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[2009/05/16]
 介護認定新基準

<介護認定:新基準 理念なき見直し>

要介護度を軽くされ、サービスが削られるのでは−−高齢者の不安が募る中、4月1日にスタートした介護保険の必要度を7段階に分ける新認定基準について、厚生労働省は導入からわずか2週間で態度を変更。新基準での要介護認定に不満があれば、当面それまでの判定結果も認める方針に転じた。高齢者の不満が広がる前に「芽」を摘んだ格好だが、制度発足直後の見直しには「理念が感じられない」との批判の声も上がっている。

「なぜこんなに不満の声が上がるんだ」

3月に入り、舛添要一厚生労働相は新認定基準に関し、介護保険を所管する老健局幹部を再三ただした。「大臣はひっくり返すつもりだ」。幹部の不安をよそに、新基準は4月1日、予定通りスタートしたが、3日の衆院厚労委員会で舛添氏は新基準を検証する委員会の設置を表明。13日の初会合で、認定据え置き容認の方針を打ち出した。

介護保険発足から10年目を迎え、3回目の見直しとなる09年度は、要介護認定の地域間のばらつきをなくすことに力点が置かれ、最終的に1次判定の調査項目を82から74に簡素化した。「簡単な調理ができる」といった6項目が追加される一方、「幻視・幻聴」などの14項目は削除された。

厚労省は「判定精度を高めるため」と言う。だが、09年度は介護職員の人件費増が至上命令。その財源をひねり出す給付削減策ともみなされ、介護関係者らの間に「実態に見合う判定ができなくなる」との不安を呼んだ。

3月12日には評論家で「介護保険を持続・発展させる1000万人の輪」共同代表の樋口恵子氏らが新基準の凍結を舛添氏に強く求め、結果的に舛添氏を動かした。衆院選を控えた与党からの圧力もあり、舛添氏は4月の実績を検証したうえで、基準の再見直しも辞さない意向だ。

◇「やり直し」自治体は悲鳴

唐突に見える撤回劇だが、ある自治体幹部は厚労省から1月中旬に「4月に実施しない場合の影響」を問われている。結局、国はこの時点で決断できず、新年度の作業が始まった直後の方針変更となった。横浜市介護保険課の担当者は「やるなら3月中に通知してほしかった」と嘆く。

同市に見直しの通知が届いたのは4月下旬。5900件の申請を受理した後だった。手つかずは200件だけで、4月分のほとんどが「やり直し」になった。

市はこの人たちに、以前の要介護度を望むかどうか聞かねばならない。厚労省は再訪問による調査を想定しているが、5900人を再び訪れるのは不可能として、市は文書で確認を求める。理解できない人が続出することも想定され、やはり文書で対応する別の政令市の担当者は「高齢者は混乱するし、自治体の信用にもかかわる」と不満をもらす。

◇朝令暮改の厚労行政

厚生労働行政をめぐっては、ここ数年、制度発足とともに批判を浴び、手直しするパターンが続いている。

昨年は後期高齢者医療制度が世論の猛反発を受け、負担軽減や保険料の年金天引きの見直しを迫られた。06年度に導入されたリハビリテーションの日数制限は1年で緩和。障害者自立支援法完全施行の06年10月から2カ月後には、負担軽減策などとして、3年間で1200億円の特別対策が講じられた。

厚労省の迷走について、駒村康平・慶応大教授は社会保障費の抑制圧力と厚生族議員の力量低下が原因と指摘する。「予算の総枠を増やせず、制度改正は国民に『悪くなった』と映る。国民に理解を求める政治家も減った」と言う。同省幹部は「以前は批判されても正しいと思えば進めたが今は与党からも弾が飛んでくる」と嘆く。

(毎日新聞より)

<介護施設入居、1万5000人が大都市から転居 1年で6%増>

東京、名古屋、大阪の三大都市で特別養護老人ホームなどの介護施設に入居するため、住んでいた市区以外に転居した高齢者が1万5000人に上ることが日本経済新聞の調査で分かった。この1年間で6%増えている。都市部では介護施設が不足し、高齢者の200人に1人が住み慣れた地域を離れなければならない実態が明らかとなった。

介護保険では特別養護老人ホームや有料老人ホームなどに入居するために引っ越すと、それまで住んでいた自治体がその人の介護費用を負担する制度がある。東京23区と名古屋市、大阪市で介護保険料を払っている65歳以上の高齢者約270万人のうち、この制度に基づいて介護費用を負担している市区外の高齢者数(2―4月時点)を調べた。

(日経新聞より)

<フィリピンから候補者270人>

日本とフィリピンの経済連携協定(EPA)に基づき、フィリピン人の看護師・介護福祉士候補者の第1陣約270人が10日午後、成田空港などに到着した。候補者は全国5カ所の施設で半年間の日本語研修を受けた後、病院や介護施設で仕事をしながら日本の国家試験合格を目指す。今回受け入れるのは、看護師候補者92人と介護福祉士候補者188人の計280人で、残る候補者は月末に来日の予定。看護師・介護福祉士候補者の外国からの受け入れは、昨年のインドネシアに続き2カ国目となる。

(毎日新聞より)


[2009/05/08]
 社会医療法人の認定申請が増加

<社会医療法人の認定申請が増加 34法人に>
地域医療を担う社会医療法人が3月末には34法人、昨年12月には26法人と急速に増えている。その背景には税制上、医療保健業に対する法人税の非課税、付帯業務、収益業務への法人税22%の軽減税率が適用されていたことに加え、2009年度から固定資産税などが課税を免除されることが重なったことがあると見られており、社会医療法人への認定申請に向けた動きが加速すると予測される。

社会医療法人は医療計画で定められた、救急医療、災害医療、へき地医療、周産期医療、小児救急の5事業が要件となっており、一方で収益事業などで医業経営の安定化を図り地域医療の安定的な提供を行う法人として想定されている。本年度税制改正では有料駐車場などを除く医療機関全体の固定資産税、都市計画税、不動産取得税が非課税となる。
こうした税制改正には7割から9割が赤字を抱える自治体病院の行く末を思い計る時、民間病院に公益性の高い医療提供を担ってもらおうという狙いがある。公立病院改革ガイドラインによって経営改革の道を歩んでいる自治体病院の受け皿を社会医療法人にしたいという意向があるからだ。民間病院が自治体病院を受ける際に固定資産税が重くのしかかるため、税制改正に至ったというのが経緯。

医療機関の行う収益事業では、厚労省は3月31日付けで「医療法人の業務拡大」についてと題し、医療法人による日中一時支援事業の実施ができるようになったことを都道府県知事に通知した。付帯業務の拡大については、有料老人ホームの経営が2007年4月から解禁になったが、今回の業務拡大は病児・病後児保育事業と障害者自立支援としての日中一時支援事業が加わったことになる。介護、児童福祉、障害者と医療の連携といった地域医療に必要な医療周辺業務を社会医療法人が担うことが理想型に近いのであろう。

(ワタキューメディカルニュースより)

マイナス改定が影響し、病院収支は悪化>
日本病院会と全国公私病院連盟が共同調査した結果を2月発表した「2008年度病院運営実態分析調査」では、100床あたりで見てみると、総費用は1億5323万円(前年比・伸び率1・2%増)であるのに対して、総収益は1億3932万円(前年比・伸び率0・8%減)となり、総収益から総費用を引くとマイナス1391万円(前年マイナス1091万円)の赤字となっている。最近の5年間で最も落ち込みが大きいことがわかった。総費用対総収益比率は、110・0%(前年107・8%)になっている。診療報酬改定の年度である2006年度以上にマイナスの状況は深刻になっている。

医業収益を100とした場合、総費用は112・6(前年110・0)で、前年に比べ、費用の割合が増加、給与費が57・3と5割以上を占めるなど影響している。総収益は102・4となっているのに対して、入院収入は66・6(前年65・8)、外来収入は29・4(前年30・1)と外来収入が減少している。患者1人1日あたり診療収入も前年に比べ収入減となっている。
調査対象となった1180病院のうち、自治体病院は599病院、うち40病院が黒字で残りは赤字病院(599病院、93・3%)であった。

(ワタキューメディカルニュースより)

<医師数の地域偏在4・6倍の格差>
審議結果が骨太の方針、次年度予算に影響する予算の骨格を審議する財政制度等審議会が4月21日開かれ、医師不足対策、診療報酬改定の目安などが審議された。地域に偏在するといわれている医師不足対策では、診療報酬改定を絡め、地域偏重の是正をはかる。

同審議会で事務局が提示したのは都道府県別医師数の状況で、2006年度の医師数をベースに面積当たり、人口当たりで全国平均を1として指数化したもの。これを人口対面積を9対1に配分した。医療機関を利用する患者の実態に近い指数となった。医師数が相対的に多い方から東京都3.19、大阪府2.43、神奈川県1.53、福岡県1.45と人口の集中する大都市を抱える都道府県が並び、少ない方は、茨城県0.70、岩手県0.74、青森県0.74、新潟県0.76であった。東京都と茨城県の差は4.6倍にもなった。

1996年から2006年の10年間で医師は14・4%増加しているが、地方部での増加は全国平均を下回っている。診療科別に見ると精神科、皮膚科など従来から医師数が多いものはさらに増加している。産婦人科、外科は医師不足が深刻化し、産婦人科ではこの10年間で1割以上減少している。地域の偏在に加え、産婦人科の医師数は全国的に減少し、10年間で10・6%も減少。東北、四国地方では減少率が著しく高くなっている。

財務省は医師が不足しがちな地域への診療報酬を手厚く配分することで医師の偏在を是正する対策を検討する一方、診療報酬の増額提案が出ている医師会、病院会等や与野党の要求に対抗したい構え。

医師不足対策は総合的地域医療のイメージで
医師確保対策として行われていたのは補助金による事業実施。従来補助金は単年度ごとの事業が主であった。地域の医療機関の役割や機能分担の解決を進めるには弱い側面があった。財務省案ではこれを改め、次年度予算編成では「地域医療再生交付金」により、地域の基幹病院であり、救急医療を担う管制塔病院化し、標準以上の医師数を確保し、医師派遣の拠点となること、周辺病院や診療所は基幹病院と連携し急性期医療から回復期医療などへ機能を転換し、それに伴って病床削減、老健施設への転換などを想定する。

交付金の実施にあたっては地方自治体からの支出を行い、医療機関の増改築などで100億円(10医療圏)、既存の医療資源を活用した連携強化などのソフト面の対応に30億円(70医療圏)を計上し、総額3100億円の予算を計上する予定にしている。

医師不足を招いたのは2004年度から始まった「新医師臨床研修制度」といわれる。新制度が始まるまで、医師の多くは大学医学部の医局に属して大学病院や大学医局の勢力が強く反映する民間病院、自治体病院へ勤務するという不文律があった。これを切り替え新制度としたわけだが、「地域医療再生」を銘打つ新設の交付金は医師養成の新制度と医師派遣を地域の中で完結させる新しい医療計画とも見える。

(ワタキューメディカルニュースより)

<子どもの数、1714万人に 28年連続減、過去最少を更新>

「こどもの日」にちなんで総務省が4日公表した推計人口によると、4月1日現在の子供(15歳未満)の数は昨年に比べ、11万人少ない1714万人だった。28年連続の減少で、過去最少を更新した。総人口に占める割合も昨年比で0.1ポイント低下。13.4%と35年連続で下回り、過去最低だった。

男女別の子供の数は、男子が878万人、女子が835万人。3歳ごとの年齢層別では、中学生(12―14歳)の360万人が最も多く、3―5歳が323万人と最少だった。

都道府県別で見た子供の割合(2008年10月1日現在)は沖縄県が17.9%と最高。滋賀県(15.1%)、愛知県(14.7%)が続いた。最も低いのは秋田県の11.5%。07年と比べると、東京都だけ割合が0.1ポイント上昇した。他の46道府県は横ばいか低下で、少子化は全国的な傾向となっている。

(日経新聞より)

<外国人看護師の就業先、6割しか確保できず>

インドネシアとの経済連携協定(EPA)で昨年に引き続き来日する予定のインドネシア人看護師・介護福祉士候補者の受け入れ施設数が、看護師候補者で98施設236人分、介護福祉士候補者では100施設241人分と最大受け入れ予定数の約6割にとどまっていることが明らかになった。受け入れを担当する国際厚生事業団(JICWELS)は、受け入れ施設の募集について、当初3月3日から4月3日までの1か月としていたが、受け入れ希望機関の応募が足りないとの理由で、20日まで延長していた。

インドネシアとのEPAでは、2年間で看護師候補者400人、介護福祉士候補者600人を上限として受け入れるとしており、昨年8月に候補者の第一陣208人(各104人)が来日。看護師候補者分については47施設、介護福祉士候補者分については53施設が受け入れており、現在候補者らはそれぞれの施設で就労・研修を開始している。

今年度は最大で792人(看護師候補者296人、介護福祉士候補者496人)の受け入れが予定されているが、JICWELSによると、インドネシアではすでにこれを上回る応募があったという。
一方、日本側は当初受け入れ施設数が伸び悩み、JICWELSでは延長後の応募期限である4月20日の一週間ほど前から、昨年度の受け入れ施設や今年度フィリピンとのEPAに基づき来日する看護師・介護福祉士候補者を受け入れる予定の施設など約250施設のほか、日本病院会など関係団体に対して、電話や電子メールで受け入れを呼び掛けるなどの対策を取ったという。

しかし、先月28日時点で、最大受け入れ人数の6割、477人分の確保にとどまった。
受け入れ募集施設が集
まらなかった理由について、JICWELSの担当者は「今年度はフィリピン人の看護師、介護福祉士候補者も来日することになっており、それが影響したのではないか」と話している。

(日経新聞より)