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[2008/09/25]
 インドネシア看護師来日1ヶ月

<インドネシア人看護師来日1カ月 受け入れ病院側に後悔の声も>

インドネシアとの経済連携協定により、日本で働く看護師や介護福祉士候補のインドネシア人約200人が来日して1カ月あまりが経過した。慢性的な人手不足にある医療や介護の現場を支える新たなパワーとして期待を集め、日本側の斡旋(あっせん)機関は「外国人労働者に門戸を開く大きな一歩」という。しかし、受け入れた病院側は今になって「甘く見ていた…」と後悔しているところもあるなど課題も浮き彫りになってきている。

◆高い意欲
「スーパーには何がありますか?」
「卵とリンゴです」
大阪市住吉区の「関西研修センター」で、看護師候補のインドネシア人たちの日本語研修の風景だ。教師の質問に、頭髪を黒いベール(ヘジャブ)で覆ったインドネシア人女性が答え、続いて他の研修生が覚えたての日本語で復唱した。

センターの研修は合宿形式で半年間続き、月〜土曜の毎日3時間以上、日本語や日本文化を学ぶ。

研修生たちは少しでも早く日本に慣れようと懸命だ。インドネシアで13年の看護師経験を持つピピット・サビトリさん(35)は「予習復習もして授業時間外も勉強しているが、それでもコミュニケーションをとるのは難しい」と言葉の壁に苦労する実情を話す。それでも「設備の整った日本で働けるのは名誉なこと。技術を磨いて、将来は日本とインドネシアをつなぐ架け橋になりたい」と意欲は高い。

◆さまざまな環境整備
インドネシア人看護師の受け入れ施設は全国47カ所にのぼるが、研修終了予定の2月に向け病院側の対応はさまざまだ。

受け入れ施設の佐藤病院(大阪府枚方市)では研修中の看護師候補2人と英語の手紙をやりとりし、医療用語などの日本語を教える“通信教育”を行っている。手厚いフォローアップを行う理由を、同病院人事課の佐藤善彦さんは「滞在中3回しか受けられない国家試験に試験に受かってもらうため」と言い切る。そのうえで、「外国にいる不安感を取り除き、長く働いてもらうためのモチベーション作りの目的もある」と一刻も早く病院の“戦力”になってもらうための手段であることを強調した。

また、友愛会病院(大阪市住之江区)は、イスラム教徒の2人の看護師候補に配慮し4種類の食事メニュー中、2種類は豚肉を除くことを決めた。また、1日5回の礼拝のため屋上にスペースを設けることも検討中で、担当者の三谷貞敏さんは「生活習慣以外にも配慮する点は限りなくある」と話す。

◆定着率に疑問も
今回の協定では、受け入れ施設側に有形無形の“先行投資”が必要になっている。このためか、募集に手を挙げた後で辞退する病院も少なくなかった。

関西の病院関係者は「思っていた以上に費用がかかる。契約上、飛行機代から下宿費用も負担しなければならない。通訳を雇ったり、試験をパスさせるための手間や時間、人件費を入れても3年で数千万円はくだらない。人材派遣会社に頼んで短期間でも日本人看護師を入れた方がコスト面でもよかったかも」と話す。

西日本の病院関係者は「雇用契約書も日本語、インドネシア語、英語と3種類も用意した。慣れない中、短期間で膨大な書類を作って、資格を取れないまま1〜2年で帰国されたらすべてが水の泡だ」という。

また、インドネシアの看護事情に詳しいNGO関係者は、「彼女たちは必ずしも資格をとりたいとは思っていない」と指摘する。日本で2、3年働いた実績を手に母国に帰ると、より良い条件で雇用されるというのだ。

フィリピン人看護師らの調査をしている神戸大の中園直樹教授は「アジアの国々でも看護師は高い専門性を持つ仕事で日本人が思っている以上に優秀。アメリカやカナダなど英語圏からも募集がある中で、日本が国家試験合格を課す現状はナンセンス。今のままでは制度は定着しない可能性の方が大きいのでは」と話している。

(産経新聞より)

<日医が麻生首相誕生に「大きな関心を持っている」と期待>

麻生太郎政権誕生を受け、日本医師会は24日の定例会見で、「大きな関心を持っている」とし、竹嶋康弘副会長は、「麻生首相就任に、敬意とお祝いを述べたい」と話した。

竹嶋副会長は、麻生首相が国民の視点に立った政策や2010年度には社会保障費2200億円の機械的削減の凍結を明言していることを踏まえて、「景気が混迷している中、年金や医療費などの社会保障費に国民が不安を感じている。麻生首相には選挙対策ではなく、政策の具体化を願う」と期待を表明した。また、「2200億円削減凍結の前倒し(09年度から適用)を要求していく」と述べた。

見直し論などが出ている後期高齢者医療制度については、「発症リスクが高まり、長期化しやすい75歳以上の患者こそ国の責任で手厚く保護していくことが必要」とし、「問題があるところは修正し、高齢者が安心して尊厳のある生活を過ごせるよう国民全体で支えるべき」と、改めて社会保障費の中で支えることを提言した。

日医は、急性期から慢性期まで切れ目のない医療を年齢に関係なく提供できるよう訴えていくことも表明した。

<病院の減少止まらず、診療所は増加>

病院の減少が止まらない。今年6月末現在の病院数は、前月から6施設減少して8807施設となり、前年同月に比べて71施設の減少となった。病院は今年1月末現在で8842施設あったが、5か月間で35施設の減少となった。1−6月に37施設が減少した昨年とほぼ同じペースで減少を続けている。診療所の数は、前月から52施設増の9万9581施設で、5か月連続の増加となった。

全国の医療機関の開設や廃止などを毎月調査する厚生労働省の「医療施設動態調査」(今年6月末概数)によると、全国の病院数は前月に比べて6施設減少し、病床数も992床の減となった。病院数の内訳を見ると、減少した6施設はいずれも「一般病院」で、「精神科病院」は前月から増減なく1079施設、「結核療養所」も同様に1施設のままだった。

一方、診療所については、ベッドのある「有床診療所」が前月より33施設減少して1万1892施設、「無床診療所」は前月より85施設増の8万7689施設となった。歯科診療所は27施設増加し、2床減少した。

全国の診療所の数を都道府県別に見ると、東京(1万2667施設)が最も多く、次いで大阪(8262施設)、愛知(4987施設)、兵庫(4918施設)、福岡(4459施設)の順。
病院は、東京(645施設)が最も多く、次いで北海道(597施設)、大阪(541施設)、福岡(468施設)、埼玉(357施設)などとなっている。


[2008/09/13]
 高専賃も指導強化

<有料ホーム届出徹底を 高専賃も指導強化 総務省が勧告>

06年に施行された改正老人福祉法では利用者保護のため、有料老人ホームの定義を大幅に拡大し、定員1人以上の施設に都道府県への届出を義務付けたが十分に徹底されていないとして総務省は厚生労働省に対し改善を勧告した。

有料老人ホームへの規制が強まる中で、より自由度の高い「高齢者専用賃貸住宅」が各地で急増しているが、実態は介護施設であったり、登録内容と実態が異なるものもあることから、都道府県の指導監督権限を強化するなどの措置を講じることも求めている。 法改正では有料老人ホームについて指導を徹底する観点から、「10人以上、食事サービス付き」の要件を、「1人以上何らかの生活サービス付き」に拡大した上で、都道府県による立ち入り検査ができるようにしたり、入居一時金には保全措置をとることを義務付けていた。 

行政評価にあたり、総務省では77カ所の有料老人ホームの運営状況を調査した。入居一時金は、ゼロと、100万円〜500万円未満が26%で最も多いが、1千万円以上も18%。

(シルバー新報より)

<百歳以上の女性、3万突破 男性5千人台に 最高齢は沖縄の113歳>

全国の100歳以上の高齢者が9月末時点で過去最多の3万6276人に上り、うち女性は3万人を突破していることが12日、「敬老の日」を前にした厚生労働省の調査で分かった。

全体では昨年を3981人上回っており、男性は28年、女性は38年、それぞれ連続で過去最多を更新した。男性は初めて5000人台となった。最高齢は沖縄県に住む113歳の女性。

調査は9月末に100歳以上となる高齢者数を、1日現在で都道府県を通じて集計。

女性は3531人増の3万1213人、男性は450人増の5063人で、女性が86・0%を占めた。

男性の最高齢は今月18日に113歳になる宮崎県都城市の田鍋友時(たなべ・ともじ)さんで、英国のギネス・ワールド・レコーズ社から男性の世界最高齢者に認定されている。

人口10万人当たりの100歳以上の高齢者数は28.39人。都道府県別では沖縄県が36年連続トップで61.03人。島根(58.82人)、高知(54.09人)、熊本(47.26人)、鹿児島(46.99人)の各県が続いた。上位3県の順位は昨年まで6年連続で同じだったが、今年は島根(昨年3位)と高知(同2位)が入れ替わった。

最も少ないのは19年連続で埼玉県(14.22人)。次いで愛知(17人)、千葉(19.17人)、青森(19.97人)、神奈川(20.2人)の各県の順だった。

100歳以上の高齢者は調査が始まった1963年は153人だったが、81年に1000人、98年に1万人をそれぞれ突破。

本年度中に新たに満100歳を迎える人は、海外在住者も含め過去最多の1万9768人で、前年度より1990人増加。うち男性は3056人、女性は1万6712人。

(共同通信より)

<介護する側、1割が80歳以上 進む「老老介護」>

在宅で介護する人の約1割が80歳以上の高齢者という、「老老介護」の実態が9日、厚生労働省の07年国民生活基礎調査でわかった。介護者の3人に1人は70歳以上だ。急速に進む核家族化と高齢化で高齢者だけの世帯が増え、介護も高齢者に頼らざるを得ない現状が浮かび上がった。

介護者の年代構成は50歳代が29.8%と最多で、60歳代24.4%、70歳代23.0%と続く。80歳以上の割合は01年6.2%、04年8.5%、今回は11.1%に増えた。

少子化や核家族化を反映し、平均世帯人員は過去最低の2.63人に。65歳以上の「高齢者世帯」は前年より54万世帯増え900万世帯(全体の18.8%)だった。祖父母と父母、子どもからなる「3世代世帯」は過去最低の404万世帯(8.4%)となり、調査開始時の86年の15.3%から急減している。

<介護福祉士養成校 定員割れ深刻化>

高齢者や障害者を介護するための国家資格「介護福祉士」取得を目指す学生を養成する全国の大学や専修学校などで入学者の定員割れが深刻化し、平成20年度の定員全体に占める実際の入学者の割合(充足率)は45・8%と半分を下回ったことが厚生労働

背景には、仕事の肉体的なきつさや労働実態に見合わない「低収入」などで就職先として魅力がなくなり、保護者らの反対で進学を敬遠する動きが指摘されている。介護専門職の人材を育てる養成校で大幅な定員割れが続けば、将来の労働力不足が懸念され、介護サービスの質の維持にも影響が出そうだ。

今年4月1日現在の大学や短大、専修学校など国が指定する養成校434校の定員数2万5407人に対し、入学者数は計1万1638人。

充足率は、厚労省が集計を始めた18年度に71・8%(入学者数約1万9300人)、19年度は64・0%(同約1万6700人)と低下に歯止めがかかっていない。

16年に約100万人だった介護サービスの職員数は、26年には140万〜160万人が必要とされる。入学希望者を増やすため厚労省は来年度から、介護現場の経験者らが中学、高校の生徒や進路指導の担当教師にアピールする説明会を開く。

<看護師、准看護師の給与 06年より約4000円減 賃金センサスから>

厚生労働省統計情報部がまとめた2007(平成19)年賃金構造基本統計調査によると、07年6月に支払われた医療関係職種の「決まって支給する現金給与額」は看護師、准看護師が前回調査より約4000円ダウンしたのに対し、医師、薬剤師、診療放射線・診療エックス線技師などではアップしたことが分かった。特に薬剤師は前回調査より1万4000円アップ、歯科医師は医師や薬剤師に比べて調査した労働者数が10分の1と少ないが、前回調査より20万1200円アップと医療関係職種で最も増加した。

<75.7%が社会保障制度に“不満” トップは年金、次いで医療>

内閣府の「社会保障制度に関する特別世論調査」によると、75.7%が現在の社会保障制度を「不満」とし、特に年金制度に対しては69.7%が「不満」を感じていることが分かった。

次いで医療制度への不満が高く56.4%だった。社会保障の給付と負担のバランスについては、42.7%が「社会保障の給付水準を保つために、ある程度の負担増はやむを得ない」とし、高齢者と現役世代の負担のあり方については「全ての世代で支えていくべきであり、高齢者と現役世代双方の負担の増加はやむを得ない」との回答が50.8%で最も多かった。

調査は今年7月24日〜8月3日に全国20歳以上の人3000人を対象に調査員による個別面接で実施、有効回収率は60.7%だった。


[2008/09/10]
 コスト高騰で病院・施設の「台所」悲鳴

<コスト高騰で病院・施設の「台所」悲鳴>

食料価格高騰が、福祉や医療の現場も直撃している。コスト増を施設の入所者や入院患者の負担に上乗せするのは制度上難しく、献立のやりくりでしのぐのも限界にきている。「国が決めている食費の額を引き上げないと、やっていけない」との声も上がっている。

東京都羽村市の特別養護老人ホーム「羽村園」。5月ごろから揚げ物を減らし、いため物や焼き物を増やした。「小麦粉も油もガス代も値上げ。なるべくそれらを使わず調理時間を短くするしかない」と経営する社会福祉法人の幹部(46)は話す。今は何とか食費を前年並みに抑えているが、気がかりは調味料値上げの動き。「食事が楽しみという入所者は多く、味付けは変えられない。保存期間が長い調味料は買い置きが必要かも」

今年7月の土用の丑の日。都内のある特別養護老人ホームの食卓には、「ウナギちらし」が並んだ。

昨年はかば焼きだった。だが今年は高騰でやりくりが難しく、サイズが小さいウナギを刻んでご飯の上に散らして出した。栄養士の女性は「何だか申し訳なかった」と声を落とす。月に数回は出していた果物も、最近は月1回ペースだ。

厚生労働省によると、介護保険施設の利用者1人当たりの食費は1日1380円と定められている。収入が比較的多い利用者は全額自己負担のため上乗せすることができるが、それ以外の人は、自己負担の限度額と保険からの給付額が決まっており、食費の上乗せは事実上できない。同省老健局には「今の金額ではやっていけない」「施設側の持ち出しで値上げ分を補っている」との声が全国の施設から届いており、担当者は「このまま高騰が続くなら、額の引き上げ検討が必要かも」と話す。

事情は病院も同じ。東京都立川市の立川病院では、中国製冷凍ギョーザ事件などを受け、野菜を安価な中国産から国内産などに切り替えていたところに高騰が襲った。肉も魚も仕入れ額は上がっており、鳥肉は昨年同時期の1・35倍、タラはほぼ倍だ。「栄養バランスが重要な病院の食事は、献立を大きく変えられない。小麦も高いままだが、めん類は食欲のない人にも好まれるので簡単に減らせない」と谷島義治栄養科長(58)は頭を抱える。

栄養管理面などで一定要件を満たした病院に入る患者1人あたりの食事療養費は1食640円で、健康保険と患者の自己負担で賄っている。同省によると1日あたりの金額は10年以上前からほぼ変わっていない。谷島科長は「あまりに物価を反映していない。このまま高騰が続けば経営問題になる。国は引き上げを検討してほしい」と話した。

( 読売新聞より)

<健保の8割、負担増…高齢者医療制度導入で>

厚生労働省は2日の民主党の会合で、4月からの新しい高齢者医療制度の導入に伴い、約1500の健康保険組合の8割弱で、2008年度の拠出金負担が07年度より増加する見通しであることを明らかにした。

65〜74歳の「前期高齢者」医療への財政支援制度の新設が主な要因とされる。負担増を理由に、大手の「西濃運輸健保組合」が8月に解散しており、同様の解散が相次ぐ可能性も指摘されている。厚労省によると、08年度の健保組合の高齢者医療の拠出金負担は2兆6100億円で、07年度より計3900億円増加する。内訳は、前期高齢者への拠出金が3200億円増の1兆3900億円、75歳以上の後期高齢者への拠出金が700億円増の1兆2300億円。

前期高齢者への拠出金については、健保組合は07年度までは、会社員OB分の「退職者給付拠出金」の負担で済んだが、新制度の導入で、自営業者などすべての人の医療費を賄う仕組みに変わったため、負担が大幅に増えた。

( 読売新聞より)

<介護サービス従事者確保のために介護報酬含む対策を 総務省が厚労省に勧告>

総務省は5日、厚生労働省に対し、介護サービス従事者の確保のため介護報酬を含む対策を検討するよう勧告した。総務省によると、介護サービス利用者が大幅に増える一方で、介護サービス従事者の離職率は21.6%で全産業平均の16.2%より高く、さらに介護関連職種の有効求人倍率も2.10倍で他産業に比べ高いなど、介護サービス事業者が従事者を確保することが困難な状況にあると指摘。それに対して厚労省は離職や未就業の原因などの実態把握や意識調査を行っておらず、介護サービス従事者の賃金の多面的・総合的な把握・分析が不十分として、実態把握、総合的な比較分析などを行い、その結果を踏まえて介護報酬を含む対策を講じるよう求めた。

<誠光会草津総合病院が社会医療法人の認定受ける>

滋賀県草津市で草津総合病院などを運営する医療法人誠光会グループ(水野光邦理事長)が、1日付で滋賀県から社会医療法人に認定された。札幌市のカレスサッポロに続き全国で2施設目。同院は、8月1日に救急医療と小児救急医療の実績が、社会医療法人の認定要件にかなうとして県に申請。県は医療審議会の答申を基に、認定書を交付した。草津市内には市民病院がなく、認定後は市民病院と同等の公益性を担う中核病院となる。


[2008/09/01]
 政府「安心実現のための総合対策」決める

<政府「安心実現のための総合対策」決める>
 

政府・与党は8月29日「安心実現のための総合対策」を決めた。この総合対策は、世界的な原油・食料価格高騰や生活関連物資の価格上昇という状況の中で、国民の安心・安全を実現するために、生活者の不安の解消、「持続可能社会」への変革加速、新価格体系への移行と成長力強化を「3つの目標」とし、その実現のための施策をまとめたもの。

生活者の不安解消として「医療・年金・介護強化対策」をあげ、医療では救急・産科・小児科など地域医療の確保、勤務医の労働環境改善、遠隔医療の推進、医療機関などへの融資などによって医療体制を確保するとともに、新型インフルエンザ対策の強化、長寿医療制度における低所得者の保険料軽減など高齢者医療の円滑な運営のための対策の充実を盛り込んだ。

また、社会保障カード(仮称)の2011年度実現に向け環境を整備する。介護対策としては、介護人材の確保及び定着の促進とともに、認知症や孤立死防止の対策、障害児(者)への支援を挙げている。

<臨床医学論文数、日本18位に転落>

臨床医学分野の日本の研究論文数は、ここ5年間は18位まで落ち込み、中国にも追い抜かれていることが、日本製薬工業協会医薬産業政策研究所の高鳥登志郎・主任研究員の調査で明らかになった。

英国の「ランセット」など著名な臨床医学誌3誌に掲載された論文数を国別に調べた結果、1993〜97年と98〜2002年の日本の論文数は、いずれも12位につけていた。しかし、03〜07年では74本と18位に落ち込み、中国(15位)などにも追い抜かれた。

一方、米国の「ネイチャー・メディシン」など基礎医学分野の主要3誌の論文数は、日本は98〜02年、03〜07年とも、米国、ドイツに次いで3位を維持している。

(読売新聞より)

<認知症患者の入院料減額措置を事実上見送り>

厚生労働相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)は27日、入院日数が90日超で比較的軽い症状の認知症患者(75歳以上)らの入院料(診療報酬)を10月から大幅減額する措置を凍結し、実施を事実上見送る見直し案を了承した。

現行の診療報酬は、難病患者などを除き、90日を超えて一般病棟に入院する高齢者の入院料は減額されることになっている。08年度の診療報酬改定で今年10月から、重度の意識障害がない脳卒中や認知症患者などに関しては入院料を下げ、病院の収入を削減する方針だった。しかし「収入減を嫌う病院が入院患者を追い出す」との批判を受け、厚労省は凍結案をまとめていた。

(毎日新聞より)

<医学部定員、10年後に1.5倍 厚労省検討会が提言へ>

厚生労働省の「安心と希望の医療確保ビジョン具体化に関する検討会」(座長・高久史麿自治医科大学学長)は24日、大学医学部の定員を10年後に現在の1.5倍の1万2000人程度にすべきだとの中間報告書骨子案をまとめた。

提言は2009年度から定員を年間400―500人ずつ増やす内容。病院に勤務する医師が不足し、地域医療が崩壊の危機にひんしていると判断、医師数を抑制してきた政策を転換する。

中間報告書は27日に開く会合で正式にまとめる。厚労省は医師養成数を今年度の約7800人から、来年度は過去最多の8300人程度にする方針を決めていたが、「中長期ビジョン」として継続的に増やす内容を盛り込む。医学部の定員を管理している文部科学省と連携し、来年度の予算で100億円程度を要求する。

(日経新聞より)

<介護労働の展望が不可欠>

「今、介護の現場で働いている人に希望が持てなければ、若者たちが介護の職場を選ぶはずはない」−。日本医療労働組合連合会(日本医労連)がまとめた「介護・福祉労働者の労働実態調査」報告書には、医療や介護、福祉にかかわる研究者らもコメントを寄せており、介護労働の展望を明確に示す必要性を強調している。

日本福祉大大学院教授で国民医療研究所副所長の牧野忠康氏は、「介護労働者が、低賃金、長時間・過密労働、肉体的・精神的な過重労働負担など劣悪な労働条件の下に、自らの健康破壊と展望のなさを振り切って介護を支えている姿をあらためて思い知らされた」との感想を述べた上で、「超高齢社会の時代を迎え、人間の生存と尊厳を支える介護労働が、このような実態では、この国の未来はないと思う」と指摘した。

牧野氏は、介護福祉士を養成する大学や専門学校が定員割れを起こしていることなどに触れ、「介護にかかわる研究者や専門家、利用者や家族などと連帯して政策提案し、介護労働の希望と展望を示す時」と呼び掛けている。

専修大教授の唐鎌直義氏は、「介護報酬の改定以降、介護労働者の離職や人材確保の困難さが一気に進んだ」と指摘。「『困っている人を支えたい』との一念から介護分野に飛び込んできた職員が、“危険信号”を発している。自分たちの境遇の悪化を通して、その先に介護を必要としている高齢者を心配している。介護労働者の仕事に対する誇りやプライドを欠いて、高齢者の尊厳が保障されることはあり得ない。国は、介護労働者や国民の怒りを受け止めなければならない」と警告している。

また、津市立三重短大准教授の長友薫輝氏は、「仕事の大変さの割に社会的に評価されているとは言い難い。労働者自身が生活上の不安を抱えていては、利用者の生活に不安や不信感を与える」と指摘。「介護・福祉労働者の善意や我慢に依拠するのではなく、労働基準法に依拠し、順守できる職場にするための労働条件の改善が急務。これまでの構造について追究する必要があると考えている」と述べている。