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[2008/11/25]
 フリーターを介護職員に

<フリーターを介護職員に 厚労省、雇用事業者に助成金>

厚生労働省は2009年度にも年長のフリーターを介護職員として雇用した介護事業者への助成制度を始める。25歳以上40歳未満のフリーターが対象で、1人当たり年100万円を1回助成する。就職環境の厳しい年長のフリーターを人材の不足する介護分野に誘導する狙い。19日午前に開かれた自民党の雇用・生活調査会で報告した。

助成金は採用6カ月後に50万円、その6カ月後に50万円を支給する。介護事業者ごとに最大3人までを助成対象とする。

厚労省は12月から、介護事業者が介護業務の経験のない人を採用した場合に年50万円を支給する制度を始める計画。この制度とは別に、年長のフリーターを対象にした助成策を設けることにした。

(日経新聞より)

医学生の7割「医師不足地域での勤務OK」 給与など条件合えば>

医学生の7割以上が、医師不足地域で勤務しても構わないと考えていることが21日、全国医学部長病院長会議と臨床研修協議会の共同アンケート調査(速報値)で分かった。「給与などの条件が合えば」というのが前提で、医師としての経験を積むほど肯定派は減少している。深刻な医師不足解消には、地方病院などでの受け入れ環境整備が課題になっている。

調査は医師不足や医師の偏在が表面化するきっかけとなったと指摘される初期臨床研修制度の見直しのため厚生労働省と文部科学省が合同で設置した検討会に提出するために実施。大学医学部の6年生や研修医、中堅の指導医など約1万5000人に調査票を配布し、今月11日までに回答した約9000人分を分析した。

医師不足地域に従事することへの考えを尋ねたところ、「条件が合えば従事」が医学生で70.5%、1、2年目の研修医で65.4%、3―5年目の研修医で58.9%と経験を積めば積むほど減少、指導医では47.4%と半数を割った。

(日経新聞より)

<「療養介護士」創設見送り 介護従事者に経管栄養などの医療行為研修を>

舛添厚労相の私的諮問機関「安心と希望の介護ビジョン」は20日、介護ビジョンの取りまとめを行った。厚労省が提案した「療養介護士」の創設については、新資格創設は見送られた。「療養介護士」は厚労省が前回会合で、介護士が経管栄養や喀痰吸引などを行える新たな資格として提案。在宅での生活を推進していく上で、経管栄養などの医療行為が行えるよう緩和は必要と、委員らも趣旨には賛成だった。

しかし、新資格の創設では普及に時間がかかるなどの指摘があり、最終的に「療養介護士」創設は見送られた。その代案として、必要な研修を受けた介護従事者が施設入所者に対し、医師や看護師との連携の下に、安全が確保される範囲内で経管栄養や喀痰吸引などを行えるよう条件整備を行うことを決めた。具体的には、介護福祉士などの研修項目に経管栄養や喀痰吸引などを盛り込む。

<常勤介護福祉士に准看護師並みの給与を−全老健>

全国老人保健施設協会は11月21日に東京都港区で会見を行い、同日開かれた社会保障審議会・介護給付費分科会(座長=大森彌・東大名誉教授)に提出した来年度介護報酬改定への要望書などについて説明した。

全老健の川合秀治会長は冒頭のあいさつで「利用者とその家族を支えていくのがサービスの大前提。そのためにも、スタッフの処遇改善と経営管理面の安定化が欠かせない」と訴えた。
要望書は、▽老健機能を発揮するための制度設計の見直し▽介護人材の確保と処遇改善▽介護報酬・施設サービス引き上げと支援策−の3点を軸に、介護報酬改定での評価を求めている。

「老健機能を発揮するための制度設計の見直し」では、看護・介護職員をはじめ、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、ケアマネジャーを基準より多く配置することへの評価を求めたほか、介護保険の包括扱いを見直して医療行為は医療保険から給付することを要望。また、老健施設でのターミナルケア加算を算定可能にするように提案している。

リハビリテーションについては、日本理学療法士協会、日本作業療法士協会、日本言語聴覚士協会と共同で、「短期集中リハビリテーション」と「認知症短期集中リハビリテーション」を医療として位置付け、医療保険からの給付に転換することを求めている。また、短期入所療養介護においても、「短期集中」「認知症短期集中」に相当するリハビリテーションを実施した場合に加算をするよう要望している。

通所・訪問系サービスでは、通所リハビリテーションでの短期集中リハビリテーションの算定要件見直しを求めたほか、「認知症短期集中リハビリテーション実施加算」の新設や、リハビリのみを目的とした「短時間通所リハビリテーション」の創設を求めている。

老健施設からの訪問リハビリについては、医師指示書の有効期間を現在の1か月から、6か月まで延長することを提案しているほか、在宅復帰や継続的な在宅生活を支援するため、入所前から対処後までの一貫した対応やケアマネジメントについての評価を求めている。
「介護従事者の人材確保と処遇改善」では、常勤の介護福祉士について准看護師並みの給与水準を要望しているほか、キャリアアップに連動した賃金体系の整備、事業主への雇用管理改善とキャリアアップ支援策を求めている。

「老健施設存続のための介護報酬・施設サービス引き上げと支援策」として有利子負債が償還可能な水準まで介護報酬・施設サービス費を引き上げることのほか、福祉医療機構の借入金返済などについての優遇策、小規模施設に対する加算などの支援策を求めている。


[2008/11/19]
 短期入所療養介護 有床診にも

<介護報酬改定で論点提示 短期入所療養介護 有床診にも>

次期介護報酬改定に向けて厚生労働省は14日の社会保障審議会・介護給付費分科会に、「短期入所療養介護」を、有床診療所の一般病床でも実施できるようにしたり、「居宅療養管理指導」で、看護職員がケアマネジャーや医師と協働して療養上の支援を行ったりする仕組みを導入する案を提示した。

 短期入所療養介護は、介護老人保健施設や病院・診療所の療養病床の空きベッドを利用して行われるが、利用が伸びていない。厚労省によると、療養病床を持つ医療施設のうち、短期入所療養介護を実施しているのは病院の34.5%、診療所の37.9%にとどまっていた。厚労省研究班が2007年度に在宅要介護者について行った調査では「不足しているサービス」として、約3割が「療養病床以外の病床などで行われるショートステイ(短期入所療養介護)」を挙げていた。

そのため厚労省は、改定に当たっての基本的な考え方として、<1>短期入所療養介護事業所の拡大<2>緊急時体制の見直し<3>「泊まり」以外の機能の強化-を提示。急な医療行為にも対応可能で、患者の身近にある有床診療所の一般病床でも実施できるようにするべきとした。短期入所療養介護を提供する事業所の拡大などが目的で、現行の短期入所療養介護と同じ施設要件などを満たしていれば実施できるようにする考え。

一方、厚労省は、通院が困難な療養者に対し、医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士、歯科衛生士らが訪問して療養上の管理や指導を行う居宅療養管理指導について、看護職員がケアマネジャーや医師と協働し、居宅での療養上の支援を行う仕組みの導入を提案した。
居宅療養管理指導をめぐっては、利用者の約8割が要介護2-5の中重度者である一方、自宅などで療養する「要介護2」以下の人の利用が低いことが指摘されていた。

厚労省は介護給付費分科会に、看護職員がケアマネジャーや医師と協働し、居宅での療養上の支援を行う仕組みの導入を提案。また、薬剤師による居宅療養管理指導について他職種との連携や、診療報酬との整合性の観点から見直しをすることや、居住系施設に入所する要介護(要支援)者に対する適切な評価などを挙げた。

日看協・井部委員ぜひ実現を

同日は井部俊子委員(日本看護協会副会長)が、次期介護報酬改定の居宅系サービスについての要望を示した。
訪問看護事業所経営を「危機的な状況」とした上で、訪問看護費やターミナルケア加算の評価引き上げなどを要望。軽度要介護・要支援者の在宅療養支援については、軽度-中等度の要介護者らの訪問看護の利用者が1割に満たず、訪問看護必要者が潜在化していると説明し、訪問看護師が軽度者らの在宅療養支援を行い、不要な救急搬送や入院を回避する新たな仕組みの導入を求めた。

井部委員は、厚労省の提案について「看護職員がケアマネジャーと協働して在宅療養支援を行う仕組みは必要。これはぜひとも実現してもらいたい」と話した。

<小規模多機能型の利用促進が必要 社会保障審議会介護給付費分科会>

社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長・大森彌東京大学名誉教授)は14日、2009年度介護報酬改定に向けて居宅系サービス、地域密着型サービスについて検討を行った。検討を行ったのは、▽特定施設入居者生活介護▽福祉用具▽ケアマネジメント(居宅介護支援、介護予防支援)▽短期入所生活介護▽短期入所療養介護▽居宅療養管理指導▽夜間対応型訪問介護▽小規模多機能型居宅介護―の8点。小規模多機能型居宅介護について、利用者がいまだ少ないことを受け、ケアマネジャーとの連携など利用促進につながる仕組みの構築などが提案された。

<介護現場 報酬上げても給与増えず 「3%では“末端”まで回らぬ」>

介護の現場では、きつい仕事のわりには報酬が低いことなどを理由に介護職を離れる人が多く、人手不足による「介護保険制度崩壊」の危険性さえ指摘されている。10月末に政府・与党がまとめた追加経済対策には、こうした介護職員の賃金増加などを目的として、介護保険制度発足の平成12年以来、一貫して低く抑制されてきた介護報酬(介護サービスの公定価格)を来年4月から総枠で3%アップすることが盛り込まれた。ところが、このアップ分が介護職員の待遇改善につながらないという懸念が高まっている。(桑原雄尚)

◆保険料値上げは抑制
介護報酬の改定は3年に1度行われる。これまでは、介護の総費用を抑えるという目標を掲げ、平成15年度は2・3%、18年度は2・4%と、いずれも引き下げられた。この結果、介護職員の給与も抑えられ、介護現場では離職が進行。介護職の人手不足は介護崩壊を引き起こしかねず、待遇改善が緊急課題となっていた。

政府・与党は今回の改定で、従来の引き下げ路線を転換し、3%アップ方針を決定。これにより、介護職員の賃金は平均月2万円増え、現在約120万人の介護職員が10万人程度増えると見込む。

だが、介護報酬を3%上げると、介護給付費も年約2300億円(サービス利用料の自己負担分を含む)増加する。これに伴い、保険料もアップすることになる。1人当たりに換算すると月120〜130円のアップだが、もともと来年度から、高齢者の増加による自然増だけで200円弱の値上げが見込まれており、両方合わせた上げ幅は月300円程度になる。

現行の65歳以上の平均保険料は月4090円で、制度発足当初の月2911円の4割増。政府・与党は「保険料がさらに急増すれば世論の反発は避けられない」と判断。追加経済対策では、激変緩和策として、20年度の第2次補正予算で1200億円の基金を創設し、原則として、21年度は介護報酬のプラス改定に伴う保険料値上げ分の全額を、22年度は半額を補填(ほてん)することも決めた。
だが、こんなに苦労して引き上げた介護報酬が介護の現場に行き渡らないとしたら…。

◆待遇改善は可能?
介護報酬の引き上げ分を介護職員の賃金に反映させるための具体策については、社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の介護給付費分科会で検討が進められている。厚労省は「介護報酬のプラス改定によって、介護事業者が一律に収入増となるわけではない」として、報酬引き上げ分は事業者の規模や地域性などを考慮しメリハリを付けて配分する考えだ。
舛添要一厚労相は14日の衆院厚労委で「手厚い人員配置を行う事業者や雇用管理を改善する事業者に(介護報酬を)手厚くする。さまざまな経営モデルも提示する」と説明。厚労省は月内に具体案を示す方針だ。

介護福祉士などの有資格者を多く採用したり、夜勤体制を充実させたりした事業者に加算するほか、事業者が増収分を介護職員の賃金増に回しているかをチェックするため、事業者に給与水準の公開を求めることなどが検討されている。

ただ、介護団体の関係者からは「介護報酬を3%引き上げただけでは、中小事業者や非正規職員まで行き渡らない」との批判が続出。14日の分科会では、3%の引き上げ幅の算出根拠を問う声も上がった。

また、介護報酬改定をめぐっては、職員待遇改善だけでなく、認知症対策なども大きな課題だ。分科会は年内に、改定の基本方針を取りまとめる方針だが、課題は山積している。

(産経新聞より)


[2008/11/12]
 老人福祉事業の倒産、7割が設立後10年未満

<老人福祉事業の倒産、7割が設立後10年未満>

2001年から今年10月までに全国で発生した特別養護老人ホーム(特養ホーム)など「老人福祉事業者」の倒産は66件で、このうち69.7%(46件)が設立後10年未満であることが11月12日、帝国データバンクの「老人福祉事業者・医療機関の倒産動向調査」で分かった。一方、設立後30年以上は6.1%と低く、帝国データでは、2000年の介護保険制度のスタートに伴い新規参入したものの、競争の激化などで計画通りに事業展開できなくなった企業が増えているとみている。

倒産の形態を見ると、「破産」57件、「民事再生法」4件、「特別清算」4件、「会社更生法」1件となっており、民事再生法を選択するケースが少ないことも明らかになった。
 今年は10月までに22件(破産20件、民事再生法2件)の倒産が発生。過去最悪だった昨年1年間の23件に迫っている。

集計した「老人福祉事業者」には特養ホームのほか、軽費老人ホーム(ケアハウスを含む)、老人福祉センター、老人デイサービスセンターや、老人短期入所施設の運営などを行っている場合が含まれている。

また、調査は05年4月以降、破産や民事再生などの法的整理に追い込まれた場合が対象で、自主的な解散や「資金ショート」に伴う銀行取引停止などは含まれていない。

<喀痰吸引できる「療養介護士」創設を提案−厚労省>

介護をめぐる課題や今後の方向性(ビジョン)を話し合う「安心と希望の介護ビジョン会議」(座長=前田雅英・首都大学東京都市教養学部教授)の第6回会合が11月12日、厚生労働省内で開かれた。厚労省側は「安心と希望の介護ビジョン」案の「たたき台」を提出し、経管栄養や喀痰吸引が行える「療養介護士(仮称)」や高齢者の地域活動を促す「コミュニティ・ワーク・コーディネーター」といった新たな職種や役割を提案した。

「たたき台」は、▽高齢者が地域づくりに貢献できる環境の整備▽高齢者が住み慣れた自宅や地域で過ごすための介護の質の向上▽介護従事者が働きやすく、やりがいが持てる環境の整備-の3つが柱。

高齢者が地域に貢献できる環境整備のため、高齢者が積極的に参加するコミュニティー・ビジネスなどを育成する「コミュニティ・ワーク・コーディネーター」を、今後10年の間に毎年300人ずつ生み出すプランを新たに示したほか、地域包括支援センターのコミュニティー支援機能の強化を盛り込んだ。

また、高齢者の在宅生活を支えるため、24時間・365日対応可能な訪問介護・看護のネットワーク整備や在宅生活を支援するためのリハビリテーションの強化を打ち出したほか、経管栄養や喀痰吸引を行うことができる介護資格として「療養介護士(仮称)」の創設などを提案している。

介護従事者の確保策としては、各事業所で介護従事者の労働条件や給与水準を積極的に公表することや、介護従事者の処遇改善につながる介護報酬の設定、資格や経験に応じたキャリアアップの仕組みの構築、潜在的介護福祉士などの掘り起こしと現場復帰に向けた研修の実施などを盛り込んでいる。

<介護保険の「夜間介護」利用伸びず 自治体施策と重複>

介護保険で定められたサービスの一つで、夜間自宅で急に介護が必要になった時にヘルパーらを呼べる「夜間対応型訪問介護」(夜間介護)の利用が、国の見込みを大幅に下回っている。厚生労働省は1事業所あたりの利用者を300人と想定したが、全国平均は18人程度にとどまる。

夜間介護は06年4月に介護保険に導入された。厚労省によると、提供する事業所は全国123カ所、利用者数は今年4月時点で計2200人。

夜間介護の事業者でつくる「24時間在宅ケア研究会」(事務局・東京都新宿区)は理由について、自治体の「緊急通報サービス」との重複を指摘する。高齢者が急病などの時、自宅に設置された通報装置を押せば、自治体から委託を受けた警備会社員などが様子を見に来る――といった仕組みだ。利用者負担がほとんどない自治体もあり、介護保険の要介護認定を受けていない人でも使える。

緊急通報サービスは、基本的に介護はしないが、利用者にとって「困ったときに助けを求める」という点で夜間介護と似ている。多くの高齢者が慣れや使いやすさから緊急通報サービスを選んでいるとみられる。

夜間介護を始める事業者には国から最大3500万円の補助金が出ており、ケア研究会は「行政の無駄」と話す。厚労省も内容の重複は認め、「いずれ整理が必要になる」としている。

<医学部定員 77大学693人増 文科省>

医師不足が深刻化している問題で、文部科学省は77大学が2009年度に医学部の入学定員を拡大し、増員数は計693人に上ると発表した。うち73校504人については、政府が「医学部定員を過去最大まで増員する」とした6月の閣議決定を受けた措置。総定員は全国で8486人となる見通し。ピークだった1980年代前半の8280人を206人上回る。審議会の審議などを経て年内に正式に確定する。

<介護報酬「3%も上げるのか」−介護給付費分科会座長>

社会保障審議会の介護給付費分科会の座長を務める大森彌・東大名誉教授は11月10日、千葉県が主催する「2008年度千葉県介護保険事業支援計画・老人保健福祉計画作成懇談会」の初会合で、09年度の介護報酬改定について「政治の方で勝手に3%に上げた。そんなに上げるのか」と発言した。同懇談会の会長に選出され、就任のあいさつの中で述べた。
大森氏はあいさつで、「介護保険が始まって、初めての人手不足。介護報酬を引き下げてきたが、政治の方で勝手に3%に上げた。そんなに上げるのか」と述べた。

懇談会終了後、大森氏はキャリアブレインの取材に対し、「社会保障費の自然増分2200億円が議論されているところに、介護報酬のアップで1200億円の予算が必要になる。財務省が簡単に認めるとは思わない」と語ったほか、「今回は介護従事者の処遇改善と人材確保のための改定だが、調査によって実際に現場の賃金に反映していなければ、今後の介護報酬改定に影響が出るのではないか」との見方を示した。

また、「介護報酬が上がるなら、診療報酬も上げろという話になるだろう」と述べた。