サイト内検索


[2008/02/26]
  特定健診・保健指導実施届け倍増

<特定健診・保健指導実施届け出数が倍増 厚労省調査>

特定健康診査・特定保健指導の実施機関として届け出ている事業者は特定健診機関数が9月時点と比較して倍増していることが厚生労働省のまとめで分かった。

12月25日時点で特定健診実施施設として4196施設、特定保健指導実施施設としては1851施設、それぞれ届け出ている。

9月時点では特定健診施設が1597件、特定保健指導機関が993件の届け出だった。このため、特定健診で2.6倍、特定保健指導で1.9倍の施設数になった。特定健診の加重平均価格は7059円、特定保健指導の動機付け支援は1万5138円、積極的支援は3万3029円だった。特定健診機関として届け出ているのは病院1145施設、診療所2322施設、株式会社1施設、その他703施設となっている。診療所が全体の55%を占めた。

<救急車受け入れ750件以上 社会医療法人の要件>

厚生労働省は15日、社会医療法人が取り組むべき「救急医療等確保事業」の詳細を明らかにした。救急医療では、初診患者のうち時間外加算や休日・深夜加算を算定した初診患者の割合が20%以上または夜間や休日に受け入れた救急自動車の件数が年間750件以上などと定める。3月中に告示し、4月1日から実施する。
社会医療法人は少なくとも救急医療、災害医療、へき地医療、周産期医療、小児医療のいずれかを実施しなければならない。これらの事業については地域医療計画などで記載されるとともに、個別事業ごとに設定する数値をクリアする必要がある。


[2008/02/22]
  高齢者向けマンション 関西で活況

<高齢者向け分譲マンション 関西で活況>

医療や介護などの支援サービスを備えた高齢者向けの分譲マンションが、関西の開発業者によって相次いで発売されている。介護付き有料老人ホームなどと違って購入者の資産となるため、自由度が高いという利点を各社とも強調。少子高齢化で販売が厳しくなっている家族向けを補う形態として、今後も多くの物件が登場しそうだ。

泉北高速鉄道泉ヶ丘駅近くの堺市南区に、来年3月完成予定で建設中の15階建てマンション。大和システム(大阪市)と近鉄不動産(同)が開発する高齢者向けマンション「マスターズステージ泉ヶ丘」だ。

「平成12年以降に販売された関西の高齢者向けマンションで最大」という270戸を備える。車いすの使用を想定し、住戸内で回転できる広さを確保したり、コンセントやスイッチ類も一般的な位置より高めに設けたりしている。

医療・介護事業を展開する生活協同組合連合「オレンジコープ」などと提携し、マンション内に介護支援事業所や診療所を開設。居宅訪問による介護や診療に応じるほか、看護師や介護福祉士、ホームヘルパーなどの有資格者ら2人以上が24時間待機で緊急時にも対応する。
住戸は39〜78平方メートルで、間取りは1K、1LDK、2LDK。大浴場やレストラン、カルチャー室などで他の入居者と交流できるという。

価格は2000万円台〜3200万円台で、入居後の管理費は月額4万〜5万円程度が必要だが、「他社物件はサービスごとに異なる業者と提携し、管理費が高額。当社はオレンジコープとの一括提携で安く抑えた」(矢野仁一・大和システム上席執行役員)と胸を張り、来月からの発売に自信をみせる。

高齢者向けマンションとしては、プレサンスコーポレーション(大阪市)も平成18年から「エイジングコート」のブランドで神戸市中央区(80戸)、堺市(89戸)で販売している。大阪ガスの警備子会社が防犯・警備や生活支援サービスを運営。地域の医療機関の協力で、健康相談や在宅医療なども受けられるようにした。36〜72平方メートルで2000万〜3000万円台が中心だ。

5月完成の大津市の156戸は完売ずみで、今後も同戸数が京都市伏見区、奈良市に完成予定だ。担当者は「年間2件ぐらいは販売していきたい」と意気込む。関電不動産なども神戸市中央区に建設中のオール電化マンション(173戸)に誘致予定の診療所で、地域医療機関と連携し、健康管理や訪問診療・介護などの事業者紹介のサービスの実施を目指す。

不動産経済研究所大阪事務所の石丸敏之所長は、主に阪神間に高齢者向け物件がみられる理由として医療体制の充実を挙げ、「少子高齢化で、各社とも家族向け以外の物件を模索している」と指摘する。さらに「地価上昇や資材の高騰などで販売価格を上げざるを得ない中、介護や医療などの付加価値を備えれば通常の物件より高めに売れるという思惑もあるようだ」と分析し、高齢者向けの開発が今年の傾向になるとみている。

(産経新聞より)

<都が勤務医の環境整備で新規事業>

医師確保について検討している東京都は2月20日、医師の勤務環境の改善を図る2008年度の新規事業の概要案を明らかにした。医師の事務を補助する「医療クラーク」の活用や交替勤務制の導入などで医師の負担解消を図る医療機関のほか、女性医師の再就業を支援する医療機関などに金銭的な補助を実施する。事業費の総額は7億6、325万円。都は会期中の議会での承認を目指す。

都は昨年6月、医療関係団体や有識者など各分野の代表らと「東京都地域医療対策協議会」を設置し、医師確保に関する検討に着手。委員からヒアリングを順に行いながら、都として行うべき施策の方向性について議論を深めてきた。

都はその中で、過重な業務で疲弊する勤務医の負担軽減や女性医師の再就業支援などを行い、勤務環境の改善に緊急に取り組む必要があると判断。07年度最後となるこの日の協議会の会合で、08年度から開始する新規事業の概要案を委員に示した。

概要案によると、▽医療クラークの活用や交替勤務制の導入による勤務医の負担解消▽女性医師の定着や再就業の支援▽就学児の放課後対策や院内保育の整備―などにより、医師の勤務環境の改善に取り組んでいる医療機関へ補助金を交付する。総額7億6、325万円を計上した。
また、この協議

会の中では、「勤務医の過重問題は院内だけで解決するものではなく、地域における連携が必要」という指摘も浮上。これを反映して、周産期医療ネットワークの構築や地域における小児医療研修の実施など、医療連携に重点を置いた新規事業も予算案に盛り込んだ。
これらの予算案については、会期中の都議会での承認を目指す。

さらに都は、これまでの会合で深めてきた意見を「医師の確保に向けた提言」として取りまとめる方針。提言の中には、医師の養成や研修制度など自治体レベルでは対応しきれない点に関して、国への要望も盛り込む。都は提言について「早急に意見の集約を行って、広く都民に向けて公表していきたい」と話している。

<5分ルールで「医療崩壊」加速>

今年4月の診療報酬改定で、医師が再診の際にリハビリや処置等をしない医療(医学管理)を行った時に算定している「外来管理加算」の要件について、新たに5分ルールが導入されたことで、医療現場に波紋が広がっている。「診察・説明には5分の時間を要する」と、厚生労働省は5分という目安を設けて外来管理加算の算定要件にした。しかし、このルールに基づくと、現在より診察時間が延びて、特に200床以下の病院等では少数の医師で多くの患者に対応できなくなるうえ、算定が減る医療機関では収益が下がると見込まれる。「5分ルール導入で、地域の医療崩壊は加速する」と、導入前に早くも現場から批判が挙がっている。

◆開業医や勤務医 労働強化
外来管理加算をめぐっては現在、「入院中の患者以外の患者(外来患者)に対して、厚生労働大臣が定める検査ならびにリハビリテーション、処置、手術等を行わず、計画的な医学管理を行った場合は、外来管理加算を算定できる」などと定められている。この外来管理加算について、厚労相の諮問機関で診療報酬等を審議する中央社会保険医療協議会(中医協)は今年4月の改定で「診察結果を踏まえ、病状や療養上の注意点を説明し、その要点を診療録に記載するなどの診察・説明には5分の時間を要する」などと、5分ルールを設定することにした。

新たなルールに対して、東京都内の開業医らは「時間要件を満たして診療時間内に診察を終えようとすれば、一日に診察する患者を削減せざるを得なくなる」と指摘。そうなった場合、病院を受診する患者が増えて病院勤務医の労働強化につながる▽患者を減らした開業医は収入が低下し、経営悪化によって倒産しかねない▽時間要件を満たして、すべての患者を診察しようとすれば診察時間を大幅に延ばさざるを得なくなり、(病院勤務医に加えて)開業医が疲弊し、その診療所に勤務する看護師の労働強化になる-などと危惧している。

◆2千万円超の減収予想も
このような問題点は、診療所(開業医)に加えて200床以下の公立病院に与える影響が大きいとして、青森県保険医協会が緊急アンケートを実施。県内の200床以下の公的病院18病院のうち11病院が回答した。

5分ルールについては、11病院のすべてが「反対」と回答。5病院が時間要件の導入後も外来管理加算を算定できる割合は10%未満に過ぎないと答えた。医療崩壊に関しては、「加速する」が7病院に上り、「加速しない」はゼロだった(残りの4病院は「分からない」と回答)。

また、8病院が1千万円を超える減収を予想し、年間2千万円を超えると答えた病院もあった。
さらに、現時点では外来管理加算の算定可能割合を10%以上と見込んでいるものの、その割合が10%程度に止まった場合には、減収予測が年間約4千万円になる病院もある。

このほか、算定人数の上限(1日当たり・1週間当たり)が設けられることになり、毎日の算定患者の氏名・算定開始・終了時刻を記入した記録簿(日報)なども必要になると考えられ、事務的作業量が増えて医師の負担が増加すると予想。同協会は「5分ルールの導入で減収・負担増となり、地域の医療崩壊は加速する。診療報酬改定は、地域医療の現場の声を聞きながら進めるべき」と訴えている。

東京都内の開業医らも「診療の場においては内科や小児科でも、例えば、インフルエンザや感染性胃腸炎の流行シーズンでは一律に5分の指導をしなくてもパンフレット等を渡し、迅速キットで正確な診断をすることなどで、5分以内でも十分な外来管理となる実例が多い。その方が他の患者への感染を防ぐ観点からも望ましい」と指摘。皮膚科や整形外科の場合にも触れ「多くの患者が受診するため、表面上は1人5分未満となっても、医師以外のスタッフによるケアを受けるため、実質、1人5分以上となる科もある。時間で評価をするのは不合理」と強調している。

<処方せん様式変更で業界再編に拍車>

4月の診療報酬改定で、後発医薬品の使用促進に弾みはつくのだろうか――。 2008年度改定では、医科再診料をめぐる診療側、支払側の綱引きと並んで、後発品使用促進の関連点数に注目が集まった。目玉は調剤薬局向けに新設された「後発医薬品調剤体制加算」。後発品調剤率が30%以上の場合に4点の加算が設けられたわけだが、わずか4点の点数誘導では、後発品普及に向けた起爆剤としては小さいだろう。

むしろ同時に実施される処方せん様式の再変更の方が、後発品間に限って薬局で「代替調剤」を行えるという意味でインパクトは大きい。複数銘柄の後発品を調達し、在庫として抱える負担はかなり軽減できるからだ。今回の処方せん様式は、処方した後に発品銘柄を変えてほしくない場合のみ「変更不可」のチェックをすることから、医師が代替調剤に口出しするケースはよほどのことがない限りなくなると予想される。

そうなると、必然的に「後発品のブランド力」がモノをいう。沢井製薬をはじめとする大手後発品メーカーや、田辺三菱製薬など後発品事業を本格化させた新薬メーカーが、スタートラインで競争優位に立つ。情報提供力なら先発品営業での経験値の蓄積がある新薬メーカーが頭一つ飛び抜けた存在となるし、品ぞろえに関しては、やはり大手後発品メーカーが強い。

価格も重要な要素だ。同一成分で最も薬価が高い後発品は、先発品との比較で患者負担の差が出しにくいし、逆に安すぎると「安かろう、悪かろう」の印象を与えてしまう。もちろん、品質、供給、情報に対する不安をクリアすることは最低限の条件だろう。

いずれにせよ、後発品メーカーの選別と絞り込みが起きることは必至。業界の再編・淘汰も進むかもしれないが、こうした状況で、イスラエルのテバやスイスのサンド、米マイラン、そして昨年に共和薬品の買収に成功したルピンをはじめとするインド勢など、外資後発品大手がどのような戦略で日本に打って出るのか、注目は高まる。



[2008/02/21]
 新型老健、名称決まる

<新型老健、名称は「介護療養型老健」に>

療養病床削減の受け皿として2008年4月に創設する転換型の介護老人保健施設(老健)について検討している厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会(座長・大森彌東京大学名誉教授)は2月20日、転換型老健の名称を「介護療養型老人保健施設」にすることを決めた。大森座長は「利用していただく方々にとって分かりやすく、安心していただける言い方にするには『療養』という言葉を入れるべき」と、転換型老健の法律上の位置付けとなる「介護老人保健施設」と組み合わせたと説明した。

<居住系への在宅医療 大幅減  転換老健 緊急往診に500点>

今年4月からの診療報酬が、13日に決まった。有料老人ホームや高齢者専用賃貸住宅などへの在宅医療、訪問看護が引き下げられ、療養病床から転換した老人保健施設への夜間、休日の往診が創設される一方、医療療養病床の報酬は引き下げに。介護保険やこれにかかわる事業者にも密接にかかわる部分をピックアップする。

高齢者住宅などの居住系施設に入居する高齢者への訪問診療などは、これまでは自宅への訪問と同じ報酬設定だったが、別立ての報酬体系が設けられた。特定の病気で通院ができない高齢者を定期的に往診し週3回まで算定できる在宅患者訪問診療料でみると院外処方の場合の830点が200点に。約8割の大幅減となる。計画的な医学管理の下の訪問診療について算定される医学総合管理料も、通常の在宅時医学総合管理料に比べると1200点下げられる。

基準によると、「居住系施設」には、有料老人ホームなど特定施設、認知症グループホームだけでなく、老人福祉施設や小規模多機能型居宅介護も含まれる。訪問看護、訪問リハ、薬剤管理、栄養指導も同様だ。

(シルバー新報より)

<08年度診療報酬改定で中小病院は>

2008年度診療報酬改定では、医科報酬プラス分の財源が勤務医対策に充てられるなど病院にとって比較的手厚い内容になった。しかし、10対1入院基本料や再診料の引き上げが決まる一方で、療養病棟入院基本料は軒並み引き下げられるなど、病院が受ける影響は一様ではない。今回の改定が中小病院にもたらすものは? 関係者の反応をまとめた。

◆10対1でも「かろうじてプラスという程度」
10対1入院基本料の引き上げは、地域で急性期医療を担う病院による算定が多い一方、この入院基本料を算定する病院で経営悪化が特に深刻化しているという判断からだ。具体的には、現在の1,269点を1,300点まで引き上げ、よりランクの高い7対1入院基本料(1,555点)との格差を縮小する。

30点以上の大幅な引き上げだが、これがどれだけ追い風になるかは分からない。
10対1を算定する東京都内の病院(一般82床)では、新しい診療報酬の具体的な運用に関する通知が出そろう3月以降に、今回の改定による影響を詳しく検証する。

ただ、現時点の粗い試算では大幅な増収までは見込めず、「かろうじてプラスが期待できる程度」という見立て。入院基本料からの増収は期待できても、「デジタル映像化処理加算」など廃止・減算が決まったものもあるためだ。

同病院の事務長は「せいぜい年間800万円ぐらいの増収ではないか。(点数が据え置かれる)13対1や15対1を算定している病院はかなり苦戦するだろう」と話す。

◆医療の質評価の試みも
療養病棟入院基本料では、「医療区分1・ADL区分3」だけは現在の885点に据え置くことが決まったものの、それ以外の区分の点数は14〜31点引き下げ「認知機能障害加算」(1日5点)も廃止する。

また、患者が同意した「退院支援計画」どおりに退院できた場合に算定できる加算を新設するなど、早期退院を促す仕組みも整える。

療養病棟入院基本料は患者の状態像に応じて報酬に差を付ける仕組みなので、軽症患者が多い病棟ではこれまで以上に苦戦を強いられることになりそうだ。
 東京都市部の病院(一般59床、療養56床)の事務局長は「厚労省にすれば、前回(06年)の改定で導入された患者分類を今回初めて検証した結果、収益の多いことが分かった部分を削っただけ」と話す。

ただ、「(報酬が高くなる)医療必要度の高い患者をメーンに受け入れるなら、それなりの看護配置が必要だ。現在の点数設定では費用をカバーできない」とも。
「一般病棟の入院患者が動けないのは手術直後ぐらいだが、療養ではそうはいかない」
医療機関の経営計画策定支援などの事業を展開するメディカルマネジメントオフィス(神奈川県大和市)の工藤高代表は、点数自体の引き下げよりも、医療の質の評価を実現するための布石が組み込まれた点に注目している。

今回の改定で療養病棟には、「褥(じょく)そう」の発生割合やADLの低下度合いなどを継続的に測定・評価し、記録することが義務付けられる。厚労省によれば、将来的に医療の質を評価できるようにするのが狙いだ。
工藤さんは「医療の質に対する評価で、従来の患者分類から一歩踏み込んだ内容になった」と受け止めている。

成果主義的な考え方は回復期リハビリテーション病棟にも導入される。
「こうした考えは今後も広がる。入院した時点よりも特定の指標が悪化していたら報酬が低くなる時代が始まる」

◆再診料「引き上げでも…」
200床未満の中小病院が算定する再診料の3点引き上げに対する受け止め方も複雑だ。「外来管理加算」に、診察時間の目安として「最低でも5分以上の時間が必要」という考え方が盛り込まれたからだ。

外来管理加算はこれまで、処置や検査などを必要としない患者に丁寧な説明をした場合などに算定してきた。患者にとっては、形のあるサービスを受けていないのに医療費だけを負担するように感じられるため、「処置をしない方が支払い額が高い」など分かりにくさを指摘する声があった。

今回の見直しは、こうした分かりにくさを解消して医療サービスを受けていることを実感しやすくするための措置だ。
例えば薬の処方などのためだけに外来を受診するいわゆる“お薬外来”では算定できなくなり、単純計算では、医師1人が1時間に診察できるのは12人になる。
福岡県内の病院(189床)の医事担当者は「外来患者が多い病院ほど受ける影響が大きいのではないか。再診料の引き上げ分をマイナスが上回るかもしれない」と危ぐしている

<介護付き有料老人ホーム 「認知症に対応」6割>

介護付き有料老人ホームに対する読売調査では、対応が難しい認知症高齢者に対し、ケアを行う体制が「整っている」とした所も6割に上った。

一方で、認知症による問題行動が原因で退去したという例もあり、安心できる「ついのすみか」に向けた課題が浮き彫りとなった。

◆入居前に家庭訪問

入居者の約7割が認知症という奈良市の介護付き有料老人ホーム「エスティームライフ学園前」。月1回の職員ミーティングで、90歳代の認知症の女性へのケアが話し合われた。

「家事が好きだった人。調理への参加を勧めたい」「何でも口に入れてしまうので心配。皿ふきなら可能では」。様々な意見が飛び交った。

「暴力、徘徊(はいかい)などのいわゆる問題行動が見られた時、まず行動に至った理由を職員がチームとなって探す。個々に合った適切なケアで問題行動がなくなる場合も多い」と三浦龍館長(52)は言う。介護の上乗せ費用は必要だが、入居者に対する看護・介護職員の割合は基準の3倍近くと、手厚い人員体制をとっている。

入居前には家庭訪問を行い、家族構成や経歴、若いころの趣味などを聞き取る。「認知症の人は記憶が若いころに戻ることが多く、介護する際のヒントが隠されているから」だ。

さいたま市にある「センチュリーシティ大宮公園」でも、ケアが難しい入居者への対応事例を基に、独自のケアマニュアルを作成。家族への面談や主治医からの説明の機会も頻繁に設けている。

◆早期診断は7割

調査では、認知症による対応困難な入居者にケアを行う体制が「整っている」と答えたホームは63%に上り、「どちらとも言えない」は32%、「整っていない」は4%だった。

また、68%のホームが「専門医による認知症の早期診断を心がけている」と答えたほか、「施錠など、行動制限は行っていない」は78%だった。徘徊する人などには、やむを得ず行動を制限する場合があるが、「身体拘束の排除に関するケアマニュアルに従って対応している」は89%を占めた。

ケアへの取り組みで前向きな回答が多かった背景には、認知症高齢者の増加に伴い、現実に対応せざるを得ないケースが増えてきたことがあると見られる。全国有料老人ホーム協会(東京)によると、「自立」を入居時の条件とするホームの場合、入居時の平均年齢は72歳、「要介護」が条件の場合では80歳。10年前に比べ、いずれも2歳前後高くなっているという。

「介護保険制度が始まってからは、在宅介護サービスを利用しながら自宅にぎりぎりまでいて、認知症などの要介護状態になってからホームに移る例が増えてきた」ためだ。また、情報公表の動きにあわせ、ケアの質に対する関心が高まってきたことも挙げられる。

◆トラブルや悩み

一方、調査では、現場が抱える様々な悩みも寄せられた。最も多かったのが、認知症とそうでない人の間でのトラブルだ。

「全室個室だが、徘徊する入居者が他室に入り、苦情が出る」(広島県内のホーム)など、多くのホームが対応に苦慮している様子がうかがえる。

診断に関する悩みも目立った。「専門医が少なく、内科医に相談すると、安易に精神安定剤を出されてしまう」(大阪府内のホーム)「正確な診断を受けていない人が少なくない。事故などによる脳の障害と認知症の違いが分からない医療機関も多い」(愛知県内のホーム)などの声が多く寄せられた。

◆有料老人ホーム 

高齢者を対象に、食事や介護サービスなどを提供する施設。「介護付き」(原則、ホームのスタッフが介護サービスを提供)、「住宅型」(外部の在宅介護サービスを利用)、「健康型」(介護が必要になったら退去)の3タイプがある。

◆問題行動、対応に差

調査では、過去1年間に退去者がいたホーム(死亡退去は除く)のうち、認知症のため集団生活が困難との理由で退去した人がいたホームが1割あることも判明した。

2件の退去事例があったという大阪府内のホームの場合、1人は職員や他の入居者に暴行。もう1人は窓ガラスを割るなどの行動が見られたため、家族と相談の上、いずれも退去してもらった。「どちらも24時間の見守りが必要で、今の人員体制ではとても無理」とこのホームでは話す。

多くのホームでは契約書に、他の入居者に危害を加えたり、通常の介護方法では問題行動を防げなかったりする場合は、事業者から契約を解除できるという条項を設けている。「集団生活を営む限り、現実問題として必要。そうでなければ体を縛ったり、薬で静かにさせたりすることになってしまう」と都内のホームの施設長は打ち明ける。

だが、そうした条項を設けていないホームもある。川崎市にある「ヒルデモアたまプラーザ」では、解約条項を2年前に削除した。「利用者や家族が一番困るのは、途中で出ていってくれと言われること。『ついのすみか』をうたう限り、最後まで介護できないのはどうか」との考えからだ。同ホームでは、提携医療機関の医師による勉強会を定期的に開催している。

前国民生活センター調査室長の木間昭子さんは「介護付き有料老人ホームの設置運営指導指針には『介護が必要となっても居室で生活を継続することが可能』なホームとあり、認知症による行動を理由に事業者側から解除できるとする条項は問題。介護できない場合があるなら、それを明示する必要がある」と言う。

ただ、実際問題として退去を迫られた場合、入居者らが拒否するのは難しいため、「ホームを選ぶ際は都道府県の『介護サービス情報の公表』で退去者数をチェックするほか、介護できない場合はどういう状態かをよく確認してから契約を結ぶことが必要」と木間さんは話している。

( 読売新聞より)

<介護付き有料ホーム、看取り体制半数が整備>

老後の住まいとして関心が高まっている介護付き有料老人ホームについて、読売新聞社は、医療や認知症ケアの体制などに関する全国調査を実施した。

その結果、ターミナルケア(終末医療)を行えるというホームが全体の約半数に上り、ニーズの高まりを受けて体制整備を急いでいる傾向が明らかになった。国もこうした動きを重視、有料老人ホームでの看取(みと)りを支援するため、実態調査を進めている。

調査は、全国の介護付き有料老人ホーム2086ホームを対象に、昨年12月に実施。814ホームから回答を得た。

「ホーム内で最期を迎えたいと希望する人に、ターミナルケアを行って応えることができるか」を聞いたところ、「できる」と回答したホームは47%。「できない」は8%、「どちらとも言えない」は44%だった。

ターミナルケアを支える夜間の医療体制については、71%が「24時間体制で往診してくれる協力医がいる」と回答。夜間の看護体制については、「常駐」は16%だったものの、必要に応じて駆けつける「オンコール体制」は65%だった。

医療費抑制で長期入院の是正が課題となっていることなどから、厚生労働省は2006年、特別養護老人ホームを対象に介護報酬の「看取り介護加算」を新設、医療機関以外での看取りを推進している。調査では、有料老人ホームにも加算の適用を求める声が強かった。同省では、「看取りのニーズは今後ますます高まることが予想される。現在、国が進めている調査の結果を受け、報酬の見直しやターミナルケアのあり方などを検討したい」(老健局)としている。

(読売新聞より)


[2008/02/15]
 総合科や総合医の創設を

<総合科や総合医の創設を>

日本プライマリ・ケア学会の専門医として幅広い診療を行う医療法人母恋北海道家庭医療学センター所長の草場鉄周氏は2月13日、厚生労働省の「医道審議会医道分科会診療科名標榜部会」(座長=金澤一郎日本学術会議会長)が実施した「総合医」についてのヒアリングに対し、「この分野を目指してもやっていけるかどうか迷っている医学生が、『学会認定の専門医で、標榜は総合科』と自信を持って名乗れる時代を期待する」と述べ、総合科の設置を要望した。
草場氏は大学卒業後、総合病院で心と体のバランスを配慮して総合的に診療するコースの研修を受け、子どもから高齢者までを幅広く診療している現在の実践を紹介。

しかし、日本プライマリ・ケア学会の専門医に合格したものの広告できず、標榜科も内科や小児科に限定されているため患者にも説明しにくいなど、「学術的にも法的にも認知されていない」と現状を訴えた。こうした現状が総合的な診療に興味を持った学生に専門科目を選択する進路を選ばせてしまうなど、総合的に診る医師の育成を阻んでいるとした。「医療法で総合科を位置付け、診療科として標榜できるように制度化してほしい」と要望した。

東京大学大学院医学系研究科加齢医学講座教授の大内尉義氏もヒアリングの参考人として出席。「高齢者の医学的問題は臓器別医療では解決できない」とした上で、高齢者人口の増加に伴い、患者に必要な医療や介護、福祉の流れを計画できる総合医のニーズが今後高まると指摘した。「高齢者総合診療科」の創設を提案し、総合医の育成の検討を求めた。

患者の主訴や臓器別でなく、心と体のバランスを考えながらトータルに診療する「総合科」や「総合医」は、厚労省が設置を目指して同部会で議論を続けているが、各学会や医師会などの反発が強いため、今回は各方面からの意見を聞くためにヒアリングを実施した。

<診療報酬:再診料は開業医引き下げず、病院は600円に>

厚生労働相の諮問機関「中央社会保険医療協議会」(中医協)は13日、08年度診療報酬改定案を取りまとめた。焦点の再診料は、開業医(710円)の引き下げを見送る一方、病院(200床未満)は30円増の600円とし、双方の差を縮める。次期改定での初・再診料の抜本的見直しを盛り込んだ付帯決議とともに13日、舛添要一厚労相に答申した。

08年度改定は、医師不足への危機感を背景に、緊急課題として産科、小児科などの病院勤務医の負担軽減を掲げた。医師の技術料など本体部分を0.38%引き上げ、医科分野の総医療費は1000億円強増える。さらにアドバイス料に相当する外来管理加算の縮小などで減らす開業医の報酬400億円強も原資に充て、総額約1500億円を勤務医の待遇改善に充てる。

妊婦の救急搬送受け入れ態勢の問題化を受け、切迫早産などを対象に「ハイリスク妊娠管理加算」(1日1万円)を新設、緊急搬送の妊婦を受け入れた場合の加算(5万円)も設けた。時間外に急患が大病院に集中し勤務医が疲弊しているとみて、開業医の初・再診料に夜間・早朝加算(500円)を新設する。

また、重点分野の一つに自殺対策を加え、うつ病など精神障害を疑われる患者を診た内科医らが、患者の同意を得て精神科医の予約を取り、紹介した際の精神科医連携加算(2000円)を作った。4月に始まる後期高齢者医療制度(75歳以上)への対応では、研修を受けた開業医が診療計画を作成、外来患者を継続して総合的に診た場合の「後期高齢者診療料」(月6000円)を新設した。

このほか、「患者7人に看護師1人」を満たす病院の収入を一律増とする制度を見直し、対象をがんの化学治療に取り組むなど「看護必要度」の高い病院に限る。大病院が大量に看護師を抱え、中小病院が看護師不足に陥る一因となったためだ。リハビリの入院料には成果主義を取り入れ、患者の復帰率6割以上などの医療機関は現行よりアップさせる。

08年度改定は、本体部分は8年ぶりのプラス改定となる一方、「薬価」は1.2ポイント引き下げ、全体では0.82%減となっている。

■08年度診療報酬改定の主な項目

(1)緊急課題(産科・小児科など病院勤務医の負担軽減)

・ハイリスク妊娠管理加算(1日1万円)新設

・妊産婦緊急搬送入院加算(5万円)新設

・子ども専門病院向けに小児入院医療管理料(1日4万5000円)の区分を新設

・外来縮小など、入院機能を高めた地域中核病院への入院時医学管理加算(1日1200円、上限14日)新設

(2)分かりやすい医療の実現

・開業医と病院の格差是正。病院(200床未満)の再診料を600円にアップ。

・400床以上の病院に、患者の求めがあれば診療報酬明細書並みの明細書発行を義務化

(3)医療機能の分化・連携推進

・患者の復帰率の高い病院向けに、回復期リハビリテーション病棟入院料(1日16900円)の区分新設

・歯科の初・再診療引き上げ(初診1800円→1820円、再診380円→400円)

(4)今後重点的に対応する分野

・外来がん患者への放射線治療加算(1000円)新設

・自殺防止対策として、精神科医連携加算(2000円)新設

(5)効率化の余地がある分野

・軽度のやけど治療、耳あか除去などへの報酬を廃止

・後発薬処方率30%以上の際の加算(40円)新設

(6)後期高齢者医療への対応

・病院470円、開業医570円の外来管理加算を520円に統一

・終末期の診療方針を患者、家族と話し合い、文書化した場合の支援料(2000円)新設

(毎日新聞より)

<診療報酬改定 後期高齢者医療 在宅シフト後押し 質を向上、効率化>

13日に中央社会保険医療協議会(中医協)が答申した平成20年度診療報酬改定案には、後期高齢者医療制度の細目のほか、医療費抑制策として後発医薬品の普及策、診療報酬明細書(レセプト)並み領収書の発行などが盛り込まれた。

4月からスタートする75歳以上を対象とする後期高齢者医療制度に関する診療報酬体系が今回の診療報酬改定で新たに整備された。新制度では患者が指定するかかりつけの「高齢者担当医」が外来や在宅の診療で継続的に病状を管理することで、高齢者医療の質の向上と効率化を図る。回復の見込みが少ない高齢者の長期入院は医療費増加の一因となっており、厚生労働省は在宅医療へのシフトを後押しすることで、高齢者の入院を可能な限り減らしたい考えだ。

後期高齢者は糖尿病や高血圧などの慢性疾患で長期間通院するケースが多く、診察内容は経過観察や継続的な指導が中心。新制度では、患者の指定する担当医が、治療方針や1年間の検査予定などを分かりやすく記入した年間診療計画書を作成、提供する。

治療費が高くなるのを防ぐため、担当医による指導、検査、画像診断などの費用は月に1回算定される後期高齢者診療料(6000円)で一括して支払うことになる。
入院診療については、担当医と病院の連携を強化するため、担当医の紹介で事前に指定した病院へ緊急入院した場合に入院料を5000円上乗せする(入院初日のみ)。入院中に病院の医師とかかりつけの担当医、薬剤師らが退院後の医療計画などを打ち合わせた場合も診療報酬で評価する。

担当医は患者の希望で変更することも可能。担当医に対しては研修の受講を義務付け、新制度の周知徹底を図る。
また、重複投薬を防ぐため、薬局で発行する「お薬手帳」に薬剤情報や注意事項を記入した場合、調剤報酬を上乗せする。また、医師や薬剤師に原則として「手帳」などでの患者の服薬状況確認を義務づける。

このほか、訪問看護基本療養費が12年ぶりに5300円から、5550円に引き上げられる。患者の同意の下で終末期の治療方針を作成した際の相談料(2000円)も新設される。

【用語解説】診療報酬
公的医療保険を使って医者にかかった場合に適用される医療行為の「公定価格」。治療や入院、調剤などの内容ごとに細かく点数化されており、1点=10円で計算される。患者は医療機関の窓口や薬局で原則3割を負担、残りは患者が加入する医療保険が病院などに支払う。厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会の検討を経て、ほぼ2年ごとに改定される。

(産経新聞より)

<居住系への在宅医療 大幅減 4月からの診療報酬決定>

今年4月からの診療報酬が、13日に決まった。有料老人ホームや高齢者専用賃貸住宅などへの在宅医療、訪問看護が引き下げられ、療養病床から転換した老人保健施設への夜間、休日の往診が創設される一方、医療療養病床の報酬は引き下げに。介護保険やこれにかかわる事業者にも密接にかかわる部分をピックアップする。

高齢者住宅などの居住系施設に入居する高齢者への訪問診療などは、これまでは自宅への訪問と同じ報酬設定だったが、別立ての報酬体系が設けられた。特定の病気で通院ができない高齢者を定期的に往診し週3回まで算定できる在宅患者訪問診療料でみると院外処方の場合の830点が200点に。約8割の大幅減となる。計画的な医学管理の下の訪問診療について算定される医学総合管理料も、通常の在宅時医学総合管理料に比べると1200点下げられる。

基準によると、「居住系施設」には、有料老人ホームなど特定施設、認知症グループホームだけでなく、老人福祉施設や小規模多機能型居宅介護も含まれる。訪問看護、訪問リハ、薬剤管理、栄養指導も同様だ。

(シルバー新報より)


[2008/02/08]
 後期高齢者医療、誤解が多い

<後期高齢者医療、誤解が多い>

「後期高齢者医療制度は誤解が多いので、一人ひとりに対するきめ細かい説明をお願いしたい」――。厚生労働省は2月6日、4月からスタートする75歳以上の「後期高齢者医療制度」を担当する各都道府県の老人医療課長や広域連合事務局長らに対する説明会を開催した。厚労省の老人医療担当者が実務的な解説をする中で繰り返し強調したのは、必要な医療が受けられなくなるという誤解をなくすための「一人ひとりに対するきめ細かな説明」だった。
説明会の冒頭で、厚労省保険局の深田修総務課長は「高齢者の医療費負担増が凍結となり、さらなるご負担をお掛けすることになったことを非常に申し訳なく思う。ご協力をお願いしたい」とあいさつした。
その上で、深田課長は「後期高齢者医療制度の施行までは2か月を切っているが、この制度の周知が十分ではないので、さらなる広報活動に力を入れてほしい。その際、被保険者一人ひとりにご理解をいただく必要があるので、きめ細かな周知活動をお願いしたい」と述べ、十分な広報を心掛けるよう求めた。
また、老人医療企画室の山本麻里室長は「誤解に基づく意見が一部から聞こえてくる。例えば、『医療の内容が制限されるのではないか』といった意見があるが、必要な医療が制限されるものではない」と強調した。
山本室長は「後期高齢者を総合的に診る取り組みを導入することによって、心身の特性に応じた医療を提供していく。さらに医療と福祉サービスの連携を深める取り組みを評価し、高齢者の療養生活を支えていく。こうした基本のところで誤解がないようにしていくことが重要だ」と述べ、「後期高齢者医療制度に関するQ&A」の積極的な活用を求めた。

<赤字病院存続へ方針 自民党>

自民党は6日、全国53の社会保険病院と10の厚生年金病院を存続させる手法として、赤字の病院は収支を黒字の病院と一本化し、赤字幅を縮小して譲渡先を探ることを柱とする基本方針をまとめた。社会保険庁は、10年1月までに廃止されて日本年金機構など二つの非公務員組織に改編されるのに伴い、自ら運営する社会保険病院と厚生年金病院の整理統合計画策定を進めている。

(毎日新聞より)

千代田区外出介助も利用OK 制度外ホームヘルプ拡充>

東京都千代田区は、来年度から軽度者向けの独自のホームヘルプサービスを拡充する。同区は介護保険制度施行当初から独居や高齢者のみ世帯の非該当者などを対象にホームヘルプを提供してきたが、4月からはこれに加え保険対象外の外出介助や同居家族がいる場合のホームヘルプを利用できるようにする。
制度外のホームヘルプサービスは4メニュー。?非該当者と要支援1・2を対象とした生活援助(週1・5時間以内)?要介護1以上を対象とした生活援助・身体介護(週2〜10時間)?要支援1以上の外出介助(1回30分以上で週2時間)?要支援1以上の同居家族がいる世帯の生活援助(1回1・5時間、週2回)。利用者負担は、生活援助は30分〜1・5時間で220円〜400円。身体介護は30分〜2時間で250円〜720円の設定で、この10倍が事業者の収入となる。
?と?は制度導入時から非該当者や支給限度額を使い切ってしまう要介護者を対象に市町村特別給付で行ってきた事業。月に45人程度が利用。4月以降は、外出介助と同居家族がいる場合のホームヘルプが追加される。

(シルバー新報より)


[2008/02/04]
 リハ、上限超は1ヶ月13単位

<リハ、上限超は1か月13単位>

回復期リハビリテーションの診療報酬が日数により引き下げられる「リハビリ逓減制」が2008年度の診療報酬改定で廃止される。次期改定ではリハビリの点数を一本化し、「リハビリテーション医学管理料」を廃止。これに伴い、算定日数の上限を超えた場合には1か月当たり13単位まで算定できるようになるほか、「早期リハビリテーション加算」が新設される。

厚生労働省は2月1日の中央社会保険医療協議会(会長=土田武史・早稲田大商学部教授)の総会で、疾患別リハビリテーション料の逓減制の廃止や、「脳血管疾患等リハビリテーション」「早期リハビリテーション加算」の新設などを提案し、了承された。
委員から反対意見は出なかった。

厚労省の改定案によると、4疾患(心大血管、脳血管、運動器、呼吸器)は現行どおりだが、このうち脳血管疾患に「リハビリテーション」を新設する。
リハビリの日数によって点数に差を付ける「リハビリ逓減制」は昨年4月のリハビリ再改定で導入されたが、次期改定ではこの逓減制を廃止して点数を一本化し、算定日数の上限は現行どおりとする(心大血管150日、脳血管180日、運動器150日、呼吸器90日)。

これら算定日数の上限を超えた場合には、1か月当たり13単位まで算定できる。この場合、保険診療と併用できる「選定療養」となる。
また、リハビリ逓減制の廃止に伴い、回復期のリハビリから老健施設などのリハビリ(介護保険の維持期リハ)への橋渡しとして昨年4月に新設された「リハビリテーション医学管理料」は廃止する。

同管理料は、前回の診療報酬改定で導入されたリハビリの日数制限に対し、「医療保険でリハビリを受けられない患者が増加する」という問題点が指摘されたため、暫定的な措置として導入された。しかし、同管理料の財源を生み出すための「逓減制」の導入が再び波紋を呼んだ。

厚労省は、次期診療報酬改定で早期のリハビリを重点的に評価する方針で、疾患別リハビリ算定日数の起算日から30日以内に限り算定できる「早期リハビリテーション加算」を新設する。
このほか、入院中の患者に対して訓練室以外の病棟などで行われた場合のみ算定できる「ADL加算」を廃止するほか、リハビリテーション総合計画評価料の算定要件を見直す。
具体的には、「入院した最初の月またはリハビリを最初に実施した月」などの制限をなくし、1か月に1回を限度として算定できるようになる。

<健康診断、受けてますか 24%が5年以上受けず>

日本慢性腎臓病対策協議会(東京、菱田明理事長)が国内に住む20歳以上の男女1000人を対象に行った調査によると、健康診断を「5年以上受けていない、もしくは受けるつもりがない」という人は全体の約4分の1にあたる24・2%に上った。「毎年、定期的に受けている」という人は約6割にとどまった。

受診していない人の年代は20代が最多の26・0%。職業は「専業主婦」(29・8%)、「会社員」(20・2%)などが多かった。
受診しない理由を聞くと、「費用がかかる」(30・6%)、「足を運ぶのがわずらわしい」(28・5%)、「時間がない」(18・6%)などの回答が多かったが、「自らが生活習慣病の疑いがあると感じている」という人も22・3%に上った。

(産経新聞より)

<10対1入院基本料、点数引き上げへ>

中央社会保険医療協議会(会長=土田武史・早稲田大商学部教授)は2月1日、ことし4月に実施する診療報酬改定の主要改定項目を議論し、10対1入院基本料(患者10人に看護職員1人を配置)の点数を引き上げる方向を示した。また、7対1入院基本料(患者7人に看護職員1人を配置)の基準を見直して「看護必要度」と「医師配置」の基準を新たに導入し、算定は看護必要度の基準を満たす場合に限定することも明記した。

厚労省はこの日、中医協基本問題小委員会でこれまでとりあげてきた内容を整理した主要改定項目案を提示。1日の総会では内容に関する異論はなかった。中医協は8日に開く総会でも同案を協議し、今月中旬に次期改定案を答申する。

10対1入院基本料(患者10人に看護職員1人を配置)は評価を引き上げるほか、ことし3月末時点で7対1入院基本料を算定していた病棟が4月1日以降、10対1入院基本料に移行した場合は2年間に限って看護補助加算の算定を認めることを明記した。

このほかの13対1、15対1入院基本料については、現行のまま据え置く方針。
一方、7対1入院基本料の基準に導入する看護必要度は、「創傷(そうしょう)処置」「血圧測定」「時間尿測定」など「モニタリングおよび処置等」に関する評価(A得点)と、「寝返り」「起き上がり」「座位保持」など「患者の状況等」に関する評価(B得点)の2段階で入院患者の状態を測定するなどの内容=図。A得点が2点以上かつB得点が3点以上の患者が1割以上の病棟に限って算定を認める。

救命救急センターを設置する病院はこの基準にかかわらず算定できるほか、産科患者と小児科患者は看護必要度の測定対象から除外する。
7対1入院基本料の点数自体は据え置くが、医師の配置要件を満たさない場合は減算する。ただ、特定機能病院には医師配置要件を適用しない。医師の配置要件については当初、「病床数に対して10分の1以上」と記載していたが、この日の主要改定項目案では「入院患者数に対して10分の1以上」と改めた。医師の常勤、非常勤は問わない。医療法上の標準クリアも求めるが、へき地の病院などに対しては「特別な配慮」を行う。

◆亜急性期入院医療管理料2は一般病床の3割以下
一方、急性期の治療を終えた患者の受け皿として、亜急性期入院医療管理料2(60日を限度)を新設する。200床未満の病院に限って算定を認める。

7対1、10対1入院基本料の算定病棟や入院時医学管理加算、救命救急入院料などの算定病床から転床(転院)し、疾患の主たる治療の開始日から3週間以内の患者が全体の3分の2以上を占める場合に算定できる。
亜急性期入院医療管理料2は一般病棟の病室単位で算定する。病床数は一般病床の3割以下に限定するほか、既存の亜急性期入院医療管理料の基準クリアも求める。

<外国人介護士 横浜市が就労を支援>

横浜市は来年度、フィリピンやインドネシアの介護士を受け入れる施設への助成や外国人本人への支援事業を1月29日に発表した市の予算案に計上した。受け入れ職員の給与の一部助成や、研修会や情報交換会の実施による国家資格取得対策・日常生活支援を行う。東京都でも受け入れ施設が行う研修への補助を予定しており、施設での人手不足が顕著な都市部の自治体がいち早く積極的な受け入れ姿勢を表明した格好だ。地方では「来年度予算案を編成中だが、事業として取り組む予定はない」という自治体もあり、温度差もあるようだ。

横浜市が来年度行うのは「海外からの介護福祉人材就労支援事業」。現在政府が進めている経済連携協定の批准をにらんで、フィリピン、インドネシアから日本で介護福祉士候補者として就労し、国家資格取得を目指してやってくる外国人を受け入れる際の支援を行う。

外国人を受け入れる特養への助成と、日本で就労しながら国家資格取得を目指す外国人介護士への支援事業の大きく2本建て。 受け入れる介護保険施設には、経験5年以上の介護福祉士を研修責任者として配置するよう国の指針で定められている。この有資格者が外国人の研修にあたる代わりに、現場の仕事をカバーする人材としてパート職員を雇った場合に1人分10万円の補助を行う。

(シルバー新報より)