
<離職者8割が勤続3年未満 ヘルパーより施設で多い退職>
介護労働安定センター(野寺康幸理事長)は7月31日、全国の介護サービス事業所を対象に、介護職の労働条件や雇用管理、賃金などの状況について調べた「介護労働実態調査」の結果をまとめた。他産業と比べて高い離職率や低賃金が指摘されている介護業界だが、今回の調査結果でも介護職全体の離職率は20.3%と、全産業の平均離職率17.5%より2.8ポイント高かったほか、月給平均二21万3800円も一般労働者の33万8000円を大きく下回る結果となった。一年間の離職者約3万6000人のうち、勤続年数が一年未満だった人は4割以上、三年未満で8割にも達している。同じ介護職でもホームヘルパーより施設介護職のほうが正社員・非正社員ともに離職率が高く、従業員20人未満の小規模な事業所ほど職員の入れ替わりが激しいことなども明らかになった。
介護労働実態調査は、全国の介護保険サービス事業所を対象に、同センターが2002年度から毎年実施しているものだ。今回の2006年度版は昨年十月、3万7456事業所を対象に行い、1万1627事業所から回答を得た(回収率32%)。全従業員数33万47656人のうちヘルパーを除く介護職員が13万57人(38.9%)、ヘルパーは9万1419人(27.3%)で、7割近くが介護職だ。介護職全体の正社員と非正社員の割合は6対4だが、ヘルパーだけでは非正社員が8割以上となっており、他の職種と比較してもダントツで多い。
調査時点前の一年間の定着状況について見ると、介護職員の採用率は29%。一方、離職率は20.3%となっており、一般産業の採用率17.4%、離職率17.5%をいずれも上回っていた。
(シルバー新報より)
<総合的に診る医師実現性に疑問符>
社会保障審議会の後期高齢者医療の在り方に関する特別部会(部会長=糠谷真平国民生活センター理事長)は7月30日、診療報酬体系の骨子取りまとめに向け、総括的な議論を行った。新制度では、主治医など高齢者を「総合的に診る医師」を位置付け、外来医療から入院、在宅医療を通じてかかわることを期待しているが、医師個人の能力に頼る制度設計に疑問を呈する声が複数挙がった。
同部会は今年4月、複数の疾患を抱えケアの必要性のある後期高齢者には、在宅を重視し、入院しても退院後の生活を見越した評価とマネジメントが必要とする基本的考え方をまとめた。この考え方に沿って、入院医療、外来医療、在宅医療、終末期医療についての議論が一巡したため、同日の会合では、総括的な議論を行った。
新制度では、主治医などの「総合的に診る医師」を診療の中心に位置付け、後期高齢者の病歴や受診歴を一元的に把握するとともに、入院中もかかわりを続け、在宅療養の際は看護師や薬剤師、ケアマネジャーなどと連携して、介護保険サービスも含めチームで一体的なサービスを提供するイメージが示されている。現在の医師養成課程は専門分化されているため、研修等を通じて能力を持った医師を養成する必要性も指摘している。
(シルバー新報より)
<総合医の役割の明確化を>
社会保障審議会後期高齢者医療の在り方に関する特別部会は7月30日、2008年度から始まる後期高齢者医療制度の「総合的に診る医師」の役割についてあらためて検討した。委員からは病院や他職種との連携を求める声や医師一人でどこまで「総合性」を担えるかなどの意見が相次いだ。
厚生労働省は検討の結果を受け、次回の会合に診療報酬体系の骨子を示す。特別部会で検討後、社会保障審議会医療部会、医療保険部会で検討し、再度特別部会で最終的に診療報酬体系の骨子を取りまとめる。次回会合は8月下句以降になるとみられることから、骨子がまとまるのは早ければ9月中の見通しだ。
これまでの検討では、後期高齢者は複数疾患を有することが多いことから、「総合的に診る医師」が後期高齢者を外来から在宅医療まで、幅広く関与することを求めている。
野中博委員(医療法人社団博覧会野中医院院長)は、外来医療について「総合的に診るということは、現在の診療報酬では限界がある。介護の情報はケアマネジヤーが特っている。入院中から家に帰ったらどんなサービスが必要なのかを検討しなければならない。医師1人の能力だけでなく、多職種がかかわって評価するべきだ」と述べ、多職種がかかわる総合的な診療を目指すよう提案した。
入院医療に関しては「病院の医師は患者がどうやって生活しているか評価できない。まずは入院中に多職種でその後の療養をどうするかを評価し、患者の納得を得る必要がある。退院してください、あとは診療所で、ということでは患者の納得は得られない」と述べ、病院では医師以外を含めて総合的な評価をする必要性を訴えた。
川越厚委員(ホームケアクリニック川越院長)は「病院と診療所の違いは、病院の医師は患者を医療の中でしかみていないが、地域の医師は医療も生活もみている。生活支援という考えがないと患者を地域でみられない」と述べ、在宅医療を進めるためには病院の取り組みから変更していく必要性を訴えた。
<看護師の数80万人上回る>
厚生労働省が7月27日に発表した2006年度保健・衛生業務報告によると、就業看護師数は前回調査時(04年)より5万1751人増えて81万1972人となり、初めて80万人を上回ったことが分かった。近年増加傾向が続いているが、特に男性看護師の増加が目立つようになっている。男性看護師数は3万8028人に達し、過去10年間で約2.6倍に増加。全看護師に占める男性の割合も4.7%となり、10年前と比べて1.74倍に増えている。
保健師は前回調査時より996人増え4万191人、助産師は同518人増の2万5775人だった。准看護師は、02年をピークに減少傾向に転じており、前回調査時より3811人減り38万2149人となった。
病院に就業する看護師の割合は75.5%で、前回調査時より1.1ポイント低下したが、診療所の割合は11.9%で前回より0.8ポイント、介護保険施設などの割合が5.3%で0.5ポイント上がった。
年齢階級別に見ると助産師、看護師は25〜29歳が最も多く、それぞれ4726人(構成割合18.3%)、15万1054人(18.6%)だった。保健師は30〜34歳が最多で6780人(16.9%)、准看護師は45〜49歳の6万374人(15.8%)が最も多い。
<すべての専門・認定看護師資格が広告可能へ>
これまで一部にしか認められていなかった専門・認定看護師の資格広告について、感染症専門看護師など8分野の名称が新しく広告できることになった。
日本看護協会はこのほど、厚生労働省に広告認可を再申請し、受理された。近く厚労省から広告認可に関する通知が出る見通しだ。これにより全分野の広告が可能に
なった。
新しく広告が認可されたのは、専門看護師では(かっこ内は旧分野名)▽感染症看護専門看護師(感染看護)▽急性・重症患者看護専門看護師(クリティカルケア看護)▽慢性疾患看護専門看護師(成人看護(慢性))−の3分野。認定看護師では▽緩和ケア認定看護師(ホスピスケア)▽集中ケア認定看護師(重症集中ケア)▽認知症看護認定看護師(認知症高齢者看護)▽皮膚・排泄ケア認定看護師(創傷・オストミー・失禁(WOC)看護)▽不妊症看護認定看護師(不妊看護)−の5分野。広告可能になった分野の認定を受けた専門看護師は27人、認定看護師は1470人いる。
日看協は6月、26分野すべてを広告可能にするよう厚労省に申請をしたが、8分野は「資格の分野名称が一般に分かりにくい」などの理由で見送られていた。今回はパブリックコメントを参考に分野名称を変更して再申請した。
<社会保障費削減、後発医薬品促し1千億円 厚労省検討へ>
厚生労働省は2日、08年度予算編成の指針となる概算要求基準(シーリング)について、薬の公定価格の引き下げや後発医薬品(ジェネリック)の使用促進で、社会保障費の自然増を1000億円削減する方向で検討に入った。財務省は今年度並みに2200億円の削減を要求。削減幅の半分以上のめどが立っておらず、来週のシーリング決定に向けて調整が難航しそうだ。
同日開かれた自民党の厚労関係議員との非公式の会合で、柳沢厚労相は(1)今年末の診療報酬改定で薬価を医療費ベースで1%程度引き下げ(国費800億円)(2)価格の安いジェネリックの使用促進による国費負担の軽減(同200億円)――の方針を示した。
06年の「骨太の方針」で、社会保障費は今後5年間で1.1兆円の国費抑制が決まっており、07年度は2200億円を削減。08年度予算についても同様の削減を続けるかが焦点になっている。柳沢氏は薬価などだけでは削減達成は難しいとの見通しを示すと同時に、「2200億円の削減を拒むことも現実的には困難な状況だ」と説明した。
(朝日新聞より)
<コムスンが譲渡で公募開始 HPに応募要項など掲載>
厚生労働省から事業所指定の打ち切り処分を受けた訪問介護最大手コムスンは1日、事業譲渡の引受先の公募を始めた。同社と、親会社のグッドウィル・グループのホームページに公募要項などを掲載している。
公募要項はコムスンが7月31日に厚労省に提出した「事業移行計画」に基づいている。一括譲渡を希望している有料老人ホームとグループホームの施設サービス事業に応募する事業者は、7日までに「公募参加表明書」を提出。同社の第三者委員会が1次審査を行い、通過した事業者にはコムスンの資産や財務情報などの資料を渡す。
応募事業者はそれを踏まえ、14日までに「事業継承申込書」を提出。第三者委が最終審査し、8月中下旬に譲渡契約を結ぶ運び。ただ、有料老人ホーム32カ所のうち、高価格帯の6カ所は公募対象から除き、別途譲渡先を探す。
都道府県ごとの分割譲渡となる訪問介護など在宅サービスについては、1次審査の応募締め切りが10日、事業継承申込書の提出期限が20日。9月上旬までに最終審査し、9月中旬に契約締結としている。
(東京新聞より)
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