.4%)だった。大学別の合格率は次の通り。

▽北海道大86.1%▽旭川医大92.1%▽札幌医大95.1%▽弘前大92.1%▽岩手医大89.1%▽秋田大92.2%▽東北大86.1%▽山形大96.9%▽福島県医大93.3%▽筑波大91.8%▽自治医大97.0%▽独協医大83.9%▽群馬大93.2%▽埼玉医大81.4%▽防衛医大100%▽千葉大93.2%▽東京大99.0%▽東京医歯大92.2%▽順天堂大98.9%▽慶応大92.9%▽日本大86.2%▽帝京大66.7%▽日本医大89.5%▽昭和大90.6%▽東京医大82.8%▽東京慈恵会医大92.5%▽東京女子医大84.5%▽東邦大92.2%▽杏林大82.9%▽横浜市大96.7%▽北里大86.7%▽聖マリアンナ医大78.4%▽東海大90.6%▽新潟大95.3%▽富山大93.2%▽金沢大89.7%▽金沢医大77.9%▽福井大89.7%▽山梨大86.7%▽信州大94.2%▽岐阜大88.6%▽浜松医大93.9%▽名古屋大95.2%▽名古屋大89.0%▽愛知医大77.2%▽藤田保健衛生大84.1%▽三重大93.6%▽滋賀医大97.1%▽京都大85.5%▽京都府医大90.8%▽大阪大90.3%▽大阪市大90.0%▽大阪医大83.6%▽近畿大72.9%▽関西医大86.5%▽神戸大88.8%▽兵庫医大81.6%▽奈良県医大86.8%▽和歌山県医大88.7%▽鳥取大88.1%▽島根大94.2%▽岡山大91.5%▽川崎医大78.5%▽広島大90.4%▽山口大88.3%▽徳島大86.7%▽香川大93.1%▽愛媛大90.3%▽高知大86.3%▽九州大85.8%▽福岡大78.0%▽久留米大83.2%▽産業医大92.3%▽佐賀大93.1%▽長崎大86.7%▽熊本大85.6%▽大分大90.2%▽宮崎大84.5%▽鹿児島大78.4%▽琉球大83.7%▽認定および予備試験47.4%

熊本市が赤ちゃんポスト許可、月内にも開設>

親が養育できない新生児を匿名で託す国内初の「赤ちゃんポスト」について、熊本市は5日、同市の慈恵病院(蓮田晶一院長)に設置を許可した。病院は今月中にも「こうのとりのゆりかご」として運用を始める方針。

幸山政史市長は5日、市役所で記者会見し、「ゆりかごで救われる命があり、直ちに法令に違反しているとは言い切れない」と許可理由を説明した。一方で、「捨て子が増える懸念も残る」とも指摘。その対策として市独自に24時間態勢で妊娠、出産の悩みに関する電話相談を今月中にも始めることを明らかにした。

幸山市長は、国に対して〈1〉妊娠の悩み相談態勢の拡充〈2〉運用上の課題が生じた場合は市からの相談に応じる〈3〉匿名出産について法的整備を行う――の3点を求める考えを示した。病院に対してはゆりかごの近くに児童相談所など公的機関への相談を促す看板を掲示する――ことなどを要望した。

慈恵病院はこの日、相談専用電話を設けたことや、新生児が置かれたら直ちに市と県、県警に連絡することなどを明らかにした。

◆数日で乳児院へ

新生児がゆりかごに預けられた場合、慈恵病院は児童相談所などに通報することになる。相談所は一時保護を病院に委託し、病院は健康をチェック。異常がなければ、数日で乳児院へ移され、熊本県に登録した里親に引き取られるか、乳児院で原則2歳まで育てられたあと、児童養護施設に移る。里親に引き取られることが決まっても、親の身元がわかる可能性があるため、約1年間は乳児院で暮らすことになる。

(読売新聞より)

<暮らし、新年度でこう変わる 年金離婚分割、児童手当増>

年度が替わる4月1日から、暮らしに関する制度などにも変更点がある。年金離婚分割が始まったり、高額医療費の制度変更、児童・出産手当の拡充などだ。該当する人、もうすぐ該当する予定の人は注意が必要だ。

◆年金

▼国民年金 国民年金保険料が240円アップし、月額1万4100円になる。

▼年金離婚分割 4月以降に離婚した夫婦は、厚生年金や共済年金の報酬比例部分を合意に基づき最大50%まで分割できる。分割対象は婚姻期間分に限られ、独身時代分や基礎年金部分は含まれない。話し合いがつかない場合は裁判で決定。

▼70歳以上カット 年金を受給しながら会社勤めを続ける場合、給与との合計が月額48万円を超えた場合に給付額をカットする仕組みを、70歳以上にも広げる。

▼受給開始年齢 本来は65歳からの厚生年金の受給開始年齢を、最長70歳まで繰り下げる制度が導入される。繰り下げた期間に応じて支給額は割り増し。遺族厚生年金も見直され、夫に先立たれた子供のいない30歳未満の妻への遺族厚生年金は、終身支給から5年間で打ち切りに。

◆医療

▼高額医療費 手術などで高額な医療費がかかった場合、医療機関の窓口で限度額まで支払えば済む制度を70歳未満にも拡大する。一時的に多額なお金を準備したり、制度を知らずに申告を忘れることもなくなる。複数の医療機関を利用した場合などは対象とならないため、注意が必要だ。

◆出産・子育て

▼児童手当・出産手当金 0〜2歳児の第1子と第2子に対する児童手当が月額1万円に倍増となる(第3子以降には現行の1万円で据え置き)。また、出産手当金の支給基準も産休前の賃金の6割から3分の2にアップする。

▼不妊治療

不妊治療のうち健康保険が使えない体外受精と顕微授精に対する公的助成が拡充される。1世帯あたりの助成額をこれまでの年間10万円から「1回の上限10万円、年2回まで」に倍増。夫婦合算で650万円(所得ベース)の所得制限も730万円に緩和される。

◆生損保保険料

生命保険料と火災保険料も改定される。生命保険各社は、算出基準である「標準死亡率」が11年ぶりに見直されるのに伴い、死亡保障型保険を値下げする。医療保険は大半の保険会社で値下げか据え置く。

損害保険各社では、損害保険料率算出機構が示す「参考純率」が9年ぶりに改定されたのを受けて見直す。各社とも台風などの風水害が多発する四国や九州で値上げする。

◆リサイクル

改正容器包装リサイクル法施行で、小売業者に対してレジ袋などの容器包装の減量を義務付けられる。

◆航空運賃

日本航空と全日本空輸が国内線片道運賃を平均750円引き上げるほか、国際線運賃も5〜7%値上げする。

(産経新聞より)


[2007/04/05]
 介護保険将来の財源は

<介護保険将来の財源は>

◆負担者拡大 高いハードル

介護保険の財政が逼迫(ひっぱく)している。厚生労働省は、現在、40歳以上の保険料負担者の範囲を39歳以下に広げ、財源を確保したい考えだが、関係者の意見がまとまる気配はない。今後も高齢者が増え続ける中、介護の費用をどう賄うのか――。前向きな議論が求められている。(社会保障部 小山孝、安田武晴)

◆利用者本位の議論も必要

「拙速なる統合には、はっきり言って反対致します」。2月5日、厚生労働省で開かれた「介護保険制度の被保険者・受給者範囲に関する有識者会議」。大浜真・全国脊髄(せきずい)損傷者連合会副理事長は語気を強めた。

有識者会議は、若い人にも介護保険料を払ってもらう代わりにサービスも受けられるよう、制度改正を検討している。昨年3月、省内に設置され、この日は主要障害者団体から意見聴取を行った。

介護保険のサービス受給者は、2006年度で約350万人、給付費は6・3兆円。65歳以上が払う保険料は月4090円(全国平均、基準額)。制度開始当初に比べると約1200円アップした。

国も、介護予防の導入、施設の居住費・食費の自己負担化、療養病床の削減などで費用抑制に努めているが、給付費は15年度、10兆円に達し、保険料もさらに上昇する見通しだ。

そこで検討されているのが、保険料負担者の範囲を拡大し、より多くの国民から広く財源を確保することだ。厚労省の推計では、保険料負担者を30歳以上、保険料は年齢にかかわらず同水準とした場合、給付を0歳まで広げたとしても、12年度の保険料は、4900円から4500円に下げられる見通しだ。

◆企業は反対

だが、拡大へのハードルは高い。負担増となる企業は、「若者が要介護になるリスクは低く、保険になじまない。現役世代の負担はすでに重い」(日本経団連)と反対している。

介護保険サービスを使えるようになる障害者団体の間でも、保険を利用した際に発生する自己負担の重さや、現行の福祉制度(障害者自立支援法)からの移行後への不安感が強い。政界も、「国民に負担増を求める話のため、選挙前は議論さえ難しい」(自民党幹部)という状況だ。

有識者会議は夏までに報告書をまとめる予定だが、省内にはすでに、「09年度からの拡大は無理」とのあきらめムードが漂う。

これに対し、「人口の約4割が高齢者になる日本の将来を考えたとき、本当に40歳以上だけで制度を支えていけるのだろうか」という声も聞かれる。介護保険は、サービス利用者が増えると保険料が自動的に上がっていく仕組みだけに、要介護高齢者が増えれば、保険料の上昇は避けられない。

「将来を考えれば、対象拡大は欠かせない。安定財源の確保は若年障害者の福祉向上にも役立つはずだ。障害と一緒になることで、介護保険に『利用者本位』の視点も強化できる。そんな制度設計が今後は求められる」と日本福祉大の平野隆之教授は強調する。

◆介護予防の効果

拡大が難しい場合、制度を持続可能なものにするために、ほかにどんな方法があるのだろうか。

費用抑制の一環として厚労省が推進しているのが、介護予防だ。予防の導入で14年度までに給付費を約2兆円、要介護者数も40万人抑制できると見込んでいるが、財政効果については未知数だ。

日本社会事業大学専門職大学院の藤井賢一郎准教授は、「予防にかけた費用以上の財政抑制効果がない場合、保険の給付範囲は限定的であるべき。むしろ、給付は中重度者に特化し、軽度の人への生活支援などは自治体が税財源やボランティアの協力を得ることで行っていくべきではないか」と主張する。

給付抑制策としては、自己負担割合(1割)の引き上げも選択肢になる。自民党内でも2割負担の是非が昨年、検討された。日本経団連の高橋秀夫・経済第三本部長は、「軽度者の生活支援を3割にするなど、サービスの種類によって自己負担を変えることは可能ではないか」と提案する。

現金給付が給付の抑制につながるという考え方もある。現金給付の給付水準が現物給付(介護サービス)より低く設定されるためで、ドイツでは、現金給付の導入が財政安定化に貢献しているといわれている。

◆給付削減に反対44%

保険財政安定のための様々な選択肢が想定されるなか、財政論議を深めると同時に、「どのような介護を提供するか」という視点も欠かせない。

全国の有識者約2900人を対象に医療経済研究機構が昨年から今年にかけて行った調査では、「保険料がこれ以上高くならないよう、給付を削減すべきだ」という意見に対し、反対(44%)が賛成(16%)を上回った。むやみな給付カットは制度への信頼性を揺るがす。負担増が避けられないなかで、社会の合意を得るには、介護の質や給付の範囲を含め、安心できる制度の全体像を示していくことが求められる。

◆独やオランダなど 全世代に介護提供

日本が参考にしたドイツの介護保険制度は、若い障害者を含む全世代の介護ニーズに対応している。1995年にスタート。財源の半分を税で賄う日本と違い、保険料だけで運営され、働いていれば10歳代からでも負担する。高齢化による給付増で単年度赤字が続いているが、原則1・7%(労使折半)という保険料率が制度発足当初から変わらずに済んでいるのは、幅広い世代から保険料を集めているためだ。

また、給付対象を中重度者に限定し、現金給付を実施していることも、財政安定に寄与しているとみられる。

年齢にかかわらず介護サービスを提供している国としては、介護保険制度を持つオランダのほか、税で介護サービスを提供しているイギリス、スウェーデンがある。

「介護の主たる対象は高齢者だが、どの世代にも介護ニーズはあり、それは等しく保障されるべきだという社会的合意が海外ではできている。その合意が制度を支えている。『お金がないから若い人からも取る』という発想では、国民の理解は得られない」と山口県立大の田中耕太郎教授は話している。

◆[プラスα]広がる民間の介護保険

生命保険、損害保険会社などが発売する民間介護保険への関心が高まっている。介護が必要になると現金が給付され、公的介護保険の自己負担分の補てんのほか、ヘルパーの追加など、自費による介護サービスを賄うことができる。公的介護保険で対象外の40歳未満の人にも給付される商品も多い。生命保険文化センターによると、国内の生保が扱う介護保険の場合、2003年度に146万件だった契約件数は、05年度に203万件まで伸びている。

給付内容は〈1〉一時金〈2〉年金〈3〉一時金と年金の併用――の3タイプがある。介護保障を主契約とした商品もあるが、終身保険など主契約に特約として付加する商品や、終身保険の保険料払い込み満了時に介護保障に移行できる商品もある。対象年齢は、おおむね15〜80歳。給付要件となる要介護状態は独自の基準に基づく場合と、公的制度の要介護認定に連動する場合がある。同センターは「特約で付加したのに忘れて請求していない例もあるので、契約書をよく見て」とアドバイスしている。

(読売新聞より)

<「かかりつけ医像」を再度検討>

国民健康保険中央会は本年度「望ましいかかりつけ医像」に関する検証作業を行う。国保中央会は昨年末、後期高齢者医療制度で人数に応じた定額払い(人頭払い)と出来高を組み合わせることを提案したが、導入できなかった経緯がある。2010年の診療報酬改定になんらかの形で反映させたい方針だ。

<転換先の老健、特養に経過措置>

厚生労働省は、療養病床再編による介護施設等への転換が思ったほど進んでいないため、3月29日に開かれた「社会保障審議会介護給付費分科会」に促進策を諮問し、療養病床の転換先である老健、特養の施設基準の経過措置を決めた。

老健施設に転換する際の施設基準の経過措置(廊下幅、床面積)は平成18年7月に実施されているところ。この5月から食堂・機能訓練室の面積、廊下幅の基準を緩和する。加えて、介護老人福祉施設において「重度化対応加算」の看護職員配置の経過措置が本年3月31日までとなっていたため、この点についても平成20年度末まで延長することを決めた。

新たな転換支援策となったのは病院の療養病床の面積基準、廊下幅の経過措置を診療所、一般病院まで広げたことに加え、食堂、機能訓練室は転換元である病院、診療所のまま移行できるというもの。老健に転換する病院の経過措置は、「食堂の面積基準は1人当たり1?以上」で、「機能訓練室は40?以上」となっている。診療所から老健に転換する場合は「食堂+機能訓練室が1人当たり3?以上」となっている。療養室の床面積1人当たり6.4?以上は平成23年度末まで、食堂・機能訓練室・廊下幅は平成24年度以降も適用される。サテライト型小規模老人保健施設では食堂は同じ基準で、機能訓練室は本体施設と共用できる。特別養護老人ホームへの転換も同じ緩和措置がある。

◆重度化対応加算の経過措置延長

平成18年度の介護報酬改定で介護老人福祉施設などの入所者の重度化に対して夜間を含めた看護体制の強化、看取り体制を整備するという視点で「重度化対応加算」や「看取り看護加算」が設けられた。厚生労働省は改定の際、ほとんどの介護老人福祉施設で看護体制が強化され、看取り体制が整備されると考えていたが、経過措置の准看護師配置で可とする体制においても3分の1以上の介護老人福祉施設で算定されていないことがわかった。

このまま3月31日で経過措置が終了すると看護職員の獲得がままならないことと相俟って「重度化対応加算」が算定できる介護老人福祉施設が減少すると予想されたため、経過措置を延長することにしたもの。

同日の答申では、各介護老人福祉施設が看護師の確保に関する計画を立て、厚生労働省と都道府県は支援措置を講ずることと明記された。

「重度化対応加算」の要件は?常勤の看護師(平成19年3月までは常勤の看護職員)を1名以上配置し、看護に係る責任者を定めていること。?看護職員により、又は病院若しくは診療所若しくは訪問看護ステーションとの連携により、入所者に対して、24時間連絡体制を確保し、かつ、必要に応じて健康上の管理等を行う体制を確保していること。?看取りに関する指針を決め、入所の際に、入所者又はその家族等に対して、当該指針の内容を説明し、同意を得ていること。?看取りに関する職員研修を行っていること。?看取りのための個室を確保していること。

*「夜間看護体制加算」については、?・?の要件に加え、「重度化した場合における対応に係る指針を定め、入所の際に、入所者又はその家族等に対して、当該指針の内容を説明し、同意を得ていること。」でよい。また、「重度化対応加算」は「看取り介護加算」の算定条件となっている。

「看取り介護加算」は死亡前30日を限度として、死亡月に加算する。

看取り介護加算1  (施設・居宅で死亡)  160単位/日
看取り介護加算2  (上記以外で死亡)    80単位/日

<都道府県ごと運用バラバラ 特定事業所集中減算 囲い込み抑制に効果も疑問>

昨年4月の介護報酬改定で居宅介護支援事業所の「囲い込み」を防止するため新たに導入された「特定事業所集中減算」だが、本紙が全国の都道府県に聞き取り調査を行ったところ運用にバラつきがあり、減算の対象事業所となった事業所数も「ゼロ」から「約2割」まで差が出ていることがわかった。「囲い込み」とみなさないための除外要件をみると、「公正・中立」を制度や基準で規定する難しさが浮かび上がる。 
居宅介護支援事業所が公正・中立を守らずに法人の「営業マン」になっているという批判から導入されたのが特定事業所集中減算だ。営利法人の参入が多い福祉用具レンタル、訪問介護、通所介護の3サービスについていずれかで同じ法人のサービスだけを九割以上、位置付けた場合は、罰として全利用者のプランの作成料が1月一人あたり2000円減算される。1年間を前期、後期に分けた6カ月の実績で判定し、減算期間も6カ月だ。
しかし、「利用者の集中」は事業所がサービスの質向上に努力している証ともいえるし、地域に選択できるだけの事業所がない場合もある。利益誘導の「囲い込み」と「正当な選択」または「やむを得ない選択」の結果の集中との線引きは難しく、当初、強気だった厚生労働省も最終的には「9割以上」と要件を緩やかにする一方で、地域に他にサービス事業所がないなど適用除外の参考指針を示し、都道府県が地域性に応じて運用できるようにした。
初の適用となる2006年度前期分については4月1日から8月末までと期間を縮めて行われたが、本紙の調査によると都道府県ごとの減算事業所数は「ゼロ」から全居宅事業所の「約2割」までバラつきがあった。

(シルバー新報より)

介護報酬 「加算」の取得は低調>

介護報酬のマイナス改定が続く中で、「加算」の取得は収入を維持するための大きな要素だが、全体として低調であることが、厚生労働省のまとめた「介護報酬改定後」の動向でわかった。最も取得が低いのは「優良事業所」を評価する特定事業所加算で訪問介護では0.5%、居宅介護支援事業所ではほぼゼロ%だった。
06年改定では加算が乱発されたのも大きな特徴だ。加算は事業者にとっては、収入上積みの手段だが、厚生労働省にとっては政策誘導のツールだ。加算の取得状況は政策が思惑通りに動いているかを評価するものでもある。
分析対象は4月から11月までの8カ月間。12月末現在の認定者数は440万人で対前年同月比102%で、高齢者の増加率を若干下回ったものの、要支援〜要介護1までの利用者は142%増と依然高い伸び率だ。

(シルバー新報より)


[2007/04/02]
 診療報酬に異例の批判

<診療報酬に異例の批判 療養病床、点数見直しも 中医協の分科会>

医療保険が適用される療養病床の診療報酬に昨年4月の改定で5段階の報酬(点数)が設けられたことについて、中央社会保険医療協議会(中医協)の分科会は28日、「コストに見合わない(低い)点数が設定され、大きな疑問を呈さざるを得ない」とする中間報告をまとめ、中医協の基本問題小委員会に報告した。中間報告としては異例の批判内容。

医療コストに関する詳細なデータ提出を厚生労働省に求めた上で最終的な報告書をまとめるが、2008年度の次期改定で、点数が見直される可能性もある。

昨年の診療報酬改定の際、分科会は主に高齢者が長期に入院している医療型療養病床の患者について、医療の必要度と日常生活の自立度について、それぞれ3区分し、それらを組み合わせた9つの区分に分類した。これを基に、厚労省が医療の単価である点数を割り当てたが、医療必要度が最も低い「区分1」には、介護保険が適用される特別養護老人ホーム並みの低い報酬が設定された。

この点をめぐり、分科会の中間報告は「区分1に関して入院医療を必要としないとの政策判断がなされ(た)」と、強く批判している。

 背景には、事前の調査段階で分かっていたコストが分科会に提出されたのが、報酬改定後の昨秋だった上、区分1でも他の区分と同等のケア時間が必要な患者がいることが分かったことがある。分科会の委員の間に厚労省への不信感が高まり、中間報告に「診療報酬が実際のコストとあまりにも懸け離れていると書いてほしい」との強い要望の声が上がった。

<新規設立の医療法人はすべて持分なし> 

出資持分のある医療法人から基金拠出型医療法人への移行時における課税関係が明らかにならない中、厚生労働省は、2月26日の全国医政関係主管課長会議で現行法での「出資額限度法人」を当面存続させる方針を明らかにした。指導課は「出資額限度医療法人への移行は4月以降も可能」と述べ、旧法上の医療法人が出資額限度医療法人に移行することは引き続き可能とすることとした。ただし、改正医療法に基づく医療法人に移行した場合には後戻りはできないとした。厚生労働省は今後も国税庁に対し、移行時の非課税を求めていくとしている。
また、同日の会議資料、2月27日のパブリックコメントの募集で提示された『医療法施行規則の一部を改正する省令案の概要』により、今般の医療法改正で、財団医療法人又は持分の定めのない医療法人しか設立できないことになった(下図参照)。一方、新法上の社団医療法人は基金制度を利用できるようになる。基金は社団医療法人に拠出された金銭などの財産で、拠出者に対して返還義務を負うものとした。しかし、基金を返還する場合には利息を付けることはできない。基金制度を活用する場合にはあらかじめ基金の拠出者の権利に関する規定と返還手続きを定款で定めておく。
これは拠出された金銭等を基金と明記し、事実上出資持分の概念を打ち消したものと考えられる。言い換えれば、新医療法人制度における地上1階部分と位置付けられていた拠出金制度の医療法人には引き続き出資概念が残る懸念があったことから、非営利性の徹底との矛盾を回避する意味で改めて資金調達手段として「基金」を挙げ、その概念を示したものと考えられる。
また、医療法改正により、医療法人が作成を義務づけられる都道府県への届け出書類は▼事業報告書、▼財産目録、▼賃借対照表、▼損益計算書、▼監事の監査報告書―の5点。同書類は都道府県を通じて、過去3年間の書類が一般の人への閲覧の対象となる予定だ。

■医療法人の自己資本比率要件を撤廃
26日の同会議で、医療法人設立の要件となっている「自己資本比率20%以上」について、厚労省は廃止することを報告。自己資本比率が必ずしも法人経営を反映しているとも限らず、医療法改正で情報公開が義務づけられることで住民らの監視機能が発揮されることで十分とした。
自己資本比率の要件については、法人設立者である理事長に負債が付け替えられるという問題点があると指摘。自己資本比率に関する要件を撤廃する一方で、事業報告書を提出しない法人への指導監督の強化や債務超過などによる解散などの行政処分手続きなどについて、都道府県に運営管理指導要領を今後示していくとした。
その後、27日の省令案では、医療法人の資産要件として定められてきた現行の自己資本比率に関する要件を見直すこととし、病院、診療所又は介護老人保健施設を開設する医療法人は、開設する病院、診療所又は介護老人保健施設に必要な施設、設備又は資金を有しなければならないものとすることとした。

<2006年5月の医薬分業率は55.3%> 

日本薬剤師会は、2006年3〜5月の処方せん受け取り状況の推計をまとめた。それによると、各月の保険薬局の処方せん受け取り率(医薬分業率)は、3月が55.4%(前年同月比0.3ポイント低下)、4月が55.4%(同0.2ポイント低下)、5月が55.3%(同2.2ポイント上昇)であることが明らかになった。
また、3月は投薬対象数が1億546万1, 559日、処方せん枚数が5, 843万6, 016枚で、調剤点数が410億9, 174万5, 000点(同0.9%増)、4月は投薬対象数が9, 573万5, 976日、処方せん枚数が5, 303万1, 607枚、調剤点数が360億5, 205万8, 000点(同5.1%減)、5月は投薬対象数が1億127万1, 476日、処方せん枚数が5, 604万9, 175枚、調剤点数が367億4, 542万1, 000点(同7.8%増)だった。


[2007/04/01]
 参酌標準超えても医療療養の転換認める

<参酌標準超えても医療療養の転換を認める>

療養病床から介護老人保健施設(老健)などへの転換が進まない実態を受けて、第3期介護保険事業支援計画での定員枠を超えても一部の医療機関は転換を認めることになった。医療療養病床で医療区分1の患者が多く、経営困難な医療機関に限定する。

<広さ現状でも介護施設に 療養病床の転換で厚労省>

厚生労働省は27日までに、高齢者が長期に入院する療養病床について、廊下やリハビリなどを行う機能訓練室などの広さが現状のままでも老人保健施設などの介護施設へ転換を認める支援策をまとめた。居住空間などの施設基準は老健施設や特別養護老人ホームの方が厳しいが、転換を促すため療養病床の基準のままでも可能とした。

このほか療養病床を運営する医療機関に、低利融資したり法人税を優遇したりする。

厚労省は医療費抑制などのため、2011年度末までに、現在38万床ある療養病床を15万床に集約し、ほかは老健施設などへの転換を促す計画。ただ、全国の病院などで実際に介護施設への転換を予定している病床数は1割に満たないことが同省の調査で判明、支援策を検討していた。

(共同通信より)

<診療報酬不正受給で保険医療機関取り消し 大阪の病院>

大阪社会保険事務局は29日、診療報酬を不正に請求したなどとして、大阪府茨木市の聖ハンナ病院(小島重信院長、70床)の保険医療機関の指定を同日付で取り消した。同病院は03年1月から04年8月にかけて、看護補助者(ヘルパー)の人数を水増しするなどして計2119万円の診療報酬を不正に受給していたという。

保険医療機関の指定を取り消されると、保険診療が最長5年できなくなる。保険が使えず、医療費は全額が患者の自己負担となるため、事実上、廃院に追い込まれる。

同事務局によると、同病院は、勤務実態のない架空の看護補助者を看護職員としたり、長期病気療養中の看護補助者を常勤者などと水増しして報告。看護職員の数で入院基本料が決まる制度を悪用して、最高ランクの入院基本料を受け取り、正規の診療報酬との差額分1601万円を不正に受給した。

また、医療安全管理委員会など実際には開いていない会議の議事録を捏造(ねつぞう)することで、委員会未設置の場合に診療報酬が減算されるのを免れ、474万円を不正に受け取るなどしていた。

同病院をめぐっては、大阪府が04年12月、「医師が日常的に不在の時間があった」などとして、改善指導。その後、大阪社会保険事務局が04年12月から昨年12月にかけて監査をしていた。

同病院は「病院を廃業し、閉鎖せざるを得なくなった」との張り紙を報道陣向けに掲示している。

(朝日新聞より)

<高齢者の在宅医療、チームで=08年度の新制度創設に向け−社保審部会>

2008年度に創設される75歳以上の高齢者を対象にした新医療制度に向けて、社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の特別部会は29日、提供すべき医療サービスの基本方針をまとめた。掛かり付け医を中心に、地域の医師や歯科医師がチームを組み、1人の高齢患者を総合的に診察・治療するのが柱。複数の医療機関での受診や投薬の重複を避けつつ在宅での医療を促す。
特別部会は今秋に、医療機関に支払う診療報酬の新たな体系を打ち出し08年度改定に反映させる。外来医療で疾病ごとの定額払い制を導入することや、今回の基本方針実現を誘導するような報酬配分の在り方が焦点になりそうだ。

(共同通信より)

<後期高齢者医療:厚労省が公的「かかりつけ医」想定>

厚生労働省は29日、来年4月に創設する75歳以上の人を対象とした後期高齢者医療制度の「基本的考え方」をまとめた。複数の慢性疾患を抱える高齢者を総合的に診察できる医師の必要性を指摘し、地域で医師や看護師らがチームを組んで在宅医療を推進すべきだとしている。明記はしていないが、一人で幅広い疾患をみることができる開業医への認定制度を設け、高齢者に対する公的な「かかりつけ医」とすることを想定している。

「考え方」は、高齢者医療の課題として、(1)複数の疾患があり心のケアも必要(2)複数の医療機関に何度もかかり、検査や投薬が重複しがち−−などを列挙。総合的に診療できる医師が介護計画を作るケアマネジャーと情報交換を行うことなど、医療と介護の連携の必要性も指摘している。また、安らかに終末期を迎えるため、病気による苦痛を和らげる緩和ケアを十分受けられる体制の整備も挙げている。

厚労省はこの案をもとに、後期高齢者医療制度の診療報酬体系を今年秋にまとめる。現在は施した治療に応じて医師に報酬を払う出来高制が基本だが、事前に設定した報酬しか支払わない定額制を一部導入し、医療費を抑制する方針。

(毎日新聞より)