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[2009/02/07]
 搬送先リストを義務化

<搬送先リスト策定を義務化>

医療機関による救急搬送患者の受け入れ拒否問題の改善に向け、総務省消防庁は5日開かれた有識者検討会で、患者の容体に応じた搬送先の医療機関リストなどを盛り込んだ「搬送・受け入れ基準」の策定を都道府県に義務付ける方針を示し、了承された。

9日の消防審議会答申を経て、消防法改正案に盛り込み、今国会への提出を目指す。改正法が成立すれば年内にも施行、2009年度中に各都道府県に基準策定を促す。

搬送先リストをあらかじめ定めておくことで、救急隊員が円滑に搬送先を選定できるほか、救命救急センターなど一部医療機関への急患の集中を分散させ、「たらい回し」の発生を抑制する。また遅延傾向が続く搬送時間の短縮にもつなげる。

搬送先リストには、例えば(1)心肺停止状態なら救命救急センター(2)重症の脳疾患はA病院(3)軽症の心疾患はB病院-など、症状の種類と程度に応じた具体的な医療機関名を載せる。

搬送・受け入れ基準では、救急隊員が現場で患者の症状を確認し、リストの中から搬送先を選ぶ際のルールを決める。搬送先が決まらない場合に備え、最終的な受け入れ先を当番制で確保しておくなどの方策も定める。

市町村の消防本部は基準に従って患者を搬送し、医療機関側は基準を尊重して患者を受け入れるよう求める。今後、こうした基準のひな型となる指針を消防庁がつくり、自治体に示す。

基準策定は都道府県ごとに設置される医師や消防関係者、有識者らで構成する協議会が担当。消防庁は、救急救命士の搬送中の処置に関する事後検証を主に行う各都道府県の「メディカルコントロール協議会」などの活用を想定している。

(共同通信社より)

<市販薬:ネット販売禁止 施行規則を改正、6月から>

厚生労働省は6日、一般用医薬品(市販薬)のうち副作用の危険性が高い医薬品について、インターネットを含む通信販売を禁止することを決めた。同日付の省令で、薬事法の施行規則を改正した。改正薬事法が施行される6月1日以降、市販のかぜ薬などは店舗での対面販売しか認められなくなる。ただし、販売容認を求める声も強いことから、有識者による検討会を設け、今後の省令改正を含めて改めて議論することになった。

この問題を巡ってはネット業界や内閣府の規制改革会議が「消費者の利便性を損なう」と規制に強く反発。一方、薬害被害者団体などはネットで薬を大量購入した自殺未遂例があることなどから厳格な対応を求めている。

舛添要一厚労相は閣議後会見で「薬局や店舗に行くのが困難な方への対応策、ネットなどを通した販売のあり方について、検討会で幅広い議論をしてもらう。結論をいつまでに出すかは決めていない」と述べた。検討会は今月中-下旬に初会合を開く。

新たな施行規則では6月から危険度に応じて1-3類に区分される市販薬のうち、主なかぜ薬や頭痛薬、胃腸薬などが入る1類と2類の通信販売を禁止。ビタミン剤や消化剤などの3類は都道府県に届け出れば通信販売が可能だ。

業界団体の推計では、市販薬の通信販売の売り上げは年間約260億円、うち約60億円がネット注文。1、2類はネットで扱う医薬品の約3分の2を占めるという。

改正薬事法ではこのほか、薬剤師のほかに「登録販売者」の資格が新設され、登録販売者がいればコンビニなどでも2、3類の販売ができるようになる。

(毎日新聞より)

<診療報酬が地域別に 2015年から>

「地方では、団塊の世代が「70歳」に達し始める「2015年」に大激震が走る」と佐久総合病院の色平哲郎氏は11月17日付日経メディカルブログで警告を発した。2015年3月から都道府県別の診療報酬体系がスタートする予定が「高齢者の医療の確保に関する法律」(2006年6月成立)に明記されていると根拠を示し、審議会の構成、透明性、医療データの収集、医療技術の評価など、地方で診療報酬を決めるための体制整備が可能なのかと疑念を隠さない。

医療行政担当者の話として「都道府県に医療の責任をすべて持たせようと考えている」のかもしれないと不安を示す。色平氏の不安はまさに的中しており、診療報酬の決定にあたって都道府県の意見を反映する仕組みの構築を主張したのは、政府の「地方分権改革推進委員会」の中間報告(2007年11月)であった。

同推進委員会は、現在も国主導の中央集権型の行政システムが時代にそぐわないとの認識に立ち、各地方自治体が地域特性を生かし、条件整備をすることで地域社会の形成を目指そうという理念の下で地方分権改革の審議を重ねている。12月8日には、最終報告をまとめ、国が地方自治体に課している規制(歩道の幅、保育所の面積基準など4076項目)の見直しを政府に求める方針である。

◆老人が医療費の半分を占める

同推進委員会の意見と並行する形で2006年に成立した「高齢者の医療の確保に関する法律」は高齢者医療制度の運営や高齢者の医療費の適正化を図る根拠法で、同法に基づく「医療費適正化に関する施策についての基本的な方針」(2008年3月)では、医療費適正化計画について、現在約1300万人と推計される75歳以上人口が、2025年には2200万人に近づくと見込んでおり、これに伴い医療費の約3分の1を占める老人医療費が国民医療費の半分弱を占めるまでになるとの予想を示した。このため、厚労省は老人医療費の伸び率を中長期にわたって徐々に下げる必要があると考えている。

老人医療費の伸び率を下げるために編み出されたのが。?生活習慣病対策、?平均在院日数の短縮の2つの対策である。高齢期になると生活習慣病の外来受療率が増加し、75歳を境に生活習慣病を中心とした入院率が高くなる。一人当たりの老人医療費では、一番低い長野県の場合年間約60万円で、一番高い福岡県が約90万円と1・5倍の差がある。この医療費の増加を抑える政策として生活習慣病対策がある。

平均在院日数については、急性期と慢性期では考え方が異なる。2012年までの5年間の第一期医療費適正化計画では、慢性期の病床すなわち療養病床の再編を行い、介護療養病床を介護保険施設等へ転換し、医療療養病床を15万床に縮小し、入院医療費係る医療費を削減する計画(2011年度末までに医療療養病床25万床と介護療養病床13万床のうち介護療養病床を廃止し、医療療養病床を15万床まで絞り込む計画)に加えて急性期病床の入院期間の短縮と相俟って老人医療費の占める割合を圧縮しようとする計画である。

以上の医療費適正化計画の終了する2012年度の翌年度に、各都道府県の目標達成に関わる実績評価を行い、適切な医療を公平に提供する観点からみて合理的だと認められる範囲内で都道府県の診療報酬の特例措置を設定できることとされている。(「高齢者の医療の確保に関する法律」第14条第一項)

この10月には政管健保が「協会けんぽ」に切り替わったが、「協会けんぽ」では都道府県による医療費の差が保険料に反映することが明らかなため、医療費を削減して保険料の上昇を抑えるために診療報酬の1点単価を10円から数円削減しようという案が浮上している。また、医療従事者については高齢者の少ない都道府県への移動がさらに加速し、地域医療の崩壊現象に拍車がかかるのではないかとの懸念も生まれている。地域別診療報酬の創設は地域の保険者が行う医療費適正化計画のインセンティブになるよう設計された反面、医療崩壊の危機も孕んでいる。

(ワタキューメディカルニュースより)

<在宅で看取り3万2000人、前年比2割増加>

自宅で療養する高齢者を支える全国の在宅療養支援診療所が、2008年6月末までの1年間に在宅で看取った患者が約3万2000人に上り、前年に比べて2割増えたことが読売新聞社の調査でわかった。在宅療養の体制が徐々に整う一方で、支援診療所の15%が一度も訪問診療をせず、看板倒れとなっている実態も明らかになった。

支援診療所は、24時間365日往診できる診療所で、在宅医療のけん引役として06年4月に制度化された。1人の患者に月2回程度の訪問診療を行い、終末期には緊急の往診をする。約10万の診療所の1割にあたる1万1098施設が、支援診療所として届け出ている。

調査は、47都道府県の厚生局事務所が集めたデータを開示請求し、集計した。

それによると、全国の支援診療所が在宅で看取った患者は、自宅のほか、高齢者が居住する特別養護老人ホームなどを含め3万2417人。地域別では、トップは東京(5288人)で、神奈川(2601人)、大阪(2037人)が続いた。最も少ないのは高知で、46人だった。

75歳以上の死亡者1万人当たりでみると、東京が881人で最も多く、最も少ない高知(72人)とは12倍の格差があった。首都圏などの人口密集地域ほど看取り割合が高い傾向があった。

一方、6164施設(56%)で在宅での看取りがまったくなく、在宅の患者が1人もいない施設も1719施設(15%)を占めた。自宅でみてくれる診療所を探す患者・家族にとり、機能していない支援診療所の存在は混乱を招くとの指摘もあり、来年の診療報酬改定で論議を呼びそうだ。

年間の死亡者約110万人のうち、8割が病院で亡くなっている。在宅での看取りを進めることで、「最期は住み慣れた自宅で」という患者・家族の願いをかなえるとともに、医療費の抑制も期待されている。

(読売新聞より)

<一般病床200床、特養に…静岡の病院>

JA静岡厚生連が運営する清水厚生病院(静岡市清水区)は、363床ある一般病床の約6割を今年4月から2年かけて特別養護老人ホームに転換することを決めた。

医師不足で診療科が減って空きベッドが増えることから、需要が見込まれる特養に転換する。全国の特養ホームの約8割が加盟する全国老人福祉施設協議会では、一般病床を特養にした例は「聞いたことがない」としている。

計画では、今年4月は一般病床104床を特養61床に、2010年4月には一般病床98床を特養61床に転換する。JA静岡厚生連によると、04年度に医師の新臨床研修制度が始まるまでは、同病院には常勤医が約45人いた。だが、08年末には26人にまで減ったため、今年4月には、現在、14ある診療科のうち、産婦人科や脳神経外科などが閉鎖を迫られるという。

特養の設置は、地方自治体などに限られているが、07年12月から、改正老人福祉法や厚生労働省の通知で、全国のJA厚生連も可能になった。同病院では、ベッドなど特養の基本的な設備はすでに整っていることから、看護助手などを配置転換して介護職員とすることで、特養への転換は可能と判断した。

静岡市によると、特養入所待機者(08年度当初)は、市内だけで約2000人に上る。

(読売新聞より)